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2022.01.10

国際キャリア学科

(授業紹介)「Human Resource Management(人的資源管理論)」(国際キャリア学科3年選択科目、担当:山口)

企業の経営資源は一般に「ヒト」(従業員を中心とする人材)、「モノ」(製品・サービス、設備・機械など)、「カネ」(資金)、「情報」からなるといわれてます。国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Human Resource Management(人的資源管理論)」では、このうち「ヒト」に関する管理活動である人的資源管理の基本を学びます。

 

「ヒト」に関する企業の管理活動は、以前は労務管理や人事管理と呼ばれていました。しかし、1980年代頃から米国を中心に「ヒト=人的資源」という考えが広がり、日本でも徐々に「人材は企業競争力の強化のための経営資源」という考え方が一般的となりました。そして、「ヒト」に関する企業の管理活動も次第に「人的資源管理」と呼ばれるようになりました。それにともない人的資源管理に関する学会である「日本労務学会」の英語の呼称も2001年にJapan Society for Personnel and Labor Research からJapan Society for Human Resource Managementに改められました。 

この講義では、人材の確保・育成と配置、報酬の決定などを通じてその有効活用を図る人的資源管理の仕組みを、採用、配置と異動、人事評価と昇進管理、給与と福利厚生、教育訓練、労働時間管理、労使関係など、順を追って学んでいきます。そのなかで、いわゆる「日本的経営」について解説した英語の文献も読み解きながら、主要国と比較した日本企業の人的資源管理の特徴やそれを生んだ歴史的な背景、近年の企業経営を取り巻く環境の変化などについても学んでいきます。今年度の本講義は受講生が多いため、オンライン授業になりましたが、就職活動を迎える3年生と就職を控えた4年生からは毎回、真剣に受講している様子が伝わってきました。

(2019年度の授業風景です)

なお、国際キャリア学科ではこの科目のほかにも1年次に「Introduction to World Business(国際キャリア入門)」、2年次に「経済学入門」「International Marketing」「International  Finance」、3年次に「Japanese Industry(日本産業論)「Current Business(カレント・ビジネス)」「Company Law(会社法)」などの経済学・経営学系のカリキュラムを揃えているほか、語学でも「Business Communication」「Business Reading」などのビジネス英語や「中国語ビジネス会話」などの実践的な科目を設けています。また、国際ビジネスの現場を体験するインターンシップやフィールドワークも実施しています。

 

以下では、「Human Resource Management」を受講している学生の感想のいくつかをご紹介します。

R.Oさん(鳥取県立鳥取東高等学校出身)

日本企業のあり方や仕組みなど、なんとなく知っていたことから初めて知ったことまで幅広く知識を得ることができて、とても学びになります。授業を通してさらに学びたいという意欲が湧き、自分で学びを深める機会を作るようになれたのも積極的に授業に参加することができる授業スタイルだからだと思います。個人的には先週の授業で学習した日本企業の研修方法がコロナ禍でどう変わっていくのか、また実際に変わっているとしたらどのように変わったのかが気になるので、自分でも調べてみたいと思います。

H.Kさん(宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校出身)

「Human Resource Management」の講義を通して、人的資源管理を中心に日本企業の歴史や経営に関する知識をたくさん習得し、理解を深めることができました。この講義で学ぶことは、いざ社会に出て働くようになってから知っておかないと困る内容が盛りだくさんです。そのため、知らなかった専門用語について調べることがとても楽しく、毎回、興味深く受講しています。残りの授業も意欲的に取り組んで行きたいと思います。

M.Tさん(長崎県立島原高等学校出身)

