先日、北九州市の門司港レトロ地区と下関市の唐戸地区を訪れ、フィールドワーク(現地調査)を行いました。今回の授業のテーマは「観光地におけるサイン類(看板や案内板)が、外国から来た観光客(インバウンド)にどれだけ親切か」を調査することです。
この調査を始める前に、私たちは北九州市小倉にある「ゼンリンミュージアム 歴史を映し出す地図の博物館」に立ち寄りました。
学芸員の方からレクチャーを受け、地図が単なる地理的な情報を示すだけでなく、「コミュニケーション・メディア」としての役割を担っていることを学びました。地図は、多くの情報を取捨選択して、特定の情報を誰に、どのように伝えたいかという意図をもってデザインされています。この学びがあったからこそ、私たちはフィールドワークで観光地のサイン類を、「コミュニケーション・メディア」という視点で見ることができました。
門司港レトロ地区と唐戸地区では、地図の博物館で学んだ視点に立って、観光地にあるさまざまなサインを調査しました。
・多言語対応:日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語などで書かれているか?
・非言語表現:言葉がわからなくても内容を理解できるようなピクトグラム(絵文字)が使われているか?
・設置場所:観光客が本当に知りたい情報の近くにサインが設置されているか?
この2カ所での調査を通じて、「情報をどう整理し、どう伝えるか」という課題が見えてきました。地図もサインも、すべての情報を載せることはできません。見る人が本当に必要としている情報を、いかに分かりやすくデザインして提示するかが重要です。
今回のフィールドワークでは、単に「多言語対応しているか」だけでなく、「観光客にとって本当に親切なデザインか」という、より深い情報デザインの観点からサインを評価することができました。
このように、メディア・コミュニケーション学科では、教室を飛び出して社会の課題を発見し、それを解決するための視点やスキルを身につけることができます。
皆さんも、身の回りにある「伝える」ことの奥深さを、私たちと一緒に探求してみませんか?
(近藤 桂司)


