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2021.09.28

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」2021年度①:商社-株式会社ドーワテクノスの吉田様による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

今年度の第一回の講義には、北九州市に本社を置く専門商社、株式会社ドーワテクノスから管理部の吉田慶太様をお招きし、専門商社の業務と求められる人材像などについてお話しいただきました。

吉田様はまず商社の業務について「貿易や国内における物資の販売を業務の中心にした商業を営む業態の企業で、広義の卸売業です」と説き起こしていただき、三井物産や三菱商事、丸紅など7社がそれにあたる総合商社と取扱商品や取引地域が特化した専門商社との違いについて解説いただきました。また、大企業と中小企業、ドーワテクノスもそれに含まれる中堅企業の特徴、それぞれの強みや弱みについても車にたとえながら分かりやすくご説明いただきました。

続いて、専門商社の業務内容についてドーワテクノスを例にとり詳しく解説いただきました。ドーワテクノスは製造業(モノづくり)の現場の省エネ化、生産性の向上、品質の向上に資する設備や機器を取り扱っている商社で、鉄鋼、自動車、半導体、ゴム、紙・印刷など幅広い業界と取引する一方で、地域社会のインフラストラクチャー整備のための官公需なども受注しています。こうした同社のビジネスについて吉田様からは「ただものを売っているだけでは商社は立ち行きません。重要なことはアイデアです。ドーワテクノスはお客様のモノづくりに資するアイデアを売っています」とご説明いただきました。

近年、企業の社会貢献がより注目されてきていますが、ドーワテクノスでは新しい中期経営計画のなかでこれまでのモノづくり、地域社会インフラに加えて、社会貢献を新たな経営の柱に据え、社内に「SDGsチーム」を立ち上げて、取り組んでいます。吉田様からはその一例として、ドローンによる高所等の危険箇所の保守点検や急速凍結機によるフードロスなどの課題解決等、新たな取り組みについてご紹介いただきました。なお、「SDGsチーム」には昨年、同社に入社して海外事業部で活躍している3期生のスレスタ・ビナさん(ネパール出身)も所属しています。

講義の最後には求められる人材像として、①会社の理念を共有できる人、②コミュニケーション能力のある人、③価値観の違う人の言動を理解できる人、そして④仕事を楽しめる人をあげられました。続く質疑応答の時間にはビナさんも登壇され、後輩たちに自身の経験や仕事のやりがいについて話していただきました。学生たちは、3年前に高校教員から転職されたご自身の経験を交えながら熱く、詳しく解説いただく吉田様の講義に真剣に聴き入っていました。

以下は聴講した学生の感想(代表)です。

M.Iさん(福岡県立筑紫中央高等学校出身)

ドーワテクノスの吉田様の講義を聴いて、これまでよく知らなかった商社の仕事について詳しく学ぶことができました。中堅企業についての車を使った例もわかりやすく、面白いなと感じました。大企業は大型バス、中小企業は軽自動車、中堅企業は個性的なスポーツカーというたとえがとても分かりやすかったです。就職活動に際しては、良いところを見るだけではなく、自分にあった働き方ができる企業をしっかりと見極めて考える必要があると思いました。今回、貴重なお話を聴かせていただいて、視野が広がりました。何事も一つのことにとらわれず、多角的にみて判断していこうと思います。

Y.Oさん(福岡県立香椎高等学校出身)

商社というと「男の職場」というイメージがありましたが、ドーワテクノス様では最近、女性の社員が増えてきているとのことでした。考えられる理由として、吉田様は色々なことにチャレンジできる環境があるからだとおっしゃっていて、とても魅力を感じました。なぜなら、私も様々なことに挑戦できる環境で働きたいという理想を持っているからです。また、ドーワテクノス様は中堅会社で、大きくはないが、スピードが出て、動作が機敏なスポーツカーのようなもので、ものごとを決めるスピードが速く、先を見ていろんなことをやろうという姿勢があるとおっしゃっており、ここにも魅力を感じました。私はスピード感をもって働ける仕事をしたいと思っているので、経営判断が速くて、先を見据えながらどんどん挑戦していけるような環境のある企業はとても魅力的だと感じました。そのような環境で働けたら、大きなやりがいを感じることができると思います。

K.Oさん(福岡県立春日高等学校出身)

