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2024.12.12 授業紹介

(授業紹介)「International Relations II」:JICAの青年海外協力隊、企画調整員など国際協力の経験豊富な小田哲也様による特別講義

国際キャリア学科3年生、4年生を対象等する「International Relations I」(前期)、「International Relations II 」(後期)(担当:千葉)では、遠いようで実は私たちの生活と深く繋がっている様々な国際問題について学習しています。トピックの例として、人種差別と固定観念、国際協力や開発途上国支援、大量虐殺(ジェノサイド)、先進国での食品の大量廃棄と開発途上国での飢餓、環境破壊と生物多様性の激減、核問題、ファッションと文化などが挙げられます。

 

本科目では、CLIL(Content and Language Integrated Learning, 科目内容と言語学習を統合したアプローチ)を取り入れています。英語テキストや補足資料、英語音声教材、動画、ドキュメンタリー映画など、多様な教材を使用するほか、各トピックの専門家をゲスト講師として招くこともあります。また、学生全員が学期中に2回、口頭発表を担当し、学期末には英語でレポートを提出します。さらに、英語語彙力アップのため、単語テストも実施しています。

 

今年度の講義では、国際協力のご経験豊富な小田哲也様を特別講師としてお迎えしました。小田様は、高校の社会科教員を経た後、30歳で「青年海外協力隊員」に応募し、南米コロンビアの少年院/少女院で3年間、活動され、その後もJICA(国際協力機構)の企画調整員やフォローアップ調整員として、ジャマイカ、ニカラグアなど中南米諸国で約4年間、途上国支援の現場を経験されました。また、JICAの調整の下で外務省が編成する「国際緊急援助隊」にも登録されており、2010年のハイチ大地震をはじめ、国内外の数々の大災害時に医療調整員として支援活動に従事してこられました。授業では、それらのご経験を踏まえて、国際協力の意義、支援の現場で求められる姿勢、援助の喜びや問題点などをご講義くださいました。学生たちは、親しみやすいお人柄の小田様のお話に引き込まれ、多くを学びとりました。以下は、受講生の感想(抜粋)です。

R.Oさん(福岡女学院大学短期大学部出身)

私は今回の講義で、JICA、とくに青年海外協力隊の活動について深く理解できました。青年海外協力隊の派遣は政府の予算でまかなわれ、現地での生活費が支給されます。そのため、帰国後は、海外で吸収した知識や知恵を国際社会に還元していくことが期待されています。自己成長しつつ世界に貢献できる、とても良い活動だと思いました。また、小田先生のお話から、失敗を恐れずにやってみることの大切さや人とのつながりの大切さを学びました。今の私は何をやっていいのかと迷うことも多いのですが、まずは一歩、踏み出してやってみようとする気持ちを持ち、様々な場面で人とのつながりを大切にしようと思います。海外でも国内でも、人同士が温かくつながることで平和が築けます。私ももっと海外の人々との相互理解を深めていきたいです。

S.Tさん(福岡県立田川高等学校出身)

小田様のご講義を聞いて、これまで以上に多くのことに挑戦し、様々な人々と出会い、自分の経験値を高めていきたいと思いました。小田様が主に語られた南米コロンビアの社会的・経済的状況は決して良いとは言えず、日本とは生活水準も大きく違っています。しかし、貧しくても人に優しくないというのでなく、むしろ外からの人に対してとても親切な人が多いことを知りました。最も印象的だったのは、現地で担当された少年院・少女院にいた若者たちの生活、特に少年たちの多くは生きるために窃盗をし、少女たちは売春をしていたことです。殺人でお金を得た少年の例などもあり、残酷さと悲しみを感じました。自分の状況がいかに恵まれているのかを改めて実感しました。 最後に小田様は、「若者にしかできないこと、近くのことから少しずつ始める」「日頃から仕事をしっかりやっておくことで、国際援助に出かける際に同僚の協力が得られる」と述べられ、私に今できることは何かを考え、自分がしていることにきちんと責任を持って、残りの大学生活を送りたいと思いました。卒業までに何か一つでも、出会いと学びのある活動に参加したいと思います。

