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2025.01.09

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」2024年度-ホテル業:リーガロイヤルホテル小倉の小久保由実様による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

先日の講義にはリーガロイヤルホテル小倉から総支配人室(総務人事)の小久保由実様をお招きし、ホテル業界の仕事と求められる人材、そして接遇の基本についてお話しいただきました。小久保様は全国のリーガロイヤルホテルグループでも限られた人しか認定されていない「接遇インストラクター」の資格をお持ちで、従業員の方の研修も担当されています。

 

はじめに「賓客のための近代的ホテルを大阪に」との大阪の政財界の要望を受けて1935年に開業した新大阪ホテルを前身とするリーガロイヤルグループの歩みと現状、大阪や福岡、広島、沖縄での新しいホテルの展開などの最近の取り組みについてご説明いただいた後、北九州のランドマークとして1993年に開業したリーガロイヤルホテル小倉について、2016年に開催されたG7北九州エネルギー大臣会合や上皇上皇后両陛下がお泊りになった2017年の全国豊かな海づくり大会福岡大会などでのエピソードを織り交ぜながらご紹介いただきました。

続いて、ホテル業界でのお仕事について、①宿泊部門(フロント、フロアーサービス、宿泊予約、客室係等)、②料飲部門(宴会サービス、レストラン等)、③営業部門(セールス、宴会予約、ブライダル)、④管理部門(総務人事、経理購買、企画広報、施設保全)、⑤調理部門で構成されるホテルの組織と業務内容、さらにはそれぞれの部署に求められる心得とサービスのポイントなどについて、例えばリーガロイヤルホテル小倉では295室ある客室の最終確認などをわずか3名の客室係の方が担当されていることや宿泊予約の業務では稼働率によって料金をコントロールするルームコントロールの仕事がホテル全体の収益を左右する重要で、かつ奥深い仕事であることなどをご紹介いただきながら、わかりやすく解説いただきました。

 

研修制度についても様々な部署を経験して、マルチに活躍できる人材の育成を目指していることをご紹介いただき、新入社員研修、スキルアップ研修、マネジメント研修、語学研修などの順に詳しく説明いただきました。そのうえで、大阪での開業から100周年に当たる2035年に向けてリーガロイヤルホテルグループが取り組んでいる「RIHGA VISION 2035」と「CS・ES・No1を目指す」という「Rihga Royal Vision」について解説いただきました。CSとは顧客の満足、ESとは従業員の満足のことで、そのNO.1を目指すという行動指針は社員の方が意見を出し合って作られました。

講義の最後には、ホテル業界で働く人に求められる、①身だしなみ、②表情、③あいさつ、④言葉遣い、⑤態度の「接遇五原則」について説明いただき、「この時、この場、この人だけにと、思いやりの心を持って個別におもてなしをすること、それがホスピタリティです」「お客様の立場に立って考え、望まれることを自然に察知して、心を込めて心に響くようにサービスすることが大切です」と解説いただきました。学生達は5歳のお嬢様を育てながら接遇のプロとして活躍されている小久保様からのわかりやすく、丁寧なアドバイスに真剣に聞き入っていました。

 

リーガロイヤルホテル小倉様との提携講義は今回で8年目を迎えましたが、これまでの提携講義を聴いた学科生からは、同ホテルをはじめ、ザ・リッツカールトン福岡、ザ・リッツカールトン大阪、ウェスティン大阪、星野リゾート、ヒルトン福岡シーホーク、グランドハイアット福岡、近鉄・都ホテルズ、ホテル日航福岡、ホテルオークラ福岡、西鉄ホテルズ、いわさきホテルズなどに就職して、活躍する卒業生が出ています。また、今年2月にはホテル業界志望の3年生と2年生がリーガロイヤルホテル小倉様でのインターンシップを経験させていただく予定です。

 

以下では、小久保様の講義を聴講した学生の感想(代表)をご紹介します。

H.Kさん(長崎市立長崎商業高等学校出身)