今回の講義では新たな学びが多くありました。コミュニケーション能力に長けた人がよく企業から求められる人材としてあげられますが、それは価値観の違う人の言動を理解できる人、つまり多様性を理解できる人、相手の言葉にしっかりと耳を傾けて、それを理解しようと臨む人なのだなと新しい視点から捉えることができるようになりました。これまで就職活動をするうえで一つの業界にこだわっていましたが、この講義で広い視野を持つことが大事だと学んだので、これからは違う業界にも目を向けてみようと思います。また、これまでは「コロナ禍だから」「環境が整わないから」「今はする時期じゃないから」などといって諦めていたことにも臨機応変に、チャレンジ精神を持って取り組んでいこうと思います。貴重なお話をありがとうございました。

N.Tさん(福岡県立香住丘高等学校出身)

今回の講義で、商社とは輸出入貿易ならびに国内における物資の販売を業務の中心にした商業を営む業態の会社であること、広義の卸売業(生産者と小売業の間に入る、流通を最適化することを生業とした業種)であること、幅広い商品・サービスを取り扱う総合商社と専門商社に区分されることを学びました。ドーワテクノスは専門商社になりますが、お客様がモノづくりをしている際に必要な生産設備の自動化、効率化、省エネ・環境対策などを提案し、その実現のお手伝いをされています。近年では、いろいろなことにチャレンジできる環境であるからか、女性の応募が多くなってきているそうです。私もこのような環境で働くことができたらと思いました。求める人材像もとても勉強になることばかりでした。就職活動を進めるうえで、会社の経営理念を自分と共有できるか、会社説明会で話している方の話と整合性があるかどうかも考えようと思います。また、コミュニケーション能力は社会で働くうえでとても大切だと感じたので、今のうちからさまざまな年代の方とコミュニケーションをとることを心がけようと思います。貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

S.Kさん(福岡県立武蔵台高等学校出身)

今回の講義を通して、商社の仕事について学ぶとともに、ドーワテクノス様がFA関係に特化した名高い商社であり、かつ幅広い視野で新規ビジネスに積極的な取り組んでいる勢いのある会社であることが分かりました。講義では、これから私たちが就職活動を行う際に会社のどこをみて選んでいくべきかについても教えていただきました。今までは商社は私の視野にありませんでしたが、今後の選択肢に取り入れ、将来について改めてしっかりと考えていきたいと思います。

M.Tさん(福岡県立北筑高等学校出身)

私はドーワテクノス様の本社の近くに住んでいます。そのため、黒崎の工業地帯にあるということは知っていましたが、主に何をしている会社なのだろうと思っていました。商社の仕事は難しそうだと勝手なイメージを持っていましたが、吉田様の講義を聴き、私もこういう仕事をやってみたいと興味を持ちました。インターンシップがあれば、是非、参加したいと思います。また、講義のなかで「仕事を楽しむ」という言葉が最も印象に残りました。将来、どのような職に就いているのかは分かりませんが、自分らしく楽しめるような仕事に就くようになりたいと思います。

H.Kさん(宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校出身)

ドーワテクノスの吉田様の講義を受けて、商社についてたくさんの知識を得ることができ、自分の将来に対する選択の幅を広げることができました。ドーワテクノス様が求める人材像の一つである「仕事を楽しめる人」という項目はこれから就職活動をするうえで大切にしていきたいと思います。

M.Tさん(長崎県立島原高等学校出身)

ドーワテクノスの吉田様のご講義を聴き、商社の仕事内容について詳しく学ぶことができ、知識が増えました。講義の最後の「求める人材像」のところで吉田様が大切な資質としてあげられたコミュニケーション能力、多様性を理解できること、仕事を楽しめることは、これから生きていくうえで、仕事をするうえでとても大事なことだと思います。この度は自分のためになるお話を聴けて、本当に良かったと思います。ありがとうございました。

A.Sさん(筑陽学園高等学校出身)

吉田様の講義を聴講して、商社の仕事やドーワテクノス様について学ぶとともに、就職活動をするなかで何を大事にして、どのような仕事に就きたいというイメージをもつことができました。私も吉田様のように好きな仕事に就き、さらにそれをもっと好きになり、自分の仕事に誇りを持って楽しめる人になろうと思います。今回、学んだことを就職活動や今後の生活に活かしていきたいです。

ご講義いただいたドーワテクノスの吉田様(中央)と管理部長の山下様、海外事業部のビナ様