今年度から宮島健講師が赴任されました。

宮島先生は、社会心理学や集団力学、そして産業・組織心理学を専門とされています。「産業・組織心理学」や「キャリア心理学」などの講義を担当されます。

今回は、宮島先生に自己紹介をしていただきました。

 

　専 門 分 野  

特に、組織や集団、社会において、人々の相互作用の結果として生み出される現象に関心を抱いています。私たちはどうしても他の人々の考えや行動が気になってしまい、自分の判断や行動を変えてしまうことが頻繁にあります。社会心理学のなかでも、こうした「社会的影響」が私の大枠での専門分野です。

 

　研 究 テ ー マ　

「多元的無知（たげんてきむち）」という社会心理学的な現象を研究テーマにしてきました。多元的無知とは、端的にいえば、『人々がお互いの本心を誤解し合うことで、多くの人々が望まない結果が生じてしまう』というものです。これまで、多元的無知と日本の男性による育児休業取得率の低迷との関連性について検討してきました。取得率の低迷には「多くの男性は育児休業を好ましく評価しているものの、他者はそうではないのだろうと思い込むことで、取得を抑制している」という側面もあるのではないかと考え、研究に取り組んでいます。

 

　学 生 に 向 け て の メ ッ セ ー ジ　

私たちが日常生活で経験する多くの出来事に、社会心理学や集団力学などが深く関与しています。普段、意識することはあまりないと思いますが、そうした視点で出来事をとらえ直すときっと大きな気づきや発見があると思います。ぜひ、様々な心理学のレンズを通して、日常生活を見つめ直してみてください。

私の研究室がある5号館の前では、ツツジが鮮やかな花を咲かせていました。幼稚園が目の前にあるので、こどもたちの元気な声が聞こえてきます。