国際キャリア学科(ICD)3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、ビジネスの第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。
先日の講義には、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)より経営企画部人事課の守田紗弥香様と櫻井聖子様をお招きして、鉄道会社の業務と求められる人財像について、ご講義いただきました。
講義では、初めに守田様より西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)を例にとり、鉄道会社の主な事業内容についてご説明いただきました。私たちがまず思い浮かべる鉄道事業のほかに、JR西日本で物販・飲食(小売店舗や飲食店)、ショッピングセンター、ホテル、デジタル・ポイント決裁など幅広い事業を展開しており、2025年3月時点で「モビリティ業」と呼ばれる運輸部門以外の事業が営業収益に占める比率は4割弱に達しているそうです。6社で構成されるJRグループのなかでも特にJR西日本は事業エリアが広く、2府16県に及び、鉄道の総延長は約5000キロ、駅の数は約1200に達しています。
続いて、「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」というJR西日本の企業理念「私たちの志」について解説いただいた後、①鉄道の安全性向上、②鉄道事業の活性化(西日本エリアの活性化、デジタル・サービスとの連携)、③不動産・まちづくりの順に、現在、同社が注力しているプロジェクトについて、大阪駅周辺の再開発や春日市と提携して行ったお菓子「博多カステラ」の商品化、「新幹線ふれあいデー」の開催など、具体的な事例を紹介しながらご説明いただきました。
講義の後半には、①経営全般に関する横断的分野を担う総合職と、②鉄道の最前線で鉄道技術のプロとして活躍するプロフェッショナル職から構成される同社の職種についてご説明いただき、特にプロフェッショナル職については守田様、そして本学短期大学部のOGでもある櫻井様から、駅務(駅営業と駅運転)、運転士(乗務員)、技術(車両、施設、電気)の各職種のお仕事とそのやりがいについて、ご自身の経験談や泊まり勤務の際の1日のスケジュール、ひと月のスケジュール、キャリアパスなどをご紹介いただきながら詳しくご説明いただきました。意外なことに、JR西日本では文系学部出身者も技術系統で多数活躍されており、今年、内定した方には経済学部出身の女性もいらっしゃいます。鉄道技術について学ぶ研修制度が充実しているため、文理問わず、男女問わず活躍できる環境が整っているそうです。
講義の最後にはて、プロフェッショナル職に求める人財像として「自らの役割を誠実に全うできる人」をあげられ、同社における人財育成への取り組み、新たに導入された出張と休暇を組み合わせることができる「プリージャー制度」や選択的週休3日制を含む手厚い福利厚生制度、女性の活躍や女性社員の比率が増えている現状とそれに対する外部機関の評価(厚生労働大臣による「プラチナくるみん認定」など)についてご説明いただきました。学生たちは子育てをしながらキャリアを積み上げておられるお二人の講義に真剣に聴き入っていました。以下では、受講した学生の感想(代表)をご紹介します。
なお、国際キャリア学科からは今年、学科8期生のE.Mさん(福岡県立小倉南高等学校出身)がJR西日本に就職し、現在、小倉駅で活躍しています。また、現4年生のC.Sさん(福岡県立八幡高等学校出身)もプロフェッショナル職運輸系統(運転士)の採用内定をいただいています。
A.Yさん(福岡県立嘉穂高等学校出身)
JR西日本の経営企画部人事課に所属されている守田様と櫻井様より、同社の事業内容や人財育成制度、働き方に関するお話を伺いました。これまで鉄道会社と聞くと「電車を運行する会社」というイメージが強かったのですが、講義を通してその認識が大きく変わり、非常に幅広い分野で事業を展開し、地域の未来を創り出している企業であることが理解できました。JR西日本では人財育成や福利厚生制度が充実し、社員一人ひとりが成長しやすい環境が整えられている点もとても印象的でした。社会インフラを支える使命感と地域に寄り添う企業姿勢、そして働く人を大切にする文化をあわせ持つJR西日本は多くの人から選ばれる理由がある企業だと実感しました。この講義で学んだ内容は、今後の企業研究やキャリア形成を考えるうえでも大きな学びとなりました。
