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2025.10.06 授業紹介

【授業紹介】「Current Business」2025年度②:公的金融機関-福岡県信用保証協会の定末総務企画課長による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、ビジネスの第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。 先日の講義には、中小企業の資金調達を支援する公的金融機関である福岡県信用保証協会から定末総務企画課長をお招きし、信用保証協会の業務と公的金融機関に求められる人材などについてお話しいただきました。

定末課長は「皆さんは福岡県信用保証協会をご存知ですか」という問いかけから始められ、信用保証協会の役割について「中小企業が抱えている大きな課題である資金調達を支援する、具体的には中小企業が事業に必要な資金の借り入れをする際に公的な保証人となってスムーズな資金調達ができるようにサポートする公的機関です」と述べられたうえで、金融機関による融資、特に信用保証協会が保証する保証付き融資の仕組みや流れについて順を追って解説いただきました。

 

景気が低迷し、悪化すると、通常、中小企業の資金繰りは悪化し、その結果、信用保証協会の保証利用は増加しますが、定末課長は日本の経済状況に応じて信用保証協会の保証債務残高(信用保証協会が保証している融資残高)が推移していることを統計データで示しながら、信用保証協会を通した制度融資がコロナ禍に代表される不況や危機対応の際の中小企業の資金調達のセーフティネットになっていること、そのなかで福岡県信用保証協会の保証利用度が県内の中小企業の54%を占め、各都道府県と横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市に計51ある信用保証協会のなかでも第2位に位置けられていることなどをご説明いただきました。

 

続いて、学生たちに「日本の企業のうち中小企業は何パーセントを占めると思いますか」と問いかけられ(答:99.7%)、日本及びに福岡県での企業数や従業員数に占める中小企業の比率を示して「日本は中小企業の存在感が大きい国であり、福岡県においても県経済の発展と活力の原動力となっています」とご説明いただき、大企業と比較した中小企業の「強み」(コンパクトな経営組織、意思決定が速い、小回りが利く、従業員一人一人の存在感など)と「弱み」(人材確保、価格競争力、資金調達力など)について解説いただきました。また、こうした重要な役割を果たしている中小企業が2006年から2016年の間に62万事業者も減っていること、倒産件数は減少しているものの休廃業・解散件数が増加し、他方で開業件数が伸び悩んでいるという日本経済が抱えている問題を指摘されたうえで、その解決に向けて信用保証協会が取り組んでいるフェーズごとのきめ細かい創業支援についてもご説明いただきました。

信用保証協会の業務の中核ともいえる保証審査については、決算書の内容などの定量分析と、より難しいが、重要である定性分析について、わかりやすく説明いただいた後、①経営者をみる、②店舗・従業員・顧客をみる、③財務をみるという審査の三つのステップのうち、特に「経営者をみる」ところに焦点を当て、経営者に会う際に特に気を付けられている第一印象(初頭効果)の重要性、経営者に聞くべきポイント、企業を知るうえで重要となる経営理念などについて、掲げられている経営理念からその企業名を当てるクイズをはさみながら、わかりやすく説明いただきました。

 

公的金融機関に求められる人材像としては、①誠実な人、②コミュニケーション能力が高い人、特に相手から話を聴きだすことができる聴き上手な人、③与えられた仕事に対して自主的に責任ある行動ができる人をあげられ、①多様性の尊重、②少子高齢化と人口減少、③ライフスタイルの変化など、社会環境が変わっていくなかで、ますます女性の活躍が期待されていることを福岡県信用保証協会における女性職員の方の活躍を紹介しながらご説明くださいました。講義後の質疑応答の際には、今年、入協された女性職員の田村様にも登壇いただきました。そして、質疑応答の最後には、定末課長からこれから社会に出ていく学生たちに「働きがい、やりがいとは人に教えてもらうものではなく、自分で見つけていくものです」という貴重なアドバイスをいただきました。

 

以下では、受講した学生の感想(代表)をご紹介します。なお、福岡県信用保証協会には国際キャリア学科6期生(2023年卒)のA.Yさん(佐賀県立武雄高等学校出身)が就職して、活躍しています。

