３月21日にオープンキャンパスが開催されました。午後４時45分開始という遅い時間帯だったにもかかわらず、10人以上の高校生のみなさんが模擬授業に参加してくださいました。

「『コミュニケーション』ってなに？～私たちは自分の言いたいことを話しているのか～」と題した授業では、「人を縛る力として作用する」コミュニケーションの側面に焦点をあてました。たとえば、知らないうちに私たちは女性らしい話し方やふるまいを強いられてはいないでしょうか。こうした社会的な縛りは、あらたまった挨拶だけでなく、いつものおしゃべりにも現れているはずです。

講義の最後では、「大学での学び」に関する私の考えを述べました。大学では、いろいろなバックグランドの人たちと知り合う機会が増えます。そうした人たちとの議論を通して、これまで見過ごしてきたことが「問題」として浮かび上がってくるかもしれません。そして、その「問題」に対する答えを模索する作業を繰り返すうちに、自らの見方が変わっていくはずです。つまり、視野が広がっていくのです。このような大学での「学び」の積み重ねが、よりよい社会を作りだすことにつながっていくのではないでしょうか。

熱心に私の講義に耳を傾け、一緒に考えてくださった受講生のみなさん、ありがとうございました。
 

（池田　理知子）