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2022.06.09

大学院

臨床心理士・公認心理師の現場から学ぶ① ~修了生の声~

本専攻は、臨床心理士第一種指定大学院として開設し20年目を迎えます。これまでに235名の修了生が巣立ち、資格を取得し様々な分野で活躍しています。秋には、「臨床心理士のアイデンティティに基づいた心理臨床実践について」をテーマとして大学院開設20周年のシンポジウムを企画しています。

そこで、todayでは「修了生の今」を紹介していきます。先輩達の活躍は、在校生だけではなく、これから大学院進学を目指す人々の道しるべとなるでしょう。

今回は様々な診療科がある急性期の総合病院で、臨床心理士・公認心理師として活躍しているY.K.さんを紹介します。

~臨床心理士・公認心理師として働く修了5期生Y・Kさんからのメッセージ~

***現在の仕事***

 私は様々な診療科がある急性期の総合病院で、臨床心理士・公認心理師として勤務しています。仕事内容は患者さんやご家族への心理面接・心理検査をはじめ、リエゾン・コンサルテーション(身体科医と精神科医が連携しながら患者さんの心と身体をトータルに診ていくこと)、チーム医療(がんサポートチーム、心不全チーム、禁煙外来や肥満外来における多職種連携など)、がん緩和ケア領域での業務(緩和ケア病棟での活動、緩和ケア研修会ファシリテーターなど)、職員のメンタルヘルス(新入職者フォロー面談や研修、ストレスチェックにおける高ストレス者面談、復職支援、その他メンタルヘルスに関する各種研修)など様々な業務があります。

***現在の職場に活かされる本学大学院での学び***

心理士の仕事は、専門性を活かしながらも多職種と柔軟に繋がり、患者さんやご家族を含めたチームとしていかに連携していけるが大切だと感じております。時には患者さん-主治医、患者さん-ご家族、あるいは医療者間で治療の方向性や思いが一致しないこともあり、患者さんの思いを代弁したり、双方の思いの擦り合わせなど関係調整を求められることもあります。そのような時、普段から良い関係を築いておくことの重要性を感じさせられます。

大学院では専門的スキルをたくさん学ばせていただきましたが、同時に“人としてどうあるべきか”という自己理解や気づき、他者への共感的理解など土台となる部分を育てていただきました。それは、現在の仕事における患者さん理解や多職種間でのコミュニケーション、より良い支援のために今何が必要かを組み立てていくための基盤となっています。大学院での経験は私にとって色濃く、楽しく、時に葛藤し、大切な仲間と支え合えたかけがえのない時間でした。

 

◎今後も、臨床心理士・公認心理師の現場で働く修了生について、随時紹介予定です。