H.Kさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)
講義を通して、JR西日本が目指す「社会にとって必要不可欠な存在であること」の重みを強く感じました。私たち利用者が当たり前のように鉄道を利用できている裏側には、使命感と誠実さを持ち、挑戦を続ける多くの社員の方々の努力があります。インフラを支える企業で働くことは、地域の未来を創る責任とやりがいが大きい仕事であることに気づきました。特に、守田様が求める人物像として挙げられた「使命感・誠実・挑戦・リーダーシップ」は、どの職種でも必要とされる価値観であり、私自身の学生生活にも通じる学びとなりました。本講義は、鉄道運輸会社とJR西日本の事業内容について知るだけでなく、企業が社会で果たす役割や働くことの意味を考える貴重な時間でもありました。鉄道という身近なサービスを支えている努力や理念を知ることで、日々、利用する交通機関への見方も変わりました。今後も地域を支える企業の取り組みに目を向けながら、自分自身のキャリア観もより深めていきたいと思います。
Y.Tさん(福岡県立香住丘高等学校出身)
講義からは鉄道サービスを支えるために様々な分野の人材が連携して働いていることが伝わり、JR西日本の企業としての総合力の高さを感じました。自分の適性や興味に応じて働く分野を選べる点は、将来のキャリアを考えるうえでも大きな魅力であると思います。全体を通して、JR西日本は社会インフラとしての使命を果たすと同時に、人材育成や働く環境づくりにも力を入れている企業であると感じました。安全・安心を守りながら地域社会とともに歩み続け、人と街をつなぐ役割を担い続けている点に共感しました。
S.Aさん(福岡県立鞍手高等学校出身)
JR西日本の守田様と櫻井様にご講義いただき、企業としての理念から仕事内容、そして働かれている方々のリアルな姿まで、多くのことを学ぶことができました。特に、印象に残ったのは同社が大切にされている「志(経営理念)」です。JR西日本の経営理念は「ひと、まち、社会のつながりを進化させ心を動かす。未来を動かす」というもので、人々の暮らしや地域社会の発展に深く寄り添いながら、新しい価値を創り続けていこうとする強い意思が込められていると感じました。今後の就職活動では企業理解の幅を広げ、表面的なイメージだけにとらわれず、企業が社会にどのような価値を届けているのかをより深く考えていきたいと思います。
N.Oさん(福岡県立新宮高等学校出身)
講義を通じ、JR西日本は「鉄道会社」という枠を超え、地域社会の未来を支える社会基盤企業であり、人々の移動と暮らしを支える使命を持つ組織であることを実感しました。同時に社員一人ひとりの成長を支える制度や企業文化があり、大規模な組織であっても個人の挑戦を後押しする環境があることが理解できました。この講義は公共性の高い交通インフラに携わる仕事の意義とその裏側にある多様な専門職の存在を知るとともに、働くことの価値を改めて考える機会となりました。
R.Mさん(福岡県立須恵高等学校出身)
M.Sさん(福岡市立福岡西陵高等学校出身)
講義を聞き、JR西日本が安全を最優先にしながら、地域や社会とともに歩んでいる企業であることを強く感じました。普段は私たちから見えない現場での努力やそれを支える企業としての理念について深く知ることができ、とても学びの多い時間でした。鉄道が私たちの生活を支える大切な存在であり続けるために、多くの人が関わっていることを忘れず、身近な交通機関についてもっと理解を深めていきたいと思います。
N.Iさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)
S.Hさん(福岡県立山門高等学校出身)
Y.Sさん(ルーテル学院高等学校出身)
講義を通じて、JR西日本が交通インフラを担うだけではなく、地域と社会の未来を支え続ける企業であること、そしてそこで働く社員の方々が使命感と誇りを持って仕事をされていることが分かりました。また、安心して長く働くための制度整備に力を入れている点は、働く側にとって非常に魅力的だと感じました。就職活動を考えるなかで、企業理念に共感できるかどうか、そして制度面が自分に合っているかどうかはとても大切な視点だと思います。今回の学びを生かして、企業研究をする際は経営理念と雇用制度の両方をしっかり見ながら、自分自身が安心して、誇りを持って成長できる環境を選びたいと思います。
「Current Business」