今回の講義を通じて、ホテル業界の魅力や現場での仕事のリアル、そして接客業の本質について多くの学びを得ることができました。リーガロイヤルホテル小倉という地域に根付いた一流ホテルでのご経験をもとに語られる小久保様のお話には非常に説得力があり、私自身の考え方や視野を広げるきっかけにもなりました。小久保様が講義の中で強調されていた「チームワークの大切さ」が強く心に残っています。ホテル業務は多くのスタッフが協力して、一つの目標に向かって働くことが求められる仕事です。フロント、客室清掃、レストラン、コンシェルジュなど、それぞれの部署が連携し、お客様にスムーズで快適な体験を提供するためには、各個人の責任感だけでなく、チーム全体の調和が重要であるというお話がとても印象的でした。特に、トラブルやクレーム対応の際には、スタッフ全員が一丸となって迅速、かつ的確に対応することで、お客様の信頼を得ることができるというお話には説得力があり、このようなチームワークの重要性はどの業種のどの職場でも活かせる教訓だと感じました。小久保様ご自身のキャリアについてのお話も非常に興味深いものでした。学生時代からホテル業界に興味を持たれ、現場でのご経験を重ねて、マネジメントの立場へとステップアップされていった過程は努力と挑戦の積み重ねによって成し遂げられたものだと思います。そのなかで語られた「現場に根ざしたマネジメント」の重要性という言葉も印象に残りました。現場を知るからこそ、スタッフの気持ちやお客様の要望を理解し、それに基づいた的確な判断を下すことができるというお話はリーダーシップを考えるうえで非常に参考になりました。

H.Iさん(福岡県立小郡高等学校出身)

今回の講義を通じて、私はサービス業における「おもてなしの心」の重要性を改めて実感するともに、お客様の期待を超えるためには、相手の方のニーズを正確に把握し、柔軟に対応する能力が必要であると学びました。今後は自分自身の視野を広げ、相手の立場に立って物事を考える力を養いたいと思います。小久保様の講義を通じて、ホテル業界の魅力や接客業務の奥深さについて深く学ぶことができました。

M.Eさん(福岡市立福岡女子高等学校出身)

小久保様の講義は、ホテルコンシェルジュを目指す私にとってとても有益な情報を得られた貴重な時間になりました。講義のなかで、特に印象に残ったことが二つあります。一つ目は、宿泊部門に必要な知識です。宿泊部門には、宿泊予約、宿泊手続以外にも任される仕事が多くあるということが改めてよく理解できました。フロントは、ホテルの中でも最も多くのお客様が訪れ、困った時に相談する部署のため、小久保様がおっしゃっていたようにホテルのことを本当によくわかっていないと務まらない仕事です。また、旅行で利用するお客様がほとんどのため、おすすめのレストランやお子様が遊べる場所を聞かれたり、テーマパークのチケットの予約をお願いされたりなど、様々なリクエストにお答えしなければいけません。そこで求められるのは適応力、そしてお客様のリクエストに全力でお答えしようとする気持ちだと私は考えます。二つ目は、「接遇五原則」です。例えば、言葉遣いに関しては、人にやさしくわかりやすい言葉を心掛けていると聞いて、とても素敵なことだと思いました。私は現在、ホテルで働くことを目標に就職活動中ですが、この講義を受けてやはりホテルの仕事は素晴らしいと思い、より気持ちが高まりました。

A.Sさん(福岡県立武蔵台高等学校出身)

今回の講義を通じて、特に心に残ったのは接客業に限らず、挨拶を行うことの大切さについて学んだことです。挨拶は人と人とを繋ぐ重要な役割を果たしており、特にホテル業をはじめとするサービス業では欠かすことのできない要素であると思いました。ホテルという空間は、日常から離れた特別な体験を提供する場です。清掃が行き届き、食事が美しく整えられていることで、宿泊者はそのホテルに滞在する価値を感じることができます。しかし、それだけでは十分ではありません。その空間に従業員の方々の明るい挨拶や笑顔が加わることで、お客様にさらなる高揚感や満足感を与えることができます。小さな一言や笑顔が非日常の空間をより魅力的なものに変えるのです。小久保様はわかりやすく、日常生活における挨拶の重要性について例をあげながら説明してくださいました。挨拶は簡単でありながら、相手の心に残る効果的なコミュニケーション・ツールです。この講義で学んだことを活かし、より良い人間関係を築けるよう努めていきたいと思います。