M.Sさん(福岡市立福岡西陵高等学校出身)

今回の講義は、金融業に関心のある学生だけでなく、将来、「誰かの役に立つ仕事がしたい」と考えている多くの学生にとって大きな学びになる内容だったと思います。私はこれまで金融機関や公的機関というと、やや堅いイメージを持っていました。しかし、講義を通して福岡信用保証協会の方々が「地域に根ざし、企業と一緒に歩む支援者」として活躍されていることを知り、そのイメージが大きく変わりました。特に、信頼関係を築くコミュニケーション能力や状況を正しく把握する分析力、柔軟な対応力など、多くの職種にも通じるスキルが求められていることに気づきました。加えて、福岡県信用保証協会のような公的な機関が民間金融機関とは異なる角度から中小企業に寄り添っている点も、非常に興味深く感じました。利益を第一とするのではなく、地域の発展や企業の持続的な成長を重視した事業は非常に意義深いと感じました。こうした事業は目立たないかもしれませんが、社会の安定や地域経済の活性化にとって欠かせないものであると強く感じました。信用保証協会という機関を知り、その役割や価値に触れられたことは、私にとって大変、貴重な経験となりました。この学びを今後の進路選択にも活かしていきたいと思います。

N.Oさん(福岡県立新宮高等学校出身)

今回の講義を受けて、信用保証協会の役割についての理解が深まりました。特に、金融機関と中小企業の間に立ち、その「橋渡し」をする存在であること、そして、審査の際に数字だけでなく、「人」を見る姿勢に強い印象を受けました。今後、自分が社会に出た際に、企業や人を評価する場面があれば、この視点を活かすことができると思います。また、地域経済を支えるという点において、信用保証協会の業務は非常に社会的意義が高いと感じ、公共的な仕事に携わる意義についても改めて考えさせられました。

E.Oさん(福岡県立柏陵高等学校出身)

本日の講義では、福岡県信用保証協会の定末課長から、中小企業を取り巻く環境と信用保証協会の役割について学ぶことができました。普段はあまり意識することのない「信用保証」という仕組みが地域経済や私たちの生活と密接に関わっていることを理解でき、非常に有意義な時間となりました。また、講義を聞きながら、自分自身の将来についても考えることができました。私たち学生はまだ社会的な信用を十分に持っているとは言えない立場にあります。しかし、大学での学びや日常生活において誠実に行動し、責任を持って物事に取り組むことが、自らの信用を築く第一歩になるのではないかと思います。総じて、本日の講義は「信用の大切さ」と「挑戦を支える制度の意義」を実感できる貴重な時間となりました。今後は自分自身も日常の中で小さな信用を積み重ね、将来的には社会の一員として他者の信頼に応えられる存在を目指したいです。

S.Uさん(福岡県立新宮高等学校出身)

講義を受けるまで信用保証協会については知識がありませんでしたが、資金調達面を中心に中小企業を支えることで、経済を活性化し、景気や雇用を安定させるなど、私たちの生活に深く関わっている公的な機関だということがよく理解できました。また、講義の中で大企業と中小企業の強み、弱みについてもお話しいただき、これからの就職活動に向けてたいへん参考になりました。ありがとうございました。

M.Nさん(自由ヶ丘高等学校出身)

今回の講義を通じて、信用保証協会には多岐にわたる業務があり、企業の成長や地域経済の発展に深く関わっていることを知り、とても興味深く感じました。その業務に従事するためには、コミュニケーション能力や企画力、誠実さなどの人間力が不可欠であることも理解できました。講義のなかで定末課長からメラビアンの法則や初頭効果という言葉を学んだので、これからの就職活動や将来の仕事で活かしていこうと思いました。

S.Uさん(筑紫女学園高等学校出身)

