社会、特にビジネスの世界では、聴き手に効果的に情報を提示し、理解や納得を得るためのプレゼンテーションが重要な役割を果たしています。プレゼンテーションの機会は、新商品・サービスの紹介や顧客への企画の提案、コンペ(コンペティション)だけでなく、社内の会議や上司・同僚への報告、人事面接など、ますます増えています。
国際キャリア学科(ICD)1年生を対象とする必修科目の「Presentation Skills」では、効果的なプレゼンテーションについて4つのクラスに分かれて学んでいます。このうち、「うクラス」(担当:山口)では「佐賀県の魅力発信」をテーマとして、佐賀県の魅力をより多くの人に伝えるための企画をグループで検討・立案し、発表しました。
学生たちは六つのチームに分かれて、企画の立案と発表資料の作成を進め、先日の授業では審査員としてお招きした佐賀県さが創生推進課の石井主査、佐賀銀行春日支店の梶谷支店長、佐賀銀行福岡本部の武宮マネージャーを前にプレゼンテーションを行いました。各チームのプレゼンテーションは、①福岡に住む若い女性をターゲットとした開運と美肌のための嬉野への旅行商品企画、②竹下製菓のブラックモンブランのさらなる知名度向上を核とした企画、③佐賀県の伝統工芸品である佐賀錦の魅力を多くの若い世代の女性に知ってもらうための企画、④基山町で飼育されているエミューをテーマとした地域おこし企画、⑤若い女性、カップル、癒しを求める大人世代と対象別の佐賀県各地への旅行企画、⑥佐賀県産の大豆を使ったお菓子や飲み物の商品企画など、それぞれに工夫を重ね、趣向を凝らしていました。発表の後には審査員の方々から丁寧なご講評をいただき、うち二つのチームには「佐賀県庁賞」と「佐賀銀行賞」が授与されました。
発表後、審査員の方々からは「発表いただいた企画のなかにはすぐにでも実現可能なもの、また私たちとは違った学生の皆様からの視点や豊かな発想力が活かされたものがあり、非常に勉強になりました」(佐賀県庁の石井主査)、「ビジネスの観点からも実現可能性の高い、十分に練られた企画があり、驚きました」(佐賀銀行の梶谷支店長)との嬉しいご講評をいただきました。
以下は、「佐賀県の魅力発信」のプレゼンテーションを終えた学生の感想(代表)です。
K.Kさん(佐賀県立鳥栖商業高等学校出身)
クラスメイトと協力して、佐賀県の魅力を発信する企画を考えて、工夫して伝えようとする活動はとても楽しかったです。準備段階では、グループのメンバー全員で意見を出し合って、議論して、またアイデアを出し合い、さらに考えてを繰り返し、たくさん話し合いができました。自分の意見を言うのはあまり得意ではありませんでしたが、次第に自信を持って発言ができるようになったと思います。自分たちのグループの発表については反省点が二つあります。一つは、企画の目的と内容がしっかりと結びついていなかったことです。私たちは、佐賀県の美しい景色を堪能しながら美味しい料理を楽しむ企画を考えましたが、様々なことに手を出してしまったため、柱になる何かが確立していなかったと思います。二つ目は、ターゲットを明確にすることができていなかったことです。対象を絞ることで、企画の内容もさらに深まったかなと感じました。ただ、良かった点も多くありました。グループ全員がそれぞれの役割を考えて、協力しながら、各自が主体的に取り組みました。リハーサルを繰り返すことで、プレゼンテーションの本番ではまとまりのある発表ができたと思います。今回の経験を活かして、次の「海外・国内旅行商品企画」のプレゼンテーションではまずターゲットを明確にして、他のグループでは考えつかないような企画を考えていきたいと思います。
A.Tさん(筑紫女学園高等学校出身)
「佐賀県の魅力発信」のプロジェクトでは、佐賀県の魅力を発信する企画を私たちなりの視点で考え、どのように効果的に伝えるかを考えるかが求められました。私たちのグループは、スピリチュアルな体験と美容を掛け合わせた「スピ活×美容の女子旅プラン」をテーマに設定し、若い女性が思わず行きたくなるような旅行商品企画を提案しました。ターゲット層を明確にしたことで、企画全体に統一感が生まれ、結果として「佐賀県庁賞」をいただけたことは大きな喜びであり、自信にもつながりました。プレゼンテーション資料の作成では見やすさとまとまりを重視し、情報量のバランスやレイアウト、色使いにこだわりながら、誰が見ても理解しやすい構成を意識しました。また、私はSNS広報を担当し、InstagramとXのアカウントを実際に作成したうえで、企画の魅力が直感的に伝わる投稿内容を考えました。チラシも制作し、当日は審査員の方々に配布したところ、高い評価をいただけました。一方で、発表時に原稿へ視線を落とすことが多く、十分にアイコンタクトをしながら自分の言葉で伝えることができなかったことは反省点です。次回の「海外・国内旅行商品企画」のプロジェクトでは、より余裕を持って話せるように工夫し、聴き手の方々にまっすぐ届くプレゼンテーションを目指したいです。