S.Tさん(福岡県立田川高等学校出身)

今回の講義を通して、リーガロイヤルホテル小倉様の地域を巻き込み新たな価値創造に挑む姿勢が強く印象に残りました。ホテル業界が担う社会的役割やそれを支えるプロフェッショナルな取り組みについて深く理解することができる貴重な講義でした。

K.Hさん(西南学院高等学校出身)

ホテル業に従事するうえでの基本的な心構えや「接遇五原則」の重要性について深く理解することができました。これらは単なるマニュアルではなく、お客様に感動を与え、ホテルの価値を高めるための基盤となるものだと思いました。この講義で学んだことを活かし、今後の就職活動やその先の社会人生活にはもちろん、今、働いているアルバイトでも良い接客ができるように言葉遣いや態度に気をつけようと思います。小久保様からたくさんの勉強になるお話を聞けて、本当に良かったです。ありがとうございました。

M.Yさん(九州国際大学付属高等学校出身)

リーガロイヤルホテル小倉様には昨年夏の国際ビジネス・フィールドワークの際に宿泊させていただき、とても良い印象を受けました。講義を受けて、それは同ホテルの皆様、①お客様の立場になって考える、②「この時、この場、この人だけに」と個別におもてなしをする、③心を込めてお客様の心に響くようにサービスをするというホスピタリティをお持ちだったからだと実感しました。お客様の心の中を見抜いてサービスを提供する、表裏のない「心」で接する、「自分が困っている時に他人がしてくれた親切」を思い出しておもてなしをするという考え方は、お客様との信頼関係を築く大切なものであると学ぶことができました。

N.Tさん(八女学院高等学校出身)

リーガロイヤルホテル小倉の小久保様の講義では、多くの学びと気づきを得て、ホテル業界に対する理解や自身のキャリア形成に対する視点を深める契機となりました。特に、リーガロイヤルホテル小倉様では個々の社員が成長しながら働ける環境が整っていることが強く印象に残りました。これからの就職活動において、今回、学んだことを参考にしながら、自分が本当に挑戦したい分野や、自分の強みを最大限、活かせる環境について深く考えていきたいと思います。

R.Tさん(佐賀県立神崎高等学校出身)

私は実際に昨年夏の国際ビジネス・フィールドワークの際にリーガロイヤルホテル小倉様を利用させていただきましたが、その際のサービスの質の高さがとても印象に残っています。講義では、接客業やサービス業界で働くことを目標にしているため、とてもためになるお話を多く聞くことができ、非常に学びある時間となりました。今後、ホテル業を含むサービス業ではIT化が進むと予想されるものの、人にしかできないサービスについて考える良いきっかけとなりました。ありがとうございました。

H.Gさん(沖縄県立読谷高等学校出身)

講義の最後に小久保様に教えていただいたホテルスタッフに求められること、なかでも「接遇五原則」が強く印象に残りました。様々な大切な心得があげられましたが、これらは日頃から意識して気を付けることができることだと思いました。身だしなみは清潔感を保ち、笑顔で誰とでも分け隔てなく挨拶を交わし、姿勢よく過ごすことは、社会に出る際、ホテル業界に限らず活きることだと感じました。他にもホスピタリティについての知識を多く学ぶことができたので、就職活動だけでなく、様々な場面に活かしていきたいです。

S.Aさん(沖縄県立向陽高等学校出身)

今回の講義のなかで、「心」という言葉が多くありました。IT化が進み、ビジネスホテルなどでは一度もホテルスタッフに会わないということもあると聞きましたが、リーガロイヤルホテルグループ様が大切にされている繋がりや思いやり、あたたかさなど、人にしかできない「心」で人に接する仕事はとても魅力的だと思いました。

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