企業とは何なのか、誰のためにあるのかということから、企業における社員区分制、雇用形態、給与・賞与、昇進・昇格、研修、キャリア、採用など様々なことを学びました。私はこれまで企業組織の外側のみにしか焦点を当ててこなかったので、人的資源管理を中心に企業経営の詳細まで学ぶことができ、とても勉強になりました。また、主要国と比較することで、日本が見習うべきところについても知ることができました。今まではまだ社会人にならないから大丈夫という気持ちがどこかにありましたが、この講義で人的資源管理について学んでいくうちに、もうすぐ社会人になるんだという気持ちに切り替わり、身を引き締める機会にもなったと思います。社会人になる前に人的資源管理について学べてよかったと思います。

A.Yさん(佐賀県立武雄高等学校出身)

この講義を受けてから、自分が会社のシステムについて知らなかったということに気づきました。年功序列という言葉の意味は知っていたのですが、実際に企業のなかでどのように運用され、どのような長所や問題点があるのか知ることができて、興味深かったです。企業を長く続けるための多くの工夫とそこにある問題点は複雑だと感じました。就職を控える年齢になった私達にとって、この講義は企業についての実践的な知識を学べる機会なので、残りの授業でもより深く理解していきたいです。

N.Mさん(佐賀県立武雄高等学校出身)

日本企業の人的資源管理における特徴を学びながら、同時に日本経済の流れも見ることができたと思います。戦後の日本において労働者はどのような形態で働いていたのか、どういう出来事をきっかけとして現在の雇用システムが形成されたのかなどを学びました。また、就活生の私達にとって必ず役に立っていく採用や社員区分制度、新入社員の研修制度などについても学ぶことができてよかったです。

S.Tさん(福岡県立香椎高等学校出身)

4年生の私は就職活動を終え、この講義を受講していますが、これまで選考される側としてみていたことを「会社側」という違った視点からみているようでとても面白いです。講義を通して入社が決まっている会社について改めて見直すことができました。就職活動を始める前にこの講義を受けていたら、今よりもより広い視点で物事をみることができたのではないかと思います。第5回講義あたりから、本格的に人的資源管理の内容に入り、文章を読み、内容を理解し、ノートにまとめるということを同時並行で行っています。なかなかストリーム画面の先生の質問の回答時間に追いつけず、少しばたばたすることもありましたが、だんだんとリズムにのってきたので、これからも楽しみながら授業を受けさせていただきます。

R.Kさん(福岡県立小倉西高等学校出身)

「Human Resource Management」を受講して、日本企業の雇用の仕方や配置・異動、人事評価など今までに聞いたことはあるけど、どういった内容なのかは詳しく知らなかったことを詳しく学ぶことができています。教育訓練についての講義では、どのような能力を育成するために行うのか、そしてその内容や方法について学びました。これから採用面接を受けるに当たってどのような能力が求められているかなども知ることができました。これらの学びは就職活動を行うに当たってはもちろんのこと、社会に出た後も必ず覚えておきたい内容でした。

A.Kさん(福岡県立香椎高等学校出身)

この講義では主として日本企業の人的資源管理について学んでいます。将来、働くうえで私達に密接に関係してくることなので、働く前に正しい知識を身につけることができて、よかったと思います。また、なぜ日本企業がこのような人事制度をとっているのかを根本から理解することができました。職業や企業を選択する時には、この授業で学んだことを踏まえて決断していこうと思います。

R.Uさん(福岡県立筑紫高等学校出身)

この授業で学んだ人的資源管理の仕組みは、自分が社会に出てキャリアを積んでいく過程で必要不可欠な知識であることがよく分かりました。就職活動で採用情報などを見る際に採用区分の総合職や一般職はよく目にするので理解した気になっていましたが、この授業で各採用区分の詳細を知ることができ、さらに、現在の採用区分ができた要因や背景までを学ぶことで理解が深まりました。また、人材資源管理の方法は時代に合わせて変化していることを知りました。私は就職活動をする際、業務内容にだけ目を向けていましたが、この授業で福利厚生も考慮することが重要であると実感し、これからは興味を持った企業が自分にとって働きやすいのかをよく考えて、取り組んでいこうと思います。

Y.Mさん(福岡県立福岡高等学校出身)

