講義の内容は「人権」について。アメリカ文学を専門とされる上原先生は講義の冒頭でまず『アメリカの息子』（リチャード・ライト著）を皮切りにアメリカの人種差別、特に黒人差別について、深くお話しをしてくださいました。黒人奴隷制度の背景、キング牧師の公民権運動、2020年の”Black Lives Matter: BLM”（人種差別抗議運動）などアメリカの人種差別の根深さを痛感する内容のお話でした。
講義の最後に上原先生が言われました。
「黒人差別を中心に人権について見てきたが、これは日本にもある、いじめなどのより身近な問題に置き換えられるのではないでしょうか？ “silent majority”、「民衆の沈黙」という言葉があるように善人の沈黙がとても怖いです。日本人のキャラクターともいえる、見て見ぬふりをする行為、長きものに巻かれるという心理、本当にそれでいいのでしょうか？皆さんもこの講義を機会に人権について考えていただければ幸いです。」
退職されて早7年、現役時代と全くお変わりない上原先生の情熱あふれる講義でした。
そして情報を聞きつけた卒業生達もわざわざ聴きに来てくれていましたよ。
以下、卒業生のコメントです。
「短期大学部の学生時代に上原先生の"I Have a Dream"のスピーチを聞いてとても感動したのを覚えています。今回改めて拝聴すると、素晴らしかったあのスピーチが更に進化していて驚きました。聞けば、今でも日々の英語の勉強や発声を怠ってないとのこと。勉強もなんでも積み重ねが大事だと感じたので、私も切磋琢磨英語の勉強を続けていきたいと思いました！」
（短期大学部2010年度卒 S.S.さん 筑紫女学園高等学校出身）
※「異文化へのアプローチ」：国際キャリア学科 徐亦猛先生ご担当の基盤教育科目