国際キャリア学科(ICD)3年生を対象とする「Junior Seminar」(ゼミ)のうち、英語学・異文化コミュニケーション分野の中島ゼミでは映画のセリフ、会話表現、ストーリー、映像を様々な切り口で分析したうえで、英語と日本語、そしてその背景となる文化の違いについて考えていきます。同時に2年次までに培ってきた「英語を使って情報を収集し、分析し、議論する」力、「英語でプレゼンテーションする」力と「英文を書く」力をさらに伸ばしていきます。
今年度前期の中島ゼミ(3年生)では、「英語らしさ」「日本語らしさ」について考察しています。最初にチームで取り組むプロジェクトとして、映画の日本語字幕作成に挑戦したうえで、映画の中で話される英語とそれに対応する日本語字幕とを比較分析しました。この後は「英語らしさ、日本語らしさ」について書かれた英文テキスト(*)を講読しながら、オリジナル字幕作成プロジェクトを通して感じた「疑問」について、テキストのトピックと関連させながら考えていきます。
*John Hinds 著『Situation vs. Person Focus』(2016年、くろしお出版)
以下は、日本語字幕作成に挑戦したゼミ生の感想(代表)です。
H.Nさん(自由ヶ丘高等学校出身)
映画の登場人物の英語のセリフの意味をしっかりと理解しながら、そのうえで日本語らしさを出すために可能な箇所の主語を省略したり、一文を一言で表現したりすることは、非常に新鮮で、純粋に楽しみながら活動することができました。
M.Iさん(佐賀県立小城高等学校出身)
意訳し過ぎると元のセリフと離れてしまったり、直訳し過ぎると不自然さが残ったりと、そのバランスがとても難しかったです。翻訳家の人は秒数も加味して、英文の後ろの方から順に詳細を削ぎ落としてバランスを取って翻訳していました。これも意訳の加減と似ていて、落とし過ぎると何の話かわからなくなるため、絶妙にわかる範囲に留めてあってさすがだと思いました。日本語と違う表現の仕方など、訳しにくいセリフも多々あり、難しいですが、考えていくことはとても面白いです。
H.Gさん(沖縄県立読谷高等学校出身)
初めて字幕を作成してみて、セリフや場面の雰囲気を考えて適切な日本語に訳することがとても難しいと感じました。私達のグループが考えた日本語字幕と比べて、DVDにある字幕はよりシンプルな日本語であることが多かったです。全ての英文を翻訳するのではなく、話し言葉として違和感のない自然なセリフにすることが大切だということを学びました。今回のプロジェクトを終えて、グループで様々な意見が出たり、それぞれの考え方でシーンの雰囲気が違ったりして、とても有意義なディスカッションをすることができました。楽しみながら多くの学びを得ることができました。ここからさらになぜこの字幕になったのか考えていき、英語と日本語の細かいニュアンスの違いなども追求していきたいです。
R.Tさん(慶誠高等学校出身)
特に、感情が高まっている場面の字幕を考えるのに苦戦し、そうした場面では「感情的に聞こえる日本語」を探しました。「日本語らしさ」と「英語らしさ」を初めて実感した瞬間でした。また、映画を見て英語を聞き取るだけではなく、人物の表情やジェスチャーからも字幕を考えました。
C.Sさん(福岡県立八幡高等学校出身)
DVDの字幕はストーリー性を重視し、前後の流れ踏まえて翻訳されているのに対し、私たちは一つ一つのセンテンスに注目して訳していたことに気づきました。元のセンテンスに縛られ過ぎずに、想像力を働かせて考えることが大事なのだと感じました。どのように映画のセリフを訳すかをグループで話し合った際、一つの英語のセンテンスに対して様々な日本語の言い回しが出てきたのが非常に面白かったです。
R.Tさん(中村学園女子高等学校出身)
登場人物の以前の発言や行動を考えたうえで日本語字幕を作成すると良いことが分かりました。また、主語をできるだけ省略したり、自分が思っていたよりかなり会話を短くしたりして、日常会話のようなやりとりにすることで、より自然な流れになりました。最初は不安でしたが、グループの皆で意見を出し合って楽しく日本語訳を作成することができました。最後は他のグループの訳も聞けて、多くの発見がありました。




