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2025.10.27 授業紹介

【授業紹介】「Current Business」2025年度⑤:官公庁(国家公務員):農林水産省九州農政局の方々による講義

国際キャリア学科(ICD)3年生を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

今年度の第5回は農林水産省九州農政局より経営・事業支援部の村中輸出促進課長と国際キャリア学科の卒業生で今年、入省された農村振興部用地課の田上彩花様をお招きし、ご講義いただきました。

村中課長からは「農林水産物・食品の輸出拡大等による『海外からの稼ぐ力』の強化について」というテーマで講義をいただきました。最初に人口減少や高齢化に伴う日本国内での食料品市場の変化とアジア地域の拡大が顕著な海外での農産物市場の動向について解説いただいたうえで、全国と九州の品目別、国別の農林水産物・食品輸出の内訳について、なぜ同じ産地でありながら福岡、佐賀、熊本ではイチゴが輸出品目の上位に位置付けられているのに大分は違うのかなど、興味深いお話を交えながらご説明いただきました。続いて、従来から注力されていた農林水産物・食品の輸出拡大とともに、日本の食品産業の海外展開とインバウンドによる国内での食関連消費の拡大の相乗効果を通じて、農林水産物・食品の「海外からの稼ぐ力」を強化し、地域活性化につなげる農林水産省を中心とする日本政府の施策について、農林水産省本省や日本貿易振興機構などでの豊富な実務経験をもとに、詳しく解説いただきました。講義の終盤には今年、国際キャリア学科(ICD)を卒業し、農林水産省に入省され、九州農政局の農村振興部用地課で活躍されている田上様が登壇され、現在、取り組まれているお仕事や職場の雰囲気、公務員試験を受けるなかで感じられたこと、得られたことなどについてご説明いただきました。

お忙しいなか、熊本から講義にいらしていただいた九州農政局の皆様、本当にありがとうございました。以下では、受講した学生の感想(代表)をご紹介します。

Y.Sさん(ルーテル学院高等学校出身)

農林水産省九州農政局の村中課長より多くの統計データやグラフを用いながら、食品や農水産物などがどのように海外と取引されているのか、また地域経済の動きが世界とどのようにつながっているのかを丁寧に説明していただきました。講義を通して、農林水産省が一次産業の振興だけでなく、地域の経済を動かす仕組みづくりや海外との調整など、幅広い業務に関わっていることが強く印象に残りました。行政機関の人たちが日々、どのような視点でお仕事をされているのかを垣間見ることができ、社会の仕組みを新たな角度から理解するきっかけにもなりました。講義の後半では、本学の卒業生の田上先輩が登壇され、お仕事の内容や就職活動についてお話ししてくださいました。公務員試験に挑戦された際のご経験や就職活動中の気持ちの保ち方など、参考になる内容が多く、とても印象に残りました。田上先輩は地域の人々の暮らしに直接、関われるお仕事のやりがいや社会を支える立場としての責任の重さについても話され、自分の仕事に誇りを持って働くことの大切さを感じました。就職活動を終えて、実際に働かれている先輩の言葉はとてもリアルで説得力があり、今の私たちに必要なメッセージがたくさんこめられていたと思います。

M.Nさん(自由ヶ丘高等学校出身)

日本の農林水産業が直面する課題について多角的な視点から学ぶことができました。これまで農業というと「国内市場向けの産業」というイメージを持っていましたが、村中課長の講義を通して日本の農業は今や世界市場と繋がるダイナミックな産業であることを強く感じました。特に、人口減少と高齢化に伴い国内市場が縮小する一方で、海外には拡大が期待される市場があることから、日本の農業が生き残る道は「海外需要の獲得」にあることがよく理解できました。また、田上先輩の講義では「自分の仕事は目立たないけれど、農業を続けられる環境を守る役割がある」という言葉が印象に残りました。私も華やかさよりも「誰かの生活を支える仕事」に価値を見出せる人間でありたいと思います。今回の講義は、私自身の農業に対する固定観念を大きく変え、「日本の食と地域を守ることは、世界と戦うことでもある」という視点を得る貴重な機会となりました。                     

