前回お届けした、忠聡太講師が担当する後期集中講義の「サウンド制作演習」の最終日はいよいよ発表です。
課題は『100年後の人にむけて、自分の「いま&ここ」を伝える』です。
事前に録音した3種類の音源(モノローグ/ダイアローグ/サンプリング)を受講生の前で再生しつつ、その合間をトークでつないでいく公開収録のような形式で、約15分の録音物を完成させます。あらかじめ編集して完成させた音源を聴かせるのではなく、目の前で耳を澄ましてくれる受講生に語りかけながら音量の調節などをリアルタイムで行い、教室内のライブ感も含めて作品化しました。
緊張しているかと思いきや、堂々と、そして活き活きとした学生たちの発表が続きます。実際の音声をお聴かせできないのが残念ですが、一言で表すならばDJがオリジナルの音源を再生するラジオ番組のような仕上がりです。いずれも聴きごたえのあるものでした。
内容は個性あふれるものばかりです。ある発表者は、東京に住んでいる幼馴染と久しぶりに食事をしたあとの帰り道で、ふたりの会話を歩きながら録音し、福岡の魅力を確かめあう合う様子を「とある大学生の1/4日」としてまとめました。ふたりの足音や息づかい、通り過ぎる車の音など、まるで聴いている自分も一緒に歩いているような感覚で聴き入ってしまいました。
別の発表者は、エレキベースへの愛を一人暮らしの部屋での演奏を交えて語ったあとに、軽音楽部の部室に場所を移してバンドのメンバーと楽しいトークを展開し、最後には録音したバンドのリハーサル音源を披露してくれました。そこには大好きな仲間と大好きなことに熱中する、リアルな大学生の姿がありました。
他にも、友人と太宰府天満宮にお守りを返しに行く様子を収録した作品や、部屋でダンスを踊る音(なんと音楽なし!)を流しつつ大学生になってからハマったダンスについて熱く語った作品、バレンタインを題材に二次創作小説を朗読した作品など、多彩な成果物が出揃いました。一つひとつを詳しく紹介できないのが残念です。
最後に忠講師から次のようなコメントがありました。
「録音をするときに立ち上がるぎこちなさは、他者や世界との関わりをとらえなおすきっかけになります。シンプルな機材での録音を試してみるだけでも、なにげない対話や身近な環境が、どのような音のデザインやアレンジによって成り立っているのかに意識が向いたはずです」。
すばらしい作品を聴かせてくれた学生のみなさん、ありがとうございました。
(学科Today編集担当)


