「世界とつながる仕事で活躍する女性の育成」を目指している国際キャリア学科では、国内及び海外の国際ビジネスの「現場で学ぶ」機会を豊富に設けています。２０１６年度以降の３年間で学科科目のインターンシップ（国際ビジネス・インターンシップ）を中心に、九州インターンシップ推進協議会を通した大学全体でのインターンシップ、その他学科が企画、支援したプログラムなどで国内外でのインターンシップや実務研修を経験した学生はのべ５４１名にのぼります。

今年度前期の国際ビジネス・インターンシップ（Business Internship：国際キャリア学科３年選択科目）は８２名が受講し、７月最終週から９月前半にかけて多くの学生が将来の就職先として志望している旅行・観光、航空、貿易、金融業界を中心にインターンシップを実施しました。

このうちエイチ・アイ・エス九州営業本部（福岡）でのインターンシップには、国際キャリア学科３年のA.Kさん（福岡県立伝習館高等学校出身）、N.Hさん（自由ヶ丘高等学校出身）、F.Mさん（福岡県立香住丘高等学校出身）、H.Uさん（福岡県立春日高等学校出身）、A.Uさん（福岡県立浮羽究真館高等学校出身）、M.Hさん（福岡県立武蔵台高等学校出身）、Y.Yさん（福岡市立福岡西陵高等学校出身）、N.Yさん（福岡県立光陵高等学校出身）、Y.Pさん（弘堂国際学園出身、スリランカ出身）の９名が参加しました。９名は社員の方々にご指導いただきながら旅行業務の現場での仕事を体験し、旅行業に関する関心をより深めてきました。お忙しいなか、ご指導いただきました同社の皆様、本当にありがとうございました。


「もっと世界を楽しもう」ご指導いただいたエイチ・アイ・エスの方々と研修生

９人を代表して、今回はM.Hさん（福岡県立武蔵台高等学校出身）とA.Uさん（福岡県立浮羽究真館高等学校出身）の感想をご紹介します。

M.Hさん（福岡県立武蔵台高等学校出身）

私はこの夏、エイチ・アイ・エス九州営業本部様でのインターンシップに参加させていただきました。

私は今回のインターンシップで特に印象に残ったことが三つあります。一つ目は学生向けのスタディ・ツアーの企画です。ツアーの対象国の選定、ツアー内容、価格設定など、すべて自分たちで考えました。最初はどこの国が学びもあり、観光も楽しめるのかを考えるのが大変でした。そのため、候補の国を絞り、調べながらどの国がよいかを考えました。その後、ツアー先をラオスに決め、ツアー内容も２日目には決めることができました。しかし、値段を計算してみると予算オーバーになり、予算内に収めるという壁にぶつかってしまいました。予算内でお客様に満足していただけるツアーを考えることは大変だと実感しました。その後、予算内に収めるためには何をどうするべきか考え、さらに社員の方々からアドバイスをいただき、壁を乗り越えることができ、最終的にはよりよい企画を作り上げることができました。プレゼンテーションでは社員の方から良いところと改善点を教えていただいたので、今後、活かしていきたいと思います。

二つ目は店舗研修です。店舗研修は各店舗一人ずつなので、今までにはない緊張感がありました。私は天神本店で研修を行いました。最初に業務内容を教えていただき、その後は店舗がずっと忙しかったため、自分で考えて行動することが多かったです。店舗閲覧用のラベル張り、パンフレットの補充、チラシの印刷など、一日中、作業があり、とても充実していました。さらに、入社１年目の社員の方との座談会もあり、同社や就職活動などについて様々なことを聞くことができました。

三つ目は九州営業本部での研修です。私はツアーのしおり作り、配布物詰めなどを行いました。私が今回、担当させていただいたのは５つのツアーの配布物詰めでした。他の作業と並行でして行われている社員の方々は大変だなと感じました。エイチ・アイ・エス様はお客様にただツアーを売るだけではなく、その後のフォローアップも丁寧にされており、将来、働きたいと思うと同時に、私もぜひ利用してみようと思いました。座談会では、ホノルル支店で働かれていた大山様と入社２年目の矢島様からお話をうかがいました。大山様はホノルル支店で主にハワイを訪ねるお客様のサポートをされていました。エイチ・アイ・エス様では海外支店で働きたい人のために年に２回、社内公募を行っているそうです。駐在期間が終わると日本の元の職場に戻って仕事ができるので、心配なく海外にチャレンジすることができます。お話を聞いて私も海外で働くことに興味を持ち、チャレンジしてみたいと思いました。矢島様は年齢も近いので、主に就職活動についてのお話を聞きました。矢島様は企業研究で大事なことは「その会社で何をしたいのか」「良いところと改善点は何か」を見つけることだとおっしゃっていました。私は少しずつ企業研究をしているつもりでしたが、ここまで深く考えていなっかたので、今後は教えていただいた点を踏まえながら行っていきたいと思います。

