このコーナーでは世界とつながる仕事の最前線で活躍している国際キャリア学科の卒業生から大学の後輩や高校生の皆様へのメッセージを紹介しています。今回は出入国在留管理庁で活躍中の三期生のN.Kさん(福岡県立新宮高等学校出身)とH.Nさん(福岡県立春日高等学校出身)からのメッセージです。
私は2020年に出入国在留管理庁(福岡出入国在留管理局)に入庁しました。今年4月で入庁3年目となります。昨年10月に留学・研修審査部門から異動し、現在は福岡空港に勤務し、主に外国人の出入国審査を担当しています。初めての部署異動には不安もありましたが、空港は若手職員が多く、相談しやすい環境でもあるため、少しずつですが業務にも慣れてきました。 入管の業務は「入管法」(「出入国管理及び難民認定法」)に基づいているため、自分が行っている業務がどの条文を根拠としているのかきちんと理解していることが必要となります。特に、空港での審査業務は日本に入国しようとする外国人の方を目の前にして、旅券や査証、入国目的など様々な確認を行い、その場で入国許可の判断をしなければならないので、緊張することもありますが、学んだことをすぐに活かせる業務でもあるため、その分、やりがいを感じています。今後もより多くの知識を吸収しながら職務に邁進していきたいと思っています。
中東・北アフリカ研究の山口ゼミで!
三菱UFJモルガン・スタンレー証券での
インターンシップを経験!
インドネシアでのボランティア活動で活躍!
私は現在、福岡出入国在留管理局で働いています。入庁後、福岡空港で1年半勤務した後、昨年10月から就労・永住審査部門という部署で勤務しています。現在の部署では、主に在留外国人の申請・届出の受付や行政相談の対応、3か月以上、日本に住んでいる外国人に交付する在留カードの発行などの業務を行っています。 福岡県には約8万人(令和3年6月現在)の外国人が住んでいて、毎日、多くの外国人や関係機関の方が来庁されます。母校である福岡女学院大学で学んでいる留学生の在留期間の更新の手続や就職された際に資格を変更するための手続なども当局で行っています。 日々、多様な国籍の方と接するため、コミュニケーションの難しさを感じることはありますが、大学で学んだことを活かして分かりやすい日本語で案内できたときにはやりがいを感じます。これからもいろいろな仕事を行えるよう、先輩職員の方々に教えていただきながら経験を積んでいきたいと思っています。
門司税関との提携講義で!
日本貿易振興機構での
インターンシップを経験!
中国研究の陳ゼミで!
このコーナーでは志望していた企業に就職した国際キャリア学科生の就職活動体験談をご紹介します。
私はこの度、NX商事株式会社(旧社名:日通商事株式会社)より内定をいただきました。
私は福岡女学院大学短期大学部を卒業し、国際キャリア学科に3年次に編入学しました。短期大学部での学びや1年間のカナダ留学を通して諸外国の様々な価値観やその歴史的背景を知り、これらを理解することが異文化コミュニケーションをとるうえで重要であると考え、短期大学を卒業してこのまま社会人になるのではなく、大学でさらに深く学びたいと思い、編入学を決めました。
ロンドンでの旅程管理主任者資格研修に参加!
私が本格的に就職活動を始めたのは、3年生の秋頃からでした。もともと志望していた業界の採用がコロナ禍により中止や縮小となっていたこともあり、初めは業界を絞らず、就職活動を行いました。
少しでも興味のある企業のインターンシップや説明会には積極的に参加し、企業研究を進めるとともに、自己分析を続けました。先が見えないなかで不安に思うことも多々ありましたが、この時期は自分と向き合い、将来を考えるうえでとても重要な時間だったと思います。
カナダのトロントに留学!
