メディア・コミュニケーション学科には、1年生全員が履修する「グループ・プロジェクト」という授業があります。毎年テーマを決めて、それぞれの専門性を生かしつつそのテーマに即した内容の授業を学科の教員全員が分担して行っています。
今年度のテーマは“ことば”です。
デザインが専門の近藤教授が担当した回の授業をご紹介します。
その日の課題は、「『ことばじてん』をつくる」でした。「福岡女学院をイメージする“ことば”を12個挙げ、それらをわかりやすく伝わりやすいイラストにする」というものでした。
~近藤教授のおはなし~
「コミュニケーションは、情報を伝えるメディアと情報の送り手と受け手で成り立ちます。
情報の送り手は、女学院のイメージ→ことば→イラストというプロセスで、抽象的な概念を目に見える具体的な形にします。一方で情報の受け手は、イラスト→女学院のイメージというプロセスで、抽象的な概念を思い描きます。この時、「→」の部分で情報の「変換」が行われています。
情報の送り手と受け手の双方で「変換」に違いがあると、情報が正しく伝わりません。たとえば、福岡女学院はプロテスタントの教えに基づいた教育を行っています。キリスト教が基盤だからといって、磔刑のキリスト像をイラストに採用すると誤解を招く恐れがあります。なぜなら学内にはそのような像はないからです。情報の受け手によっては「女学院はカトリック系の学校」と誤解するかもしれません。
情報を正確に伝達(コミュニケーション)するためには、どのようなイラスト(メディア)を選択するとよいのか。情報の受け手のことを考えて気遣うことが、デザインの基本なのです。」
まず、グループに分かれて、福岡女学院大学をイメージすることばを出し合い、そのなかから12個を選びます。どのグループも必ず挙げることばもあれば、「なるほど、それは思いつかなかった」と思うものもありました。
次は手分けをして、5×5センチサイズのカードにそれぞれイラスト化していきます。誰もが一目見てわかるように描くのは思ったよりもとても難しかったようで、悩みながらも相談したり工夫したりして、グループで12枚のイラストを仕上げました。
作品を鑑賞すると、自分たちにはなかったアイデアや表現方法に気づくのでしょう。お互いに感想を伝え合う姿も見られました。
グループ・プロジェクトでは、グループワークを通じて他者の視点や考えかたを受け止め、協力し合い学ぶ力が少しずつ身についていきます。
学生たちの今後の活動が楽しみです。
(学科Today編集担当)