M.Mさん(福岡工業大学附属城東高等学校出身)
私たちのグループでは佐賀県嬉野市への旅行商品を企画し、発表しました。グループで検討していくなかで、自分にはない視点やアイデアを知ることができ、新たな気づきが得られました。プレゼンテーション当日は緊張しましたが、スライドの構成や役割分担を何度も話し合い、練習も重ねてきていたため、スムーズに進めることができました。そして、何より嬉しかったのは「佐賀県庁賞」をいただけたことです。努力が評価されたことが嬉しく、大きな達成感を得ることができました。今回の経験を活かして、次回のプレゼンテーションはさらに良いものにしたいと思います。
T.Tさん(福岡県立筑前高等学校出身)
私たちのグループは、竹下製菓の「ブラックモンブラン」の全国的な知名度のさらなる向上をテーマに企画を考え、プレゼンテーションを行いました。結果としては、「佐賀銀行賞」をいただくことができ、大きな達成感を感じるとともに、プレゼンテーションの楽しさや面白さにも気づくことができました。私たちのグループではテーマを決める際に「他のグループと重ならないテーマ」「私たちならではの面白い発想」を大事にしました。もちろん「面白さ」を重要視しすぎると、実現可能性が低い提案になるため、「実現可能なこと」と「面白さ」の両立を重視しました。最初からテーマが固まったわけではなく、ブレーンストーミング方式で意見を出し合いました。最初は苦戦しましたが、多くのアイデアを出し合ったことで独自のテーマを生み出すことができました。次にこだわった点は発表用のスライドの構成です。プレゼンテーションにおけるスライド資料は、聴き手が内容を理解するうえで重要なポイントになってきます。私たちは、イラストや写真、キーワードを多く使ったスライド構成にしました。また、聴き手に一番伝えたい部分にはアニーメーションを使うことでインパクトを与えるスライドにしました。発表の仕方にもこだわり、初めにクイズを行い、聴き手を巻き込むという方法をとりました。一方で、反省点もありました。それは、慣れないプレゼンテーションだったこともあり、アイコンタクトが少なくなってしまった点です。原稿を見ながらの発表だったので、読んでいる文字を見失わないようにするのだけで精一杯でした。アイコンタクトをとるための一番の方法は、スクリプトを見ずに発表することです。大体の内容を頭に入れておき、スライド資料を見て自分の言葉で発表するのがベストだと思いました。次回は、今回の反省を生かしてたくさんアイコンタクトがとれるように発表の練習にも力を入れたいです。グループの皆でアイデアを出し合って作り上げたプレゼンテーションを実際にその分野のプロの方々の前で行うのは滅多にできないことで、とてもいい経験になりました。次回は、さらにレベルの高いプレゼンテーションを作り上げたいです。
T.Aさん(福岡県立八女高等学校出身)
私たちのグループでは、佐賀県内の観光地をいくつかのカテゴリーに分け、そこを訪ねる旅行企画としてまとめて発表を行いました。自分たちなりに準備を進め、全体として形にはできたと思っていましたが、他グループの発表を見て、内容の深さや構成の工夫の面でまだ改善すべき点が多かったことに気づかされました。特に、同じように旅行商品企画を考えてきたグループの発表は情報量が豊富で、各訪問地の説明やその魅力をより説得力のある形で示していました。説明の流れやスライドの構成にも工夫があり、聞き手が理解しやすい発表になっていました。結果として、そのグループは「佐賀県庁賞」に選ばれており、差を実感しました。準備をしてきた分、悔しさもありましたが、それ以上に発表内容の質の違いを客観的に認識できた点は大きな学びでした。次回の発表では、情報収集の段階から幅広く、かつ深く調べる姿勢を持ち、内容の組み立てをより丁寧に行う必要があると感じました。今回、得た学びを活かし、より完成度の高い発表を目指して取り組んでいきたいです。
K.Yさん(福岡県立香椎高等学校出身)
N.Sさん(八女学院高等学校出身)
「Current Business」




