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2020.07.28

国際キャリア学科

(授業紹介)Junior Seminar(3年次ゼミ、国際政治経済:中東・北アフリカ地域研究、担当:山口)

国際キャリア学科3年生、4年生は、国際政治経済・地域研究、国際協力、異文化コミュニケーション、経営・ビジネスの各専門分野のゼミ・クラスに分かれ、専門科目を重点的に学んでいます。

(上写真は現4年生の昨年のゼミの様子です)

このうち中東・北アフリカ地域の政治経済について学ぶ山口ゼミの3年生は前期、まず中東・北アフリカ地域の政治、経済、社会の現状とそれをもたらした歴史的背景について学んだうえで、2011年にチュニジアに始まり地域の多くの国に波及した政治的変動、いわゆる「アラブの春」について、四つのグループに分かれて、それぞれエジプト、チュニジア、バーレーン、シリアにおける政治的変動の要因とその後の進展について調査し、発表しています。  遠隔授業のため、十分な議論ができるかどうか当初、危惧しましたが、各グループの発表は各自の調査結果を議論を通してさらに深めたうえで報告しており、発表に続く質疑応答からもこの2年間の成長がうかがえました。後期は各自が最も関心を持っている中東・北アフリカの国を取り上げ、その政治、経済、社会の現状について夏休み中に調査を進めて、発表していく予定です。

4年次には各自、テーマを設定して卒業研究を進めます。研究テーマは海外留学や実務研修での経験、卒業後の目指す進路(職業)などを踏まえ、各自が最も深い関心を持った分野を担当教員と協議しながら選定します。一期生、二期生、三期生が作成した卒業研究レポートはいずれも深く考察したことがうかがえる非常に良い内容となっていました。また、今年、卒業した三期生を例にとると、「中東・北アフリカ市場における輸送機器メーカーの広報戦略」について論文を書いたK.Mさん(福岡県立春日高等学校出身)がヤマハ発動機へ入社後、広報部門に配属されたり、「湾岸産油国の外国人労働者受入政策」に関する論文を書いたN.Kさん(福岡県立新宮高等学校出身)が入庁した出入国在留管理庁で外国人技能実習生の入国審査を行う部署に配属されるなど、卒業研究は卒業後の仕事にも活かされています。3年生たちのこれからの成長もとても楽しみです。 

以下は受講している3年生の感想(代表)です。

☆☾ ندوة ياماغوتشي ☆☾

A.Fさん(福岡県立三池高等学校出身)

山口ゼミでは1年後期のフレッシャーズ・セミナーで学習した中東・北アフリカ地域についてより深く学ぶことができています。宗教・宗派の違いや世界各国が様々な側面からかかわっていて、難しい内容ではありますが、山口先生の詳しい解説で理解できています。ほかの授業では学べないようなテーマなので、驚くこともたくさんあり、とても興味深い内容で、視野を広げることもできました。グループでの研究活動ではLINE電話を使い、話し合いを行い、資料を共有し、理解を深めています。オンライン授業になり不安でしたが、このようなやり方で意見交換ができているのでスムーズにゼミを受けることができていますし、チャット形式なので自分の意見を言いやすいなと思っています!

K.Yさん(福岡県立春日高等学校出身)

1年後期のフレッシャーズ・セミナーの授業で「イスラーム国」について学習した際に中東・北アフリカ地域に関心を持ったため、このゼミを選びました。前期では中東・北アフリカ地域の歴史、各国の政治体制や社会について学びました。「アラブの春」による政変や混乱が起こるまでは、観光業が盛んだったこと、現在まで続くシリア内戦が起こったのはチュニジアで起きた当初はごく小規模の抗議運動がきっかけであることなど、今まで知らなかったことをたくさん学ぶことができています。中東・北アフリカ地域を取り巻く国際関係や現在の政治体制や経済構造が生み出された時代背景は複雑で、非常に難しく感じていますが、グループで意見を出し合ったり、話し合ったりしながら楽しく学習できています。ゼミは2年間あるのでまだまだ序盤ですが、これからも意欲的に学習していきたいと思っています。

