2020年は、新型コロナウィルス感染症の影響で、世界中の人々が日々の暮らしのあり方を変えることを余儀なくされました。当たり前だと思っていた日常が失われたことによって、私たちはその尊さや身近に潜在していた様々な問題に気づかされることとなりました。

 

心理学科の2020年は、学生の皆さんと共に、つながる努力と学びの工夫を重ねた１年でした。入学式のない学生生活を始めた1年生の皆さんは、見通しの持てない不安の中でも学ぶ意欲を保ち、よく頑張ってくださったと思います。また、思うように登校できない中で進路を決定し、卒業研究を行うこととなった4年生の皆さんが、自ら道を選び主体的に動くことを通して、それぞれに成長されたことをとても頼もしく感じています。

実習や演習科目が多い2年生と3年生の皆さんは、対面授業の再開によって、対面で学ぶ意義と現場に赴く体験学習の面白さを再発見されたのではないでしょうか。公認心理師カリキュラム「心理実習Ⅲ」では、限られた状況下での現場実習であるからこそ、凝縮された学びの時間を持つことが出来たように思います。

 

そして、困難な状況においても、現場実習やフィールドワーク、施設見学といった心理学科の学びは、様々な施設や企業、地域の皆さまのお支え、そして保護者の皆さまのご理解とご協力によって実現することが出来ました。

お支えくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。

 

2021年を迎え、心理学科は新たな一歩を踏み出します。心理学科での学びを、人々の健康と幸福な生活、そしてより良い社会の実現に役立てていけるよう、学生の皆さんとともに探求する１年としたいと思います。

 

本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

心理学科長

白澤　早苗