臨床心理学専攻
3つのポリシー
ディプロマ・ポリシー
臨床心理学専攻は、臨床心理学の理論と実践を中心とした本専攻カリキュラム32単位を修得し、修士論文の審査に合格した者で、以下に示す心理臨床の高度な学識、論理的能力・実践的能力を有する者に修士(心理学)の学位を与える。
- 臨床心理学領域の専門的知識及び関連する心理学領域の専門的知識を修得していること。
- 臨床心理学の専門性に基づいた実践を多領域において遂行できる基礎的力を獲得していること。
- 臨床心理学的実践を理論的に検証、発展させる科学的視点と検証能力を獲得していること。
- 心の専門職として他者および多職種との協働・連携の力を獲得していること。
- 心の専門職として深い人間理解と隣人愛に基づいた奉仕の心を備えること。
カリキュラム・ポリシー
臨床心理学専攻は、以下の目的をもって臨床心理学の理論と実践を中心とした教育課程を編成し実施する。なお、本専攻は修了と同時に(公財)日本臨床心理士資格認定協会による臨床心理士の受験資格および公認心理師の受験資格を取得するための科目も配置する。
- 臨床心理学領域の専門的知識及び関連する心理学領域の専門的知識の獲得をめざす科目を配置する。
具体策として、必修である基礎科目及び基幹科目に臨床心理士受験資格のための必修科目を配置、選択必修を含む展開科目に社会心理学等関連する心理学領域の科目を配置する。 - 臨床心理学の専門性に基づいた実践を多領域において遂行できる基礎的力の獲得をめざす科目を配置する。
具体策として、2年間の体系的な実習科目→臨床心理基礎実習(1年次開講)、臨床心理実習、学内実習施設で有料相談機関である臨床心理センターにおける実践的実習と指導を設ける。 - 臨床心理学的実践を理論的に検証、発展させる科学的視点と検証能力の獲得をめざす科目を配置する。
具体策として、特別研究科目(4単位)及び心理学研究法特論・心理統計法特論の科目を配置する。 - 心の専門職として他者との協働・連携の力を獲得するための科目を配置する。
具体策として、学内実習施設で有料相談機関である臨床心理センターの「臨床実習員」として登録、チームの協働・実習活動のマネジメントなど協働と連携が前提の実習を実施する。さらに、心理専門職域の主要分野の現場実習を通して現場における多職種連携を学ぶ。 - 心の専門職として深い人間理解と隣人愛に基づいた奉仕の心を培うための科目を配置する。
具体策として、基礎科目(必修)に「キリスト教と人間」を設ける。
アドミッション・ポリシー
臨床心理学専攻は、「臨床心理学的実践を通して人の心の健康と成長に役に立つ心の専門職の養成を志す」者が各々の成長と実践力を確実に獲得できるよう育成することにある。この目的達成のため、次の条件を満たす者の入学を求める。
- 心理学の基礎的な知識を獲得しており、臨床心理学領域の研究能力も獲得している者。
- 人の心に関わる尊い使命を認識し、臨床心理学的実践訓練に謙虚かつ意欲的に臨む者。
- 臨床心理学的援助に携わるための心理的安定性、共感能力のある者。
- 臨床心理学に関する研究を行うための論理的思考能力がある者。
- 他者との協働・連携における基礎的コミュニケーション能力のある者。
特色ある授業
特色ある授業
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臨床心理査定演習
「心理査定」はクライアントを理解し、心理的援助の方針を決定し、その効果を評価するために必要不可欠なものです。授業では「心理査定」の理論および具体的な手法について体系的に学びます。実習を重視するとともに、高度の技術習得に不可欠なスーパービジョンを強化し、外部機関の専門家と連携したスーパービジョン制度を導入しています。現場に出て即戦力になる技能を身につけます。
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臨床心理基礎実習
学内外の施設を活用し、臨床心理実習の基礎段階として、基本的な技術の習得とそのために必要な基礎的な知識を身につけ、内省トレーニングを行うことによって、臨床心理士としてのアイデンティティの涵養と実習に臨む際に身につけるべき素養を育てています。付属臨床心理センターにおける心理面接実習(電話受付、インテーク、カンファレンスなど)、心理アセスメント実習、臨床心理学的地域援助の実践に取り組むことで、臨床心理士として必要な知識や態度を学びます。また、臨床心理士の活動領域とその職務について学ぶために、学外の実習施設にて実習を行い、事前事後指導に基づいて学外実習の体験と報告を行っています。
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臨床心理実習
臨床心理センターで行われている臨床心理面接をはじめとした学内外における臨床実践を、教員や他の受講生とのディスカッションを通して深く吟味していきます。これを通して、自身と対象者との関係の中で問題を見立てる力、面接過程で起こっていることを読み解く力、展開を読む力を養うと共に、ケースにかかわる技術を高めます。また、自らの協働のあり方を振り返ることを通して、連携やマネジメントについての理解を深め、さらに、事例研究の作成を通して、事例研究の視点や手法についても学びます。
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臨床心理面接特論
臨床心理面接特論Ⅰでは、臨床心理士の重要な職能の一つである臨床心理面接の本質、セラピストとしての視点と専門性や姿勢を事例とともに学び、理解を深めます。また、様々な心理療法の理論、特徴と対象、効果についての基本的知識を修得します。臨床心理面接特論Ⅱでは、Ⅰでの学びを基礎としながら、見立てや面接過程で起こる現象理解のための理論、介入の仕方などを学びます。さらに事例を通して総合的にその理解を深め、実践的な心理療法の技能の獲得を目指します。
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臨床心理学特論
臨床心理学は、個として生きる人間の主観に基づいて、人が相互に関係することで生じる心の営みの過程である心理臨床実践を研究につなげ、理論的に体系化した学問です。一人ひとりの心の現象を大事にする心理臨床実践を理論的に洗練させて発展する臨床心理学は、人の心がもつ共通性や法則性を探求する基礎心理学とは異なるパラダイムをもつ固有の学問であるといえます。このような固有性は臨床心理士のアイデンティティの基盤となるものであることから、臨床心理学特論では、理論と技法の知識だけでなく、臨床心理学に基づく心理臨床実践の専門性の理解を深めます。
取得できる免許・資格
どの分野を選択しても取得可能です。
受験資格が取得できる資格 |
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就職・進路
進路・就職実績
比較文化専攻・臨床心理学専攻・発達教育学専攻合わせて
- 就職者11名
・比較文化専攻:インフラテック、丸本
・臨床心理学専攻:宮崎県人事委員会、社会福祉法人福岡市社会福祉事業団、三股町役場、佐賀県庁、一般社団法人朝倉医師会 朝倉医師会病院、認定NPO法人 SOS子どもの村、社会福祉法人福岡市社会福祉事業団
・発達教育学専攻:佐賀県教育委員会 - 進学者0名
- 2022年度修了生