前回の記事でご紹介した、アニメの制作会社に勤めるメディア・コミュニケーション学科1期生の堀本紗代さんに、現場での仕事について話を聞きました。
―担当のお仕事についてお聞きする前に、アニメがどうやって作られているかを教えていただけますか?
1話のアニメを制作するにはたくさんの工程があり、そこに多くのスタッフが関わっています。非常にざっくりとしていますが、アニメの制作工程は以下のとおりです。
企画→脚本等作成→絵コンテ→レイアウト→原画→動画→仕上げ→撮影→編集→完成!
―なるほど、いろいろな工程があるのですね。
はい。アニメの1話を放送するまでにはたくさんの人が関わり、多くの時間を要します。前の会社で私が担当していたのは絵を描く仕事ではなく、「制作進行」といって、アニメ1話1話の制作を滞りなく進めていくために連絡調整や進捗管理を行う仕事でした。上の工程でいうと「レイアウト」から「撮影」までの部分を担当し、各作業者への連絡や素材の管理、スケジュール調整など、制作に必要な仕事を多岐にわたって行っていました。
―とても重要なお仕事をされていたんですね。現在も同じようなことをされているんですか?
現在の会社ではアニメーターのサポートをしています。アニメは何千枚という絵を使用してやっと1話の作品になります。その膨大な数の絵を描くにはたくさんのアニメーターが必要になります。日本のアニメ制作では、動きのキーとなる「原画」を描くアニメーターと、原画の線を綺麗に整えたり、原画と原画の間の中間絵を作成して「動画」を描くアニメーターにセクションが分かれているんです。私の具体的な仕事内容は、アニメーターの管理や素材の手配、制作進行担当者との連絡などです。
堀本さんがサポートをしている、動画を描くアニメーターさんは「動画マン」と呼ばれているそうです。なんだかかっこいいですね。
次回は、アニメ制作の職場の雰囲気などについてお聞きする予定です。
(学科Today編集担当)