自己分析を通して、それまで学んできた英語や異文化理解を活かしてグローバルに働きたいと思うようになり、これを就職活動の軸に定めました。また、海外留学で日本を客観視した時に、日本の商品や技術、文化への高い評価を知り、海外の方に日本のモノづくりの素晴らしさや信頼性を伝えることで海外進出を目指す日本企業を支えたいと思い、グローバルに展開する企業を目指しました。
その結果、志望していたNX商事株式会社より内定をいただくことができました。
後輩の皆さん、私が就職活動を通して最も大切だと思ったことは、自分を知ることです。エントリーシートを書く際、そして面接の際に最も問われることは皆さん自身のことです。あなたはどんな人で、どんなことが得意で、どんなことを経験してきて、どう感じたのか、自分のことをしっかり分かっていれば、自分の言葉で思いを伝えることができると思います。就職活動では悩んだり、落ち込んだりすることもあると思いますが、周りと比べずに自分のペースで進めてみてください。諦めずに続けていれば自分に合う企業に出会うことができると思います。皆さんが納得のいく就職活動が行えることを願っています。
英語学・異文化コミュニケーション研究の中島ゼミで!
日本を代表する企業が加盟している日本経済団体連合会では、2015年に「グローバル人材の育成・活用に向けて求められる取り組みに関するアンケート」を実施しました。その質問項目の一つである「大学に取り組んでほしい教育・カリキュラム改革」については、多くの企業が「企業の経営幹部・実務者からグローバル・ビジネスの実態を学ぶカリキュラムの実施」を指摘していました。また、「グローバル人材育成に向けて大学に期待する取り組み」についての質問に対しては多くの企業が「日本人学生の海外留学の奨励」と回答していました。
この調査結果が発表された前年の2014年に開設された国際キャリア学科では、当初から①ミッションスクールとして培ってきた定評のある英語教育を通した実践的な英語力の向上、②経済界と連携した企業経営者、実務者による講義、③国際ビジネスの現場を体験するインターンシップの実施、④海外留学、海外研修の機会の拡大など、経済界のニーズを先取りする様々なプログラムを実施してきました。
2年次に「Study Abroad」という科目を設けており、成績などの履修条件を満たした場合、海外提携校への留学ができます。2020年度、2021年度は新型コロナウイルスの感染拡大により中止していますが、状況が改善したら再開するよう準備を進めています。学科のカリキュラムにおいても英語圏出身の教員が担当している英語教育科目を中心に英語で開講されている科目も多く、これらの学びを活かしてTOEIC®で700点台から800点台の得点をあげる学生も相次いでいます。
学科開設以来、お招きした講師はのべ230名に達しています。ヤマハ発動機の柳弘之会長などトップマネジメントの方による講義を開催する一方で、ビジネスの第一線で活躍されている実務者の方々による講義(Current Business)も開講しています。
2016年度以降、国際ビジネスやエアライン業界での実務経験のある教員が中心となって経済界と連携した国内、海外でのインターンシップや実務研修を実施してきました。これまでこのプログラムで国際ビジネスの現場を体験した学科生はのべ840名に達しています。
こうしたプログラムを通じて培った語学力と経験を武器に就職活動に臨んだ国際キャリア学科一期生(2018年卒)~五期生(2022年卒)は次々と志望していた企業に就職しました。
池田内閣のブレーンとして戦後の高度経済成長の実現に貢献した経済学者の下村治は、日本開発銀行(現在の日本政策投資銀行)の行内誌『行友』(1968年6月号)への寄稿のなかで「わたくしたちは、なぜ、このように努力し、苦労してまで成長を追求するのでしょうか。・・・なによりも、わたくしたちは、生きがい、働きがいを求めます。そして、最大の生きがいは、わたくしたちが自分の能力をじゅうぶんに発揮できたと思うときではないでしょうか」と書きました。
福岡女学院は今から137年前の1885年(明治18年)に「日本の少女達が新しい生き方を見つける学校を」という理想を掲げた米国人宣教師のジェニー・ギールによって創設されました。その精神を受け継ぎ、大学生活のなかで様々な経験を積み、道を見出した国際キャリア学科生、卒業生たちがそれぞれの能力を発揮し、社会で活躍していくことがとても楽しみです。
福岡女学院創立者 /初代校長 ジェニー・ギール
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