Y.Oさん(宮崎県立宮崎南高等学校出身)

中東・北アフリカ地域には長年、解決されていない政治・経済上の問題や宗教・宗派間の対立などの課題が存在しています。だからこそ興味をもち、その地域について多角的に考えられるようになりたいと考えるようになりました。直接、先生やゼミの友人と学びを深められないことはもどかしいですが、ゼミ生同士の議論のあと、先生から丁寧に歴史を振り返りながら解説が聞けるので、少しずつ知識がついてきています。このゼミで自分の知らなかったこの地域の課題の根本的な部分が少しずつ見えるようになり、とても充実した時間になっています。

A.Nさん(福岡県立筑紫高等学校出身)

山口ゼミではこれまであまり知識がなかった中東・北アフリカ地域のことを学び、毎回、新たな学びを得ることができています。オンライン授業で例年とは違う形ですが、ゼミのクラスメイトと活発な意見交流が行えていると感じます。他の人の意見を聞くことで、新たな発見が生まれ、面白いです。中東・北アフリカ地域を中心に世界で起きた出来事を、表面的ではなく深く知ることができているので、これからもっと各国の政治体制や現状を理解し、さらには日本と繋げながらも考えていきたいと思っています。

A.Iさん(福岡舞鶴高等学校出身)

ゼミ(Junior seminar)では、中東・北アフリカ諸国の特徴や現状、市場としての評価などたくさんのことを学んでいます。普段、あまり学ぶ機会がない地域なので、ゼミを通して知ることができとても勉強になっています。以前からこの地域には関心があったのですが、ゼミを受けてからより一層、深く関心を持つようになりました。これからもゼミでの研究や議論を通して理解を深めていきたいです。

M.Nさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)

もともと国際情勢に興味があり、より深く勉強してみたいと思っていたこと、1年次のフレッシャーズ・セミナーの後期の授業で「イスラーム国」について調べて、勉強していくうちにもっと深く中東・北アフリカについて知りたいと思ったことから、このゼミを志望しました。ゼミの学習や議論を通して、「イラン・イスラーム革命」や「アラブの春」など、これまで言葉は聞いたことあるものの詳しくは知らなかったことについて、その背景、要因などを含め詳しく学ぶことができ、経済や産業だけでなく、歴史にも関心を持ちました。これからも、まだまだ知識が浅いので学びを深めていきたいと思っています。

K.Sさん(日本国際語学アカデミー出身、ネパール出身)

1年生の山口先生のフレッシャーズ・セミナーでの授業を通して国際政治経済にとても関心を持ったため、このゼミを選びました。日本より自分の出身国のネパールと近い関係を持っているのに、これまであまり知識がなかった中東・北アフリカ地域について深く学ぶことができています。内容としては難しいことも多いですが、先生からしっかり教えていただき、理解できています。LINE電話を使ったゼミ生同士のグループ・ディスカッションからも多くのことを学べています。これからも意欲的に勉強していきたいと思います。

K.Oさん(福岡県立城南高等学校出身)

1年後期のFreshers Seminarで「イスラーム国」と「アラブの春」についてのレポートを書いたことがきっかけで中東・北アフリカ地域に関心を持ち、より詳しく学びたいと思い、このゼミに入りました。前期のゼミでは、前半は1年次よりも深く掘り下げながらイスラーム圏諸国について学び、後半は「アラブの春」が中東・北アフリカ地域にもたらした影響をグループに分かれて国別に調べ、ディスカッションを通してより深い理解につなげていくことができました。少人数ということもあり、たくさんの質問や意見が飛び交って有意義な時間を毎週、過ごすことができました。グループでの研究活動もリーダーを決めて、ラインでやり取りしながら積極的なコミュニケーションをとることができました。後期も現在のところオンライン授業の予定ですが、後期最初の課題である最も関心のある中東・北アフリカの国の政治、経済、社会についての発表に向けて、準備を進めていきたいです。