国際キャリア学科の五期生にあたる現４年生の就職活動はコロナ禍により大きな影響を受けました。卒業生が多数、活躍し、現４年生も多くが志望していた航空、旅行、ホテルなど人の移動にかかわる業界では採用を行わない企業が相次ぎました。しかし、こうした逆境といえる状況のなかでも五期生たちは果敢に挑戦を続け、目指していた業界や企業への就職が内定したとの嬉しい知らせが相次ぎました。

このコーナーでは志望していた企業より内定をいただいた４年生の就職活動体験談をシリーズでご紹介しています。今年度の第８回は西部電気工業株式会社様より内定をいただいたM.Eさん（福岡工業大学附属城東高等学校出身）からの喜びの報告です。 

私はこの度、西部電気工業株式会社より内定をいただきました。

就職活動を振り返ってみた時に最も印象に残っていることは「自己分析」です。どういうところに就職したいのかさえ漠然としていた私はまず自己分析から始めました。自己分析で重要になってくるのが「自分がこれまでの学生生活で何を大切にして、どういうことをしてきたのか」ということです。部活でも学校行事の係でも何でもいいですが、「なぜこれをしようと思ったのか」「何でこれを続けてきたのか」を突き詰めていきます。そうすると、自分がしてきた行動の共通点が見つかるはずです。その共通点が何か行動するうえで自身が大切にしていることであったり、自分がしていて楽しいと思うことであったりします。そこから自然に将来、どういうことをしたいかも見えてきます。

私の場合、それは「人」でした。私は中学校から大学まで全て運動部に所属していましたが、チームメイトと目標に向かって切磋琢磨しあい、ともに厳しい練習に取り組んでいた日々が本当に楽しかったことを覚えています。部活に取り組み続けていられたのは「人」の繋がりが大きかったとわかりました。大学でも２年次、カナダのセント・メアリーズ大学に留学し、様々な国籍の人と学生生活を共にしました。言語も文化も違う人達とのコミュニケーションは難しかったですが、それ以上に一緒にボランティア活動や大学のイベントに参加して交流を深めることは新鮮で、毎回、わくわくした気持ちになりました。

こうして「人」と関わることで楽しみを見出していたこと、様々な人とコミュニケーションをとること好きなことがわかり、「人」が関わる仕事に就きたいという軸が定まり、「様々な人と繋がりをもつことができ、同時に人と関わることで成長できる」会社に就職をしたいと考えるようになりました。今回、内定をいただいた西部電気工業は歴史と技術力、実績をもつ会社で、様々な人と関わることで自己成長ができる環境があり、私がこれまで培ってきたコミュニケーション能力などを最大限に生かすことができると強く感じたこと、女性が活躍する環境をつくる取り組みが進められており、実力をつけて長く働いていくことで女性である自身のキャリアを着実に伸ばせると思ったことから志望しました。

国際キャリア学科（ICD）の後輩の皆さん、これからの就職活動は大変かもしれませんが、しっかり自己分析をして明確な軸を持てば大丈夫だと思います。希望進路が固まらないという人でも自分の好きなこと、楽しいことをいくつかピックアップし、漠然とでもいいので「就活の軸」を据え、将来のビジョンを考えてみてください。焦らず自分のペースで取り組み、面接を積み重ねることで、自ずと自身に合う会社と出会えます。

これから大学生になる高校生の皆さん、自分がしたいこと、やってみようかなと思うことには躊躇せず、何でも挑戦して下さい。その時、「なぜそれをしようと思ったのか」「それをして何を得たのか」を明確にしておくとよいと思います。コロナ禍で思うように行動できないこともあるかと思いますが、今、できる範囲内で精一杯、楽しい充実した大学生活を送ってください。