今回のインターンシップは旅行業界に興味があり、参加しました。最初は店舗でのお仕事しか知りませんでしたが、他にも多くの仕事があると知り、ますます旅行業界に興味を持ちました。社員の方とお話をする機会もあり、本当に多くのことを知り、学べた研修でした。ここで学ばせていただいたことをこれからの就職活動に活かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。

A.Uさん（福岡県立浮羽究真館高等学校出身）

エイチ・アイ・エス様の九州営業本部でのインターンシップに参加して、同社の仕事内容や旅行会社の業務などについて学びました。
 
エイチ・アイ・エス様は大手企業ということもあり、慌ただしい雰囲気のなかで仕事をされているというイメージがあったのですが、実際は和やかで笑い声が聞こえてくるような職場で、少し安心しました。この雰囲気は私たちも研修期間に行っていた「チェックイン」という行為が関係していると思いました。「チェックイン」とは、出社時に社員の方々同士で自分が話したいことを1分間でまとめて話すというものです。これは社内での会話のきっかけになったり、コミュニケーションをしやすくなるという効果があるそうです。また、帰りは「チェックアウト」といって「チェックイン」と同じく1分間、話す機会がありました。この「チェックイン」「チェックアウト」の行為が社内の和やかな雰囲気を作っているのだと思いました。
 
福岡パルコの営業所の業務も体験させていただきました。お客様と直接、接する仕事なので、営業本部とは違う業務を学ぶことができました。仕事のお手伝いをしながら、お客様と社員の方々の会話や接客の仕方を見ていました。お客様は高校生や大学生などのグループやご年配の方々、またホームステイの予約など様々で、すぐに希望のプランを紹介するのは難しいだろうと思っていました。しかし、社員の方はお客様の要望や話を親身になって聞いて、難しいプランでもなるべくお客様の要望に応えられるように手配をされていました。また、お客様に積極的に質問をして、そこから思いついたプランを説明されるなど、お客様とのコミュニケーションを大切にされていると感じました。お客様と実際に関わる仕事だからこそできることだと思いました。
 
今回のインターンシップでは、実際にスタディー・ツアーの旅行商品を企画し、発表することが大きな課題でした。スタディー・ツアーの企画を実際に立ててみて、想像以上に大変だとわかりました。今回は目的地が東南アジアで、予算は約１０万円という条件のもとで作成しました。私たちはチームになり、まずは国選びから始めました。いいと思う国があっても、移動時間が長かったり、値段が高いなどの問題点があり、なかなか思い通りにいきませんでした。また、今回のターゲットは大学生ということで、同じ女子大生だからこそ、何が好きか、何がしたいのかがわかっていたので、楽しく、思い出になるような旅行プランを立てようと意識しました。一方で、観光や遊びだけでなく、その国のことについて学ぶ行程をいかに組み込むのかに苦労しました。様々な条件があるなかで自分たちが作ったテーマを見失わないでプランを立てるのはとても難しかったです。しかし、チームで互いにカバーし合い、役割を決めて進めることができたので、なんとか期間内に完成できました。
 
今まで経験したことないようなことばかりで、多くの刺激を受けました。実際に社員の方々が働かれている姿をみて、お客様のことを考えるだけでなく、その他の様々な条件を考慮した上でのお仕事をされていて、改めて１つ１つの仕事に責任があると思いました。また、仕事をする際に大事なことは協調性だと思いました。自分たちが実際にチームになって企画を考えてみて、１人ではできない部分が必ずあり、自分には思いつかないようなことを他の人が提案してくれたりして、改めて協調性やチームワークの大切さを実感しました。この研修で得た貴重な経験をこれからの大学生活や就職活動で活かしていきたいです。