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2021.01.14

国際キャリア学科

(学科メッセージ)経済界のグローバル人材ニーズと国際キャリア学科の取り組み

日本を代表する企業が加盟している日本経済団体連合会(経団連)では、2015年に会員企業と地域別の経済団体の加盟企業を対象に「グローバル人材の育成・活用に向けて求められる取り組みに関するアンケート」を実施しました。質問項目の一つ「グローバル人材育成に向けて大学に期待する取り組み」で最も多くの企業が指摘していたのは「日本人学生の海外留学の奨励」でした。「大学に取り組んでほしい教育・カリキュラム改革」については、多くの企業が「企業の経営幹部・実務者からグローバル・ビジネスの実態を学ぶカリキュラムの実施」を指摘していました。

この調査結果が発表された前年の2014年に開設された国際キャリア学科では、当初から①ミッションスクールとして培ってきた定評のある英語教育を通した実践的な英語力の向上、②海外留学・研修の機会の拡大、③経済界と連携した講義やインターンシップの実施など、経済界のニーズを先取りする様々なプログラムを実施してきました。

 

こうしたプログラムを通じて培った語学力と経験を武器に就職活動に臨んだ国際キャリア学科一期生(2018年卒)~四期生(現4年生)は次々と志望していた企業に就職、内定しました。就職・内定先は以下のとおり多岐にわたっており、「2019年卒学部系統別就職率ランキング(大学通信調べ)」では本学部は国際・外国語・教養系で九州内大学1位になっています。(就職内定者の声はDream Comes True:就職内定者の声をご参照ください。)

航空 日本航空、全日本空輸、ジェイエア、スカイマーク、アイベックスエアラインズ、マカオ航空、JALカーゴサービス、アシアナ航空、韓進インターナショナル、西鉄エアサービス、JALスカイ九州、ANA福岡空港、ANAエアサービス佐賀、ANA大阪空港、大分航空ターミナル、宮崎交通、ANAテレマート、福岡空港ビルディングなど
旅行 JTB、H.I.S.、東武トップツアーズ、など
ホテル ホテル日航福岡、ヒルトン福岡シーホーク、近鉄・都ホテルズ、リーガロイヤルホテル小倉、西鉄ホテルズ、ルートイングループなど
製造業・
エネルギー
日本製鉄、ヤマハ発動機、コカ・コーラボトラーズ ジャパン、資生堂ジャパン、タカギ、クリナップ、関家具、新出光、ノエビアなど
運輸・物流 東日本旅客鉄道、日本通運、九州西濃運輸、佐川急便、福岡運輸、山九、九州日新、日本郵便、ヤマエ久野、キユーソー流通システム、関光汽船など
貿易 ANAフーズ、不二貿易、ドーワテクノスなど
金融・保険 西日本シティ銀行、福岡銀行、鹿児島銀行、宮崎太陽銀行、佐賀銀行、楽天銀行、福岡ひびき信用金庫、明治安田生命保険、第一生命保険、住友生命保険、チューリッヒ保険、楽天カード、ワイジェイカード、オリエントコーポレーション、全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)など
不動産・住宅 福住、三好不動産、アーネストワン、積水ハウスリフォームなど
百貨店・流通 博多大丸、チャコット、日比谷花壇、明治屋産業、福岡トヨタ自動車、フルラジャパン、リンク・セオリー・ジャパン、ユナイテッドアローズなど
広告・
コンサルティング
読売エージェンシー、西鉄エージェンシー、タナベ経営など
公務員 出入国在留管理庁、北九州市役所、福岡市役所、掛川町役場など

ホテル日航福岡で活躍中の一期生のY.Kさん(福岡県立小倉西高等学校出身、左)/鹿児島銀行本店営業部で活躍中の二期生のM.Oさん(鹿児島県立加治木高等学校出身)

以下では学科の重点的な取り組みについてご紹介します。

経済界との連携講義:約200名の企業経営者・実務担当者による講義を実施

国際キャリア学科では、国際ビジネスの第一線で活躍されている様々な業種の講師による講義を開催しており、これまでお招きした講師はのべ200名に達しています。ヤマハ発動機の柳弘之会長や西日本シティ銀行の久保田勇夫会長などトップマネイジメントの方々による講義を開催する一方で、国際キャリア学科3年生を対象に世界とつながるビジネスの第一線で活躍されてきた方を招き、実務の視点から国際ビジネスについてご講義いただくオムニバス形式の授業「カレント・ビジネス」(担当:山口)も開講しています。

経済界と連携したインターンシップ・実務研修:約800名が経験

国際キャリア学科では、国際ビジネスやエアライン業界での実務経験のある教員が中心となって経済界と連携したキャリア支援にも力を入れています。3年次に開講している「ビジネス・インターンシップ」では、これまで日本国内のほか、イタリア、アラブ首長国連邦、カナダ、タイ、カンボジア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、香港、マカオ、韓国、台湾などでのインターンシップや実務研修を実施してきました。プログラムが始まった2016年度以降、インターンシップや実務研修でグローバル・ビジネスの現場を体験した学科生はのべ800名に達しています。

定評ある英語教育と海外留学プログラム

国際キャリア学科では、2年次に「Study Abroad」という科目を設けており、成績などの履修条件を満たした場合、8カ国・地域の14の提携校のいずれかに留学できます(2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大により中止しています)。留学先と提携して行う成績評価によって単位が認定されますので、卒業が遅れることなく、留学することが可能です。学科のカリキュラムにおいても英語圏出身の教員が担当している英語科目を中心に英語で開講されている科目も多く、これらの学びを活かしてTOEIC®で700点台から800点台の得点をあげる学生も相次いでおり、なかには900点台をとる学生も出ています(TOEIC®の満点は990点)。

英語教育担当のイアン・ケニオン先生(英国出身)と左からK.Fさん(1年、福岡県立福岡中央高等学校出身)
N.Tさん(4年、大分県立国東高等学校出身)M.Iさん(
1年、聖和女子学院高等学校出身)

公的機関との連携による海外研修

国際キャリア学科では福岡県、福岡市、米国総領事館、国連機関などの公的機関が実施している海外派遣プログラムへの参加も支援しており、これまで多くの学科生が選抜され、国内外での研修等を経験しています。

池田内閣のブレーンとして戦後の高度経済成長の実現に貢献した経済学者の下村治は、日本開発銀行(現在の日本政策投資銀行)の行内誌『行友』(1968年6月号)への寄稿のなかで「わたくしたちは、なぜ、このように努力し、苦労してまで成長を追求するのでしょうか。・・・なによりも、わたくしたちは、生きがい、働きがいを求めます。そして、最大の生きがいは、わたくしたちが自分の能力をじゅうぶんに発揮できたと思うときではないでしょうか」と書きました。

福岡女学院は今から136年前の1885年(明治18年)に「日本の少女達が新しい生き方を見つける学校を」という理想を掲げた米国人宣教師のジェニー・ギールによって創設されました。その精神を受け継ぎ、大学生活のなかで様々な経験を積み、道を見出した国際キャリア学科一期生~四期生たちがそれぞれの能力を発揮し、社会で活躍していくことがとても楽しみです。(右:福岡女学院創立者/初代校長 ジェニー・ギール)