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2026.01.21 就職・卒業生紹介

【海外で活躍する卒業生】 KANAKO’s Blog from Viet Nam Vol.1

2019年度(令和元年度)3月に国際英語学科をご卒業されたK.S.さん(Kanakoさん)(福岡大学附属若葉高等学校出身)は、現在、日本とベトナムに拠点を於いて事業活動をされています。このブログでは、そんなKanakoさんが学生時代に在籍していた福岡県を離れ、海外に新天地を求めるに至ったさまざまな経緯や現地でのご活躍について、数回の連載形式でご紹介いたします。今回は、その第1号です。

1. こんにちは、KANAKOです

皆さん、こんにちは。卒業生のKANAKOです。これからこのブログを通して、私がこれまで歩んできた道や、そこで出会った出来事を少しずつお話ししていけたらと思っています。

 

2. 国際英語学科での日々

まずは、私の原点とも言える大学時代のお話から。私は、国際英語学科の櫻田先生のゼミに所属していました。このゼミに所属したことが、結果的に今の私につながっているのだから人生は分からないものだな、と感じます。ゼミでは主に、アジア圏の情勢について学んでいました。アジアで起きた大量虐殺をテーマに調べる機会があり、私はカンボジアのポル・ポト政権について担当しました。また、北朝鮮の政治体制や脱北者問題について調べることもありました。どのテーマも決して軽い内容ではなく、調べれば調べるほど胸が苦しくなることもありましたが、「知らないままでいることの怖さ」や「知ることの意味」を考える、大切な時間だったと思います。いつかカンボジアのキリング・フィールドを、自分の目で見てみたいという思いは、今も心の中に残っています。

 

3. ベトナムとの出会い

大学3年生のときに、国際英語学科の正規の授業(現在の、International Fieldwork ll, lll & Global and Local Fieldworkという名称の正規の授業になります)だった、ベトナムでのフィールドワークに参加しました。参加を決めたきっかけはとても身近なもので、当時のアルバイト先にベトナム人留学生が多く働いていて、「ベトナムってどんな国なんだろう」と自然と興味を持ったことでした。それまでの私のベトナムのイメージは、中学生の頃に学んだベトナム戦争の記憶が強く、「地雷が多く残っている国」という印象しかありませんでした。ですが実際に訪れてみると、街は活気にあふれ、想像していた以上に発展していて、そのギャップにとても驚きました。特に印象に残っているのは、道路を埋め尽くすほどのバイクの多さです。あまりにも衝撃的で、行き交うバイクの写真を何枚も撮っていたことを今でもよく覚えています。

フィールドワークでは、首都ハノイ、南部のバリア・ブンタウ省のブンタウ市、そしてベトナム最大の商業都市であるホーチミン市を訪れました。ハノイでは、偶然アルバイト先のベトナム人が帰省しており、週末限定の夜市に連れて行ってもらったり、マッサージ屋さんに行ったり、屋台の料理を体験したりと、観光だけでは味わえないローカルな時間を過ごすことができました。当時の物価はとても安く、1食400円ほどでお腹いっぱいになり、ビールも一杯50円ほどで飲めてしまいます。先生がベトナム語で料理を注文してくださり、カエル料理や貝料理など、日本ではなかなか挑戦しない料理にも出会いました。最初は少しドキドキしましたが、食べてみると意外と美味しく、今では良い思い出です。

また、現地ではベトナムで日本語を学んでいる学生たちとの交流の機会もありました。訪れた時期がちょうど旧正月(テト)のシーズンだったこともあり、ベトナムの伝統衣装であるアオザイを着せてもらうことに。日本でいうと着物のような存在ですが、着物と比べると圧迫感や重さがほとんどなく、とても動きやすくて着心地が良かったのが印象的でした。さらに、旧正月ならではの伝統料理もごちそうになり、観光だけではなかなか味わえない、ベトナムの暮らしや文化を身近に感じることができました。

このフィールドワークを通して、ベトナムに対する印象は大きく変わりました。自由でエネルギーに満ちた国だと感じる一方で、物価が安いということは、それだけ給料も低いという現実があります。

                「なぜ多くのベトナム人が日本で働くことを選ぶのか」

その背景を、頭ではなく心で理解できた経験だったように思います。

 

4. 新たな事業の立ち上げ

ベトナムを訪れてから、私はベトナムという国だけでなく、日本で生活するベトナム人一人ひとりの人生にも、自然と関心を持つようになりました。話を聞く中で、ベトナムで働くことの難しさや給料の低さ、そして「子どもが親を支える」という文化の中で、日本で働く多くの人が、毎月の収入のほとんどを家族へ仕送りしている現実を知りました。また、日本で生活する中で、言葉や文化の違いから心ない対応を受け、傷つく場面が少なくないことも知りました。そうした話に触れるたびに、「何かできることはないだろうか」と考えるようになりました。アルバイト時代に出会ったベトナム人の彼(現在の夫)とともに、日本で働く外国人をサポートする事業を立ち上げ、約2年間、さまざまな悩みに寄り添ってきました。その経験を通して、より専門的に外国人支援に関わりたいという思いが強くなり、2024年に会社を法人化しました。現在は、日本で働きたい外国人に仕事を紹介したり、特定技能として働く外国人の支援を行ったりしています。また、「人生の選択肢を広げる」をモットーに、日本語や特定技能の資格取得に向けた試験対策講座など、オンライン授業も行っています。こうして振り返ると、すべての始まりは、大学時代の小さな選択や、何気ない好奇心だったように思います。

 

5. 人は、インプットの質と量で行動が変わる

「人は、インプットの質と量で行動が変わる」

この言葉の通り、ベトナムでのフィールドワークは、私の人生の視野を大きく広げてくれました。皆さんもぜひ、小さな「気になる」を大切にしながら、一歩踏み出してみてください。その先に、思いもよらない出会いや道が待っているかもしれません。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。