S.Kさん(筑陽学園高等学校出身)

実際に小田様が開発途上国で体験された活動、そして現在、福岡市内で取り組まれている不登校の子どもたち向けのフリースクールについてのお話を伺いました。最も印象に残ったのは、途上国の人々の生活状況や小田様が実践された活動です。青年海外協力隊員として、当初は少年院で数学を教えるのがお仕事だったそうですが、現地でそれは「不必要」と断られ、臨機応変に対応された結果、現地の教師や生徒たちと次第に仲が深まり、「子どもたちはとても素直で良い子ばかりだった」と話されました。子供たちが窃盗など犯罪を犯す理由は生活のためや親を喜ばせるためだったと聞き、それほどまでに生活が苦しい国や地域があることを痛感しました。小田様の体験談を聞くことで、世界の状況が教科書に書いてある以上に過酷であることがよく理解できました。

K.Nさん(福岡県立武蔵台高等学校出身)

青年海外協力隊の活動については漠然とした知識しかなかったため、自分にはハードルが高く、遠いものだと感じていましたが、小田様の講義でその具体的な活動内容を知り、見方が変わりました。現在、大学で学んでいる語学などを活かし、開発途上国の様々な課題解決に直接、関わることが可能だということがわかりました。青年海外協力隊では広い視野やコミュニケーション能力を養いながら、自分自身も成長できるという点に魅力を強く感じました。英語のスキルも十分に役立ち、特定の専門知識を得ていなくても、現地の人々と交流し、互いに学びながら課題に取り組める点が大きな魅力であると知りました。原則2年間の派遣なので、今すぐは難しいですが、20歳から69歳まで幅広い年齢層で活躍できるため、将来的に例えば転職のタイミングやキャリア・チャレンジの一環として挑戦することも選択肢の一つだと思いました。さらに、帰国後の進路の準備のために国内手当が支給されるなど、国の手厚いサポートがあることにも魅力を感じました。今回の学びを通して、青年海外協力隊は自分自身の成長と社会貢献の両方を実現できる貴重な機会であると思いました。

Y.Mさん(福岡雙葉高等学校出身)

講義のなかで特に印象に残ったことが二つあります。一つ目は、思ったらまず「動く」ことが大切だということです。今まで環境破壊や貧困の問題の存在は知っていても、自分ができることについてあまり考えたことがありませんでした。しかし、小田先生が「マイ箸」を持ち歩いておられるのを見て、私も何かできることを探し、身の回りから行動を起こしていきたいと思いました。二つ目は、世界に出て、学ぶということです。コロンビアの少年院・少女院の子どもたちの話を聞き、貧困のために子供が売春や窃盗、殺人をしなければならない社会があるという現実を知りました。「少年院・少女院の子どもたちは純粋で優しかった」と小田先生は話されましたが、それは実際にその場に行き、現地の人々と話をしなければ分からなかったことだと思います。私も実際に世界に出て、日本ではできない体験をし、人々と出会い、現地の方々の考え方など多くを吸収し、自分に何ができるかを考え、それを行動に移していきたいと思います。

S.Kさん(福岡県立福岡中央高等学校出身)

JICAの活動について、新たに知る事実や衝撃的な内容が多く、とても勉強になりました。私はカナダへの留学経験があり、多くの大麻中毒者を見てきましたが、その何倍も治安の悪い所が世界にはあると知りました。青年海外協力隊員は、派遣先の30歳の人の平均収入と同程度を受給することで、現地の人々と同様の感覚で交流できると聞き、納得しました。コロンビアでは家づくりの時、お金ができたら一階ずつ上に建て増していくということや、雨が降っても洗濯物を外に出したままで過ごし、生乾きのまま服を着ている人が多いことなど、初めて聞くことばかりでした。千葉先生の授業で学んだように、日本が戦後に他国から援助を受けた分、他国を助ける必要があり、その逆もまた然りです。今までの日本の行動が、今の他国からの行動に影響していることを学びました。小田先生のように自分のやりたいと思うことをタイムリーにやれるためには、普段からやるべきことにしっかりと取り組んでおこうと思いました。

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