国際英語学科では期末の集中講義として、International Fieldwork ll(主に3年生対象)及びGlobal and Local Fieldwork(主に2年生対象)と称するプログラムを擁しており、国際英語学科の学生が選択履修しています。今年は、去る9月6日(土)から9月13日(土)にかけての7泊8日の行程で、ベトナムの首都ハノイ、そして中部に位置する世界文化遺産の街のホイアン、及びベトナム第3の都市ダナンを、1学術研修の目的で訪れました。このブログでは、このベトナム研修の模様についてご紹介致します。
■ハノイ・ホイアン・ダナンの地理的位置
ハノイ(Thành phố Hà Nội)はベトナムの北に位置する首都です。ホイアン(Thành phố Hội An)は、べトナム中部のクアンナム省(tỉnh Quảng Nam)に位置するUNESCO世界文化遺産の街、そして、ダナン市(Thành Phố Đà Nẵng)はホイアンに隣接するベトナム第3の規模を有する都市です。福岡からはハノイ(Thành phố Hà Nội)まで直行便が出ており、ホイアン、ダナンはハノイを経由してベトナム航空の国内線でアクセスすることになります。■ベトナムの首都ハノイ
福岡空港からベトナム航空で、凡そ3時間30分の距離に位置するベトナムの首都ハノイは、人口が約800万人と、福岡県・佐賀県・大分県・宮崎県の4県を併せた人口規模です。ハノイは漢字で書くと「河内」と書きます。市内外縁部はホン河(紅河)が流れ、ハノイ市は恰も川の中程に位置する様であることが、その由来だそうです。近年は経済成長が著しく、モータリゼーションの波が押し寄せつつあるようです。
ハノイは、かつてタンロンと呼ばれた時代がありました。中国の支配を退け、ベトナムに長期的な統一政権を打ち立てた李朝が、中国支配時代の砦の跡に1010年、宮城を創建し都としたのがタンロンでした。タンロンとは「昇龍」を意味します。以降、陳朝、胡朝、黎朝と王朝は交代するものの遷都は行われず、阮朝がフエに王宮の建設を開始する1805年までタンロンは都であり続けました。タンロン城跡は2010年8月にユネスコの世界文化遺産に登録されました。また、仏教国であるベトナムには多数の寺をはじめ、中国の孔子を祀った孔子廟があります。その一方で、ハノイには大規模なカトリック大聖堂もあります。当初このハノイ大教会の敷地は仏教寺院の跡地でしたが、1886年にハノイ市内で最大規模の大きなカトリック教会として建立され、現在の姿に至ったのは1900年、つまり100年以上前に建てられた歴史的建造物といえます。
■日本とはゆかりの深い歴史の街ホイアン
ホイアンは、現在のベトナムの中部沿海地方に存在したチャンパという王国が作った港町が、その前身です。16世紀ごろになると現在のベトナムの中部都市であるフエ(tỉnh Thừa Thiên-Huế)に広南国と呼ばれる王国が成立しました。フエの王は、ポルトガルと貿易をするためにこの港町が選ばれ、ホイアンという名前が与えられました。
■夜のホイアン旧市街
市内を流れるトゥボン川という川幅の広い川が流れ、夜はぼんぼりが灯されて幻想的な雰囲気です。両岸をぎっしり埋める旧市街の店舗が、一年を通して賑わいを見せています。
■もうひとつの世界文化遺産(1999年に登録)、ミーソン遺跡(Thánh địa Mỹ Sơn)
ダナンから南へ約70キロ、車で約2時間の場所に位置する世界遺産ミーソン遺跡は、ホイアンからも約40kmの場所に位置する、ヒンドゥー教の王国、古代チャム人になるチャンパ王国の聖地となっています。ここはホイアンでのもう一つのユネスコ世界文化遺産です。
■海洋都市ダナン
ホイアン市から車で1時間ほど北に上がると、ベトナム第3の都市ダナンです。気候風土に恵まれ、長大な海岸線に面したビーチに恵まれます。