K.Sさん(大分県立大分雄城台高等学校出身)

私は大分県の出身であり、講義のなかで村中課長が紹介された地元のブランドいちごのベリーツには特別な思いがあります。ベリーツは糖度が高く、香りも豊かで、見た目の美しさからも高い評価を受けていますが、流通面では課題も多くあります。いちごは非常に繊細な果実であり、長距離輸送では傷みやすく、品質を保つための温度管理や包装技術が求められます。こうした課題を乗り越えて販路を広げるためには、生産者だけでなく、輸送業者や販売店、行政が一体となった取り組みが必要だと感じました。実際、講義で紹介された輸出拡大等の取り組みの中には、国内の大都市圏への販売促進や物流改善の支援も含まれており、これはベリーツのような繊細な農産物にも大きな可能性を与えると思いました。「地域ブランドの確立が今後の鍵になる」というお話も強く印象に残りました。単に「おいしい」というだけではなく、「この地域だからこそ生まれる価値」を発信することが重要で、大分県でいえば清らかな水や寒暖差のある気候がベリーツの甘さを引き出しているといった、産地ならではのストーリーを伝えることがブランド価値の向上につながります。こうした情報発信を強化し、都市部の消費者に「買いたい」と思わせる工夫をすることで、国内市場での存在感を高められるのではないかと感じました。さらに、生産者の高齢化や後継者不足といった構造的課題に対しても、輸出拡大等の支援は有効だと考えます。販路の拡大によって収益が安定すれば、若い世代が農業に希望を持って就業するきっかけになるでしょう。大分では若手生産者がSNSなどを活用して自ら情報を発信し、ファンを増やしていく動きも見られます。こうした努力と行政の支援がうまく結びつくことで、「稼ぐ農業」に近づくと思います。私も大分出身者として、地元の魅力ある農産物をより多くの人に知ってもらえるような活動に関わりたいと思いました。この講義を通じて、農業は販売や流通の工夫によって新たな成長産業になり得ることを実感しました。

Y.Sさん(長崎県立佐世保東翔高等学校出身)

農林水産省九州農政局の方々による講義では、日本と九州の農業や食料をめぐる現状と課題、そして国が進める政策について学ぶことができました。普段はあまり意識していなかった「食料の安定供給」というテーマが、実は私たちの日常生活と深く結びついていることを改めて実感しました。特に印象的だったのは日本の食料自給率の低さと農業現場の高齢化問題です。九州は全国的にも農業が盛んな地域ですが、担い手不足や耕作放棄地の増加といった課題は深刻であり、九州農政局の取り組みの重要性を強く感じました。今回の講義を通して、農業や食料問題は私たち一人ひとりが関心を持つべきテーマであると思いました。日常の「食べる」という行為の背景には多くの人々の努力と国の政策があることを理解できたのは大きな学びでした。

M.Kさん(山口県立山口中央高等学校出身)

今回の講義では九州農政局の村中様より農林水産物・食品の輸出について、豊富なデータをもとに国内市場や海外市場の変化や、九州の県別にそれぞれどんな農林水産物、食品をどの国に多く輸出をしているかなど詳しい講義をしていただきました。実際に、農林水産省で働いている方々からお話を伺う機会は多くないため、新鮮で、とても良い時間になりました。講義の最後には学科の先輩である田上様に農林水産省九州農政局のリアルな現場について教えていただき、九州の農業や地域の発展を支える仕事の大切さを実感しました。

R.Yさん(神村学園高等部出身)

今回の講義では、農林水産省九州農政局の方から「農林水産物・食品の輸出拡大等による『海外から稼ぐ力』の強化」というテーマでお話を伺いました。内容は専門的で、少し難しく感じる部分もありましたが、日本の農業や食品産業がどのように海外とつながり、今後、どんな方向に進んでいこうとしているのかを知ることができ、とても勉強になりました。特に印象に残ったのは、講師の方の仕事に対する情熱でした。お話の一つ一つにご自身のお仕事に誇りを持たれていることが感じられて、とても印象的でした。行政の仕事というと少し堅いイメージがありましたが、実際には現場の声を聞きながら、地域や生産者と一緒に課題解決に取り組む「人と関わる仕事」であることを知りました。こうした姿勢を大切にして働くことが、地域を支え、日本の農業を発展させていく原動力になっているのだと感じました。