この講義では、社会に出て働いていくうえで知っておくべき人的資源管理について理解を深めていくことができます。日本企業の人的資源管理の特徴に加え、様々な雇用形態やその背景にある社会的課題について考えることができました。印象的だった講義内容は、総合職、一般職などの違いと転勤についてです。就職活動のなかで、どちらを選ぶか参考にしようと思います。他にも今後、ライフステージを歩みながら、キャリアを積んでいくうえで、参考にすべき点が多いと感じ、主体的に学んでいます。

A.Yさん(福岡県立小郡高等学校出身)

講義ごとに先生から多くの質問がありましたが、調べないと分からないことが多くあり、驚き、また焦りました。社会についてまだまだ知らないことがたくさんあることを改めて感じました。時代や国によって会社のあり方なども変化していっていることを学びました。就職活動を行っていくに当たって、企業に対して見るポイントが増えました。勉強した内容をもっと詳しく調べ、自分の求めている企業はどこに当てはまるのか、しっかり見ていきたいと思います。これまで学ぶ機会が少ない分野だったので、とても勉強になりました。

A.Kさん(久留米市立久留米商業高等学校出身)

講義を通して主に日本企業の人的資源管理について学習してくことで、これから自分達が就職活動をしていくうえでとても大切な部分であると感じました。授業のなかで先生の説明を読みながらも理解するのに時間がかかる時もあり、他の学生がすぐに先生の質問に回答しているのについていけてないと感じる時もありましたが、そういう時は授業が終った後にもう一度、ゆっくり時間をとって説明を読み返しています。今までの講義で特に印象に残っているのは配置と異動についてです。今、気になっている企業では異動が多いので少し不安でしたが、異動に伴う問題解決のために日本企業も新しい制度構築に取り組んでいると知り、安心することができました。これまで学んだことを少しでも就職活動に活かせることができればと思います。

A.Mさん(福岡海星女子学院高等学校出身)

日本企業の人事管理制度の特徴からエントリーシートの書き方まで、インターンシップやこれから本格的に始まる就職活動に必要な知識をたくさん学ぶことができました。就職活動で企業を探す際によく聞く「福利厚生」の内容や昇進・昇格の仕方、組織人として必要な能力など社会人になる前に知ることができてよかったです!

A.Nさん(筑紫女学園高等学校出身)

日本の企業の仕組みについて新しい発見が多くありました。終身雇用や年功序列という言葉は聞いたことがありましたが、それぞれが持つ利点と問題点を知ることができました。毎回の授業時間内に自分で調べる時間が設けられていますが、それを通してより理解が深まり、就職活動で見るべきポイントも分かってきました。今後もこの授業を通して企業の仕組みや歴史を知り、就職活動に活かしていきたいです。

A.Yさん(純真高等学校出身)

私を含むほとんどの3年生はこれから本格的な就職活動がスタートします。企業についてたくさん調べて、たくさん自己分析をしていくのも重要ですが、この講義を通してなぜ今のような人事制度になったのかについて知っておくことが大切だと思いました。知識は私たちを助けてくれます。入社後、「会社の仕組みのあれも知らない、これも知らない、でも仕事が大変で聞けない」ようになるのは嫌だなと思います。また、この講義の初めに復習した「九州を代表する老舗企業は?」「日本を代表する老舗企業は?」「そもそも株式会社とは?」というようなことを知らないでは社会人として恥ずかしいと思いました。来年の今頃はきっと就職先が決まり(そう願っています)、残り少ない学生生活を惜しんでいる頃だと思いますが、勉強を怠らず、尊敬される社会人になれるよう今からしっかり準備をしておこうと思います。

H.Mさん(九州産業大学付属九州高等学校出身)

日本における企業経営および人的資源管理の仕組みや特徴を、様々な視点から見ていきました。専門用語も多く出てきますが、先生から提示される問題に取り組むことで理解できています。この講義では、これから働いていくために重要かつ必要な知識を得ることができます。改めて就職活動について考える機会にもなりました。