市内には広大な河川が流れます。川縁には、シンガポールのマーライオンを思わせる白亜の像が目を惹きます。但し、こちらはマーライオンならぬ、マードラゴン(Tượng Cá Chép Hóa Rồng)と呼ばれており、鯉が龍に変身する姿を形取っているそうです。
■ベトナム食文化
ベトナムは実に豊かな食文化を持つ国です。ベトナムは麺料理が多いのですが、米粉を使ったフォーをはじめ、ブン・チャー(つけ麺)、ミー・サオ(焼きそば)、ザオ・ムォン・サオ(空芯菜の油炒め)、ネム・ザン(揚げ春巻き)、ゴイ・クォン(生春巻き)、コム・ザン・ボー(ビーフ炒飯)、カオラオ(ホイアン三大料理のひとつ)、バイン・ミー(フランスパンのサンドイッチ)など、多彩な食文化を、今回のフィールドワークの合間での昼食。夕ご飯の時間では、参加学生皆さんがベトナム料理を思う存分堪能しました。
■ベトナム研修に参加して(参加学生の所感)
このフィールドワークでは、アジアの異文化に触れ、日本では獲得が難しい国際的な気付きを得ることを目的に、近年の経済成長著しいベトナムを訪れました。参加学生皆さんの所感です。
K.S.さん 出身高校名:香椎高等学校
わたしの初ベトナム旅は、とても大満足でした。行く前は、食べ物が自分に合うか、街は安全か、などとても心配事が多かったです。しかし、フォー、バインミー、ブンチャーなどは全て美味しくて、とても安くて、ビックリしました。最初に行ったハノイは、先生の仰る通り「とてもゴチャゴチャした街」で、バイクや人、お店がとても多くたのしかったです。遺跡やお城は、ベトナムの歴史や偉人たちについてガイドさんから詳しく話を聞くことが出来て、とても興味深く、面白かったと感じています。ダナンのミーケビーチは言葉に出来ないくらい透き通っていて綺麗で、皆で日焼けながら満喫した海は、夏の1番の思い出になりました。この研修を通して、ベトナムという国の良さに気づき、わたしの中でベトナムは、また絶対に訪れたい国になりました。ベトナムの歴史についてももっと詳しく知りたいと感じました。
N.Y.さん 出身高校名:福岡講倫館高等学校
私はこのベトナム研修で、日本と異なる点をいくつか見ることができました。ハノイでは、ホーチミン廟や一柱寺、タンロン城、旧市街を訪れました。ハノイは約1000年の歴史を持ち、ベトナムの首都であり、フランス統治時代に建てられた洋館や教会を興味深く見ることができました。ホー・チ・ミンはフランスの植民地支配からの独立運動を率い、ベトナム民主共和国(北ベトナム)の建国者となり、彼は「国の父」とされ、人々にとって尊敬と感謝の対象となっていることを学ぶことができました。ホイアンは約180年前の街並みが残る旧市街には、風情のある木造家屋が立ち並び、かつてはアジアとヨーロッパの交易の中心地として栄え、16~17世紀には日本人街もあったことを学びました。ダナンはホーチミン、ハノイに次ぐ国内3番目の大都市であり、ビーチリゾートだけでなくベトナム中部の世界遺産への起点でもあることを学びました。この研修を通して、ベトナムの歴史についてとても多くのことを学ぶことが出来ました。参加して本当に良かったと心から思いました。
Y.N.さん 出身高校名:国分高等学校
今回の研修を通して、ハノイ・ホイアン・ダナンという三つの街を訪れ、数多くの貴重な経験をすることができました。最初に訪れたハノイでは、「ホーチミン廟」や「文廟」、そして「旧市街」が特に印象に残りました。旧市街では多くの店や賑やかな景色を楽しみましたが、バイクの多さやクラクションの音に最初は不安を覚えました。しかし滞在を重ねるうちに慣れ、活気ある街の雰囲気を楽しむことができました。食事も魅力的で、初めて食べたカエル料理や本場のフォーの味は忘れられません。ホイアンは、ランタンの灯りが幻想的で、夜の街並みが非常に美しかったです。ここでは「日本橋」や「福健会館」、「ミーソン遺跡」を訪れました。中でも日本橋は、ずっと行ってみたいと思っていた場所だったので実際に渡ることができ感慨深かったです。