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2025.08.18 臨床心理学専攻

臨床研修会 『発達障がい支援における適応行動のアセスメント 』

大学院臨床心理学専攻では様々な心理検査について学びます。今回は、発達障がいをご専門とされ、臨床現場で多数のご経験をお持ちの坂口美由紀先生(臨床心理士・公認心理師/カウンセリングルーム小箱)にお越しいただき、研修がおこなわれました。

 研修会は、発達障がいのアセスメント及びVineland-Ⅱ適応行動尺度についての講義、検査場面のデモンストレーション、グループ演習と、非常に濃く充実した内容で、坂口先生が分かりやすく、惜しみなく多くの学びを与えてくださり、院生たちは、あっという間の時間を過ごしたようです。中でも、先生のデモストレーションが心に残り、刺激を受けた院生が多いようでした。坂口先生のように現場で必要とされる臨床家を目指して、今後院生たちはさらに学びを深めていくことと思います。

研修会に参加した大学院生の感想を紹介します。

~~~感想(抜粋)~~~~~~~

 今回の研修を受けて、適応行動を評価する意義を改めて学ぶことができました。知的能力だけでなく、実際の生活や社会性に焦点を当てる視点は、これまで学んできた心理検査の理解を広げるものでした。特に、数値だけでは見えてこない生活場面での様子を捉えることが重要であると感じました。心理検査を実施するだけでなく、その背景にある文脈を理解し、支援につなげる視点を大切にしたいと考えました。また、保護者などへの聞き取りを中心に行うため、Clだけでなく、保護者との関係性の築き方や質問の仕方が結果に影響すると思いました。これらが検査結果に影響することを踏まえ、面接技法や関係性の構築力を高めることの必要性を強く感じました。学びを進める中で、心理検査を単なる評価手段として終わらせず、その結果をどのように解釈し、支援に結びつけていくかを意識しながら学びを深めていきたいと思います。今回の学びを、今後の実習や臨床活動に活かし、検査結果を支援へとつなげられるよう経験を積んでいきたいと感じました。

(修士1年、京都女子大学出身)

 

 心理アセスメントに携わる者としての姿勢や適応行動の多面的な理解の重要性を改めて実感しました。中でも、Vinelandは、単なるスコアリングによる能力評価ではなく、個人の日常生活における具体的な行動や背景に目を向けるためのツールであり、その意味で非常に「人を見る」検査であると感じました。
 特に、インタビュー形式の実施が求められるという点が印象に残りました。評価者の観察力や共感的な対話姿勢が、回答の質や解釈の信頼性に大きく影響することを学びました。マニュアルに従うだけでなく、相手の生活文脈をどれだけ丁寧にすくい取れるかという姿勢が問われる検査で技術が問われると感じ、そこが難しい点だと思いました。また、適応行動という視点から発達支援を見直すことにより、「何ができないか」ではなく「どのように日常を過ごしているか」「どのような支援があればより豊かに生活できるか」といった建設的な議論へとつなげられる点に、実践的な意義を強く感じました。

(修士2年、福岡女学院大学出身)