信用保証協会の業務は「人を見る力」が求められる点が強く印象に残りました。決算書や数値だけでは測れない経営者の人柄や信念、従業員との信頼関係、地域社会とのつながりを丁寧に観察し、そこから企業の将来性を評価していきます。こうした姿勢は、AIやデータ分析が進む現代においても決して代替できない、人間ならではの重要な役割であると考えます。だからこそ、信用保証協会の職員には高度な専門知識に加え、誠実さや対話力、そして人を見抜く洞察力が求められているのだと思います。今回の講義を通じて、信用保証協会という組織が企業や地域に果たす役割の大きさ、そしてそこで働く人々の誇りや使命感を実感することができました。単に「保証」という枠を超えて、地域経済の未来を支える存在として挑戦を続ける姿に深い感銘を受けました。自分自身も将来、どのような形であれ、地域や社会に貢献できる人材を目指したいと強く思いました。

H.Kさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)

今回の講義を通して、信用保証協会の存在がいかに地域経済を下支えしているかを学び、金融を「人や地域を支える仕組み」として捉え直すことができました。今後、自分が社会に出て働く際にも人や組織を支える役割の重要性に目を向け、柔軟に考えながら誠実に行動する人材を目指したいと思います。加えて、この講義を受けたことで、自分の将来に対する姿勢にも変化がありました。これまでは「自分が何を成し遂げたいか」という視点ばかりに意識が向いていましたが、社会に出れば「誰かの挑戦をどう支えるか」「地域や組織の発展にどう関われるか」といった視点も必要だということに気づかされました。信用保証協会の業務はまさにその実践であり、社会を根底から支えています。この講義で得た学びを糧に、社会に貢献できる人材へと成長していきたいと思います。

M.Tさん(佐賀県立佐賀北高等学校出身)

今回の講義では、福岡県信用保証協会の定末課長から信用保証協会の業務と役割についてお話を聴きました。講義を受けるまで全く知らない機関でしたが、信用保証協会が公的な保証人になることで、中小企業の資金調達がよりスムーズになり、結果として経済の活性化につながっていることがよく理解できました。また、信用保証協会の業務とともに、協会が取り組まれている開業支援にも興味を持つことができました。これからの就職活動に向けて選択肢が増え、とても有意義な時間になりました。

Y.Sさん(長崎県立佐世保東翔高等学校出身)

今回の講義を通して、信用保証協会が果たしている役割の大きさと、その業務に携わる人材に求められる資質について深く理解することができました。これまで信用保証協会については「中小企業の資金調達を支援する団体」という漠然としたイメージしか持っていませんでした。しかし、講義を受けるなかで、その仕組みの重要性、そしてそこで働く人の使命感について考え、自分の将来像や働き方についても改めて考える機会になりました。地域社会における経済活動がどのように支えられているのかを理解することにもつながりました。中小企業は日本経済の基盤を担う存在であり、その挑戦を後押しする仕組みがなければ、地域の活力は失われてしまいます。その意味で信用保証協会の役割は、社会の安定と発展に直結するものだと強く感じました。自分自身のキャリアを考えるうえで、こうした公共性の高い仕事に携わることの価値を見直すきっかけともなりました。

Y.Sさん(ルーテル学院高等学校出身)

今回の講義で学んだ福岡県信用保証協会の着眼点にが印象的でした。信用保証協会は企業を評価する際に、財務情報や経営者の資質、事業環境などを総合的に判断されています。いわゆる定量分析だけでなく、経営者の人柄や理念、事業に対する姿勢といった「目に見えにくい部分」にも注目しているという点が非常に興味深かったです。また、経営者と面接を行う際に気をつけるべき点や事前に把握しておくべき事項など、就職活動にも活かせる知識を得られたことも大きかったです。こうした視点は、今後、社会に出て働くうえで、自分自身が「評価される側」としてどう振る舞うべきかを考えるうえでも役立つと感じました。講義を通じて特に心に残ったのは「経営理念」の重要性です。経営理念とは企業が大切にする価値観や行動基準を示したものであり、経営者だけでなく従業員にとっても行動の指針となります。私のアルバイト先でも経営理念が掲げられており、自分の業務に取り組む際の意識づけにつながっています。今回の講義で改めてその意義を学んだことで、今後、就職した際には経営理念を理解し、それを実践できる社会人でありたいと強く思いました。

「Current Business」

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