また、店では値段交渉が日常的に行われる文化も驚きで、研修の終盤には金銭感覚が変わってしまうほどでした。最後に訪れたダナンでは、短い滞在ながら最も濃い時間を過ごしました。リゾート地らしく観光客が多く、滞在を満喫できました。三都市を巡って感じた共通点は、人々の温かさです。ガイドさんをはじめ、訪れた店の人々も親切で、時におせっかいなくらいに気遣ってくれました。交通ルールや食事マナーの違いなど、日本との文化の差を学ぶ機会も多くありました。この8日間は毎日が新鮮で学びに満ち、忘れられない旅となりました。今回の経験をこれからのゼミ活動や人生に活かし、視野を広げていきたいと思います。
H.H.さん 出身高校名:必由館高等学校
今回のベトナムでのフィールドワークでは、普段の研修ではできないような貴重な体験を通して、多くの学びを得ることができました。特に印象に残ったのは、食事や交通の違いです。ベトナムではフォーをはじめとする米麺料理がとても身近で、屋台や市場で気軽に食べられることに驚きました。交通についても大きな発見がありました。町にはバイクが非常に多く、信号や横断歩道があっても日本のようにきっちり守られているわけではありません。最初は不安を感じましたが、人々は流れをうまく読みながら運転していて、独自の秩序があることに気づきました。日本の「ルールを守る交通」とは対照的で、文化の違いを強く実感しました。さらに、人々の温かさも心に残りました。市場やお店では、現地の方々が笑顔で対応してくださり、言葉が通じなくても身振り手振りで一生懸命に伝えてくれる姿勢が印象的でした。日本では見知らぬ人と距離をとることが多いですが、ベトナムでは人と人との距離が近く、フレンドリーに接してくれることに心が和みました。今回のフィールドワークを通じて、異なる文化や生活習慣を自分の目で見て体験できたことは、今後の学びにおいて大きな財産になると感じました。この経験を大切にし、これからの生活や学びに活かしていきたいと思います。
Y.T.さん 出身高校名:武蔵台高等学校
今回のゼミ研修で、ベトナムのハノイ、ホイアン、ダナンを訪れ、歴史的建造物や文化施設を見学しました。現地の生活様式や文化を体験し、日本との違いについて多くの学びを得ることができました。ハノイでは、ホーチミン廟やホーチミンの家、一柱寺を訪れ、ベトナムの歴史とホーチミンに対する人々の尊敬の念を感じました。また、日本の歴史施設は観光向けになっていることが多いのに対し、ベトナムでは今の生活や祈りと融合している点が印象的でした。ホイアンでは、来遠橋や海のシルクロード博物館、福建会館、フンフンの家を見学しました。色彩豊かな建築や町並み保存の工夫、そして現地の人々の暮らしと歴史的建物の共存に感心しました。日本では古い町並み保存は限られており、今の生活と密接に結びついている点が大きく異なると感じました。ダナンでは、ドラゴンブリッジやマードラゴン、ミーケービーチ、チャム彫刻美術館を訪れました。近代的な建築と伝統芸術の融合や自然景観との調和を学ぶことができ、街全体のデザインや観光地の演出方法に特徴があることに気づきました。日本の都市とは異なる、地域文化を生かした街づくりの工夫が印象的でした。私は初めて行く海外がベトナムで初めて食べるものや見るものがあってすごくいい経験になりました。また行く機会があれば絶対行きたいぐらい良い国でした。ダナンがすごくよかったので1泊ではやや足りない印象を持ちました。
国際英語学科では、International Fieldwork / Global and Local Fieldworkという授業の中で、実際に海外諸国を訪れて、異文化体験の機会を提供しています。こうした体験型授業を通して、グローバルな視野を培うことを支援するとともに、国際感覚を体得して英語圏をはじめとする外国語文化圏で活躍するビジネスパーソンの育成活動を推進しています。


