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2021.11.19

大学院

大学院での学びについて ―2年間を振り返って― ③

2021年3月、11名の大学院生が、それぞれの新しい職場での活躍を期待されながら、臨床心理学専攻を修了しました。

シリーズ投稿の第三弾、新卒修了生から、大学院での学びをふり返っての報告です。

★2021年3月大学院臨床心理学専攻を修了したS・Wさんより★(福岡女学院大学出身)

 大学院では、授業や実習を通して様々なことを学んでいきます。学んだことを吸収するだけでなく、自分の意見やそこから感じたこと等を言語化し発信していく場面も多くあるため、積極性を持つことも大切になります。私は今まで、人前に出ることや発表をすることに苦手意識を持っていたため、大学院で学ぶことに対して「大丈夫かな」という想いが強くありました。しかし、本学院では学生と先生方との距離も近く、親身に話を聞いてもらえたりサポートしてもらうことができます。そのような温かい雰囲気の中で自分の思っていることを聞いて受け止めてもらえる体験ができたことで、言葉にすることへの安心感につながり、少しずつ自分の言葉で考えや気持ちを伝えていけるようになりました。

 また、数多くの実習で様々な人と関わっていく中で、自分の関わりについて振り返る時間も多くありました。時には自分と向き合うことが辛くなる瞬間もありましたが、話を聞いてもらい、それに対して先生方や同期から考えを返してもらえることで、自分自身に対する理解が深まり“自分らしさ”というものを見つけることができたと思います。少しずつ自分自身のことを受け止め大事にすることができるようになったことから、自分が関わる人たちのことも大切にしていきたいという気持ちが生まれるようになりました。このような学びの中での体験は、臨床心理士を目指す上でも非常に大切なことであり、本学院のカリキュラムや先生方が丁寧に寄り添い指導してくださったからこそ、自分自身の成長を実感できた貴重な2年間だったと思います。

★2021年3月大学院臨床心理学専攻を修了したW・Eさんより★(福岡女学院大学出身)

 大学院での学びは、小学校や病院に実習に行かせていただき、実際に多くの人々と関わらせていただく機会が多かったです。その経験のおかげで座学以上に体験的に理解できることができ、学びの定着や自分自身の成長を身をもって感じ取ることができた2年間でした。特に2年間の中で自分自身について知ること、自己内省を積極的に行うことが多かったです。自分を知ることは、私にとって自分の魅力を新たに知るというポジティブな体験でもあり、自分の嫌いな部分や見たくないことに目を向ける体験でもありました。最初はありのままの自分を他者に表現することに不安を抱き、自己内省に消極的な時期もありました。しかし、同期や先生方は決して否定せず、とても温かい空間で自己内省を行うことができたため、徐々に安心して自分について深めることができました。私もそうであったように、多くの人はこれまでの人生で、丁寧に自分自身に語りかけることや、自分についての理解を深めることを意識的に行っていないと思います。大学院での学びを経て、私は日常の中で自分自身の感情に目を向ける機会が増えたと感じています。大学院では、心理士を目指す者として、まずは自分自身について知ることが大切であることを学ぶことができました。また、自分の感情に目を向けることは、自分を大切にすることにもつながると感じました。自分を大切にする程度にしか、他者のことを大切にすることはできないこと、自分にも優しくすることの大切さをこの2年間を通して先生方から教えていただいたように感じます。