A.Yさん(福岡県立嘉穂高等学校出身)

村中課長の講義を通して、農業や食品産業の「輸出」が地域社会の発展や文化の継承にも深く関わっていることを学びました。特に、「海外から稼ぐ力」を強化するという言葉には日本の未来の農業を守るという強い意志が込められているように感じました。これからの時代、日本の農業は「守るもの」ではなく、「攻める産業」へと変化していく必要があります。そのためには、地域の特性を活かしたブランドづくりや若い世代の発想が欠かせないと感じるとともに、改めて農業の可能性とそれを支える行政の役割の大きさを実感しました。後半では、九州農政局農村振興部用地課の田上様からもお話を伺いました。田上様は私たちの学科の先輩であり、実際の業務内容や職場の雰囲気など、より身近な視点から行政の仕事について話してくださいました。農政局の職場は落ち着いた雰囲気の中にも活気があり、職員同士が相談し、協力して仕事を進めていると聞き、行政の仕事に対するイメージが大きく変わりました。専門的で難しそうな業務内容にも関わらず、チームワークを重視した環境が整っていることに驚きました。

A.Yさん(福岡市立福翔高等学校出身)

農林水産省の村中様から、日本の農林水産業の現状と今後の展望についてお話を伺いました。特に印象的だったのは、私が想像していたよりもはるかに海外との関わりが大きく、農林水産業の未来において「海外市場」が重要な役割を果たしていくという点でした。これまで農林水産業の海外進出や活性化について深く考えたことはありませんでしたが、講義を通して輸出促進という観点から「国際的な農業(林水産業)の姿」を知ることができ、とても視野が広がったと思います。

S.Nさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)

今回の講義では、農林水産省九州農政局の役割や日本の農業を取り巻く現状、そして地域農業の発展に向けた取り組みについて学びました。普段の生活のなかで「農業行政」について考える機会は少なかったですが、講義を通して、私たちの食と地域社会を支える重要な役割を担っていることを知り、強く印象に残りました。農林水産省の仕事は「食と地域の未来を守る」使命を担っていると感じました。農業は国の基盤であり、地域農業を支えることは、そこで暮らす人々の生活を守ることにもつながります。今後は、農業や食の安全、地域振興についてさらに理解を深め、私自身も地域に根ざした仕事を通じて、人々の暮らしに貢献できるよう成長していきたいと思います。

R.Oさん(福岡市立福岡女子高等学校出身)

農林水産物や食品の「輸出」というテーマについて、これまでよりずっと身近に感じることができました。村中課長のお話はとても分かりやすく、九州の魅力や日本の食の可能性を改めて考えるきっかけにもなりました。講義を通して、「農業=大変で地味」というイメージが大きく変わりました。実際には、マーケティングやデザイン、データ分析など、様々な分野が関わる、とてもダイナミックな仕事であることが分かりました。これからの日本の成長を支えるうえで、農業や食品産業が果たす役割はとても大きいと実感しました。私自身ももっと九州の魅力や地域の特産品に目を向け、自分の言葉で発信できるようになりたいと思います。今年、入省された学科の先輩の体験談もお聞きすることができ、将来の進路や働き方を考えるうえでもとても刺激になりました。

C.Sさん(勇志国際高等学校出身)

農林水産物や食品の輸出に関する知識だけでなく、日本食や日本の食文化がどのように海外へ届けられているのかを学ぶことができました。今年の夏に経験させていただいた日本貿易振興機構(JETRO)でのインターンシップの経験と今回の講義を通して、自分が貿易に強い関心を持っていることを改めて実感しました。輸出とは単に商品を海外に送ることではなく、その国に日本の文化や魅力を伝えることでもあると思いました。今回は特に「食」に関する輸出の話が印象的だったため、今後は他の産業における輸出についても学びを深めていきたいと思います。

「Current Business」

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