本学のキャリア科目「女性のキャリア形成」では、1年次より“これからの生き方”や“働くことの意味”について、段階的に深く考えていきます。
卒業後、自分らしく社会に踏み出すために、今できる準備を一歩ずつ。
― ケータリング市場の広がりについて考えました ―
担当教員:福岡女学院大学 浮田 英彦 教授
本学では、前期の毎週水曜日、1限目から3限目にかけて、「女性のキャリア形成」の授業を行っています。
今回の「女性のキャリア形成Ⅱ」(2限目・3限目)では、「ケータリング」をテーマに、食を取り巻く社会の変化について学びました。
近年、宅配弁当やデリバリーサービス、食材宅配などを含むケータリング市場は、大きく成長しています。その背景には、家族構成の変化や女性の社会進出、高齢化の進行など、私たちのライフスタイルの変化があります。
授業では、宅配サービスを展開する企業や、食材宅配・調理キットを取り扱う企業の事例について学びました。共働き世帯の増加による時短ニーズや、高齢者向けの栄養バランスに配慮した宅配弁当など、それぞれの企業が社会の変化に合わせた工夫を行っていることを知りました。
また、調理の手間を省ける商品が人気を集める一方で、必要な材料やレシピがセットになった「ミールキット」の需要も伸びています。簡単に調理できるだけでなく、“手作り感”や出来立てを楽しめる点が、多くの人に支持されている理由の一つであることについても考えました。
さらに授業では、「便利さ」だけでは説明できない、現代の消費の面白さについても学びました。例えば、高級車に根強い人気がある一方で、健康志向や趣味性の高まりから、高級な自転車への関心も高まっています。また、効率や時短が求められる一方で、“自分で作る楽しさ”や“体験”を重視する商品やサービスにも注目が集まっています。
こうした、一見すると正反対にも思える価値観が、同時に支持されている点は、とても興味深い特徴です。
授業では、「なぜその商品やサービスが求められるのか」「人々は何を大切にしているのか」といった視点から、社会の変化について理解を深めました。
さらに、どれほど良い商品やサービスであっても、それを企画する人、営業する人、配送する人、販売やサービスを支える人など、多くの人々の支えやつながりがあって初めて、社会が成り立っていることについても学びました。
学生たちは、日常の中にある「なぜ?」に目を向け、背景を深く考えることの大切さを感じている様子でした。
この授業では、身近なテーマを通して、物事を多角的に捉える力や、自ら調べて考える力を養っています。
この記事では、授業の様子を定期的にご紹介しています。
受講生のリアルな声とともに、学びの一端をぜひご覧ください!
<受講生の感想>一部
女性のキャリアⅡ(水曜2限目)
- 人文学部 現代文化学科 M.T. さん (筑紫中央高等学校出身)
今まで、宅配やミールキットはコロナ禍で一気に広がったイメージしかなかったけれど、実際は単身世帯の増加や高齢化など、かなり前から需要が伸びる理由があったことを知って驚きました。 - 人文学部 現代文化学科 K.M.さん (山口松風館高等学校出身)
ケータリングは、芸能人の撮影現場での食事や、パーティー会場のイメージが先行していました。
しかし実際は、デリバリーや給食、病院食なども含まれることを初めて知り、思っていたより身近であることに驚きました。
高齢化と共働きが増加していく世の中で、これからの業界の変化に注目したいです。 - 人文学部 メディア・コミュニケーション学科 M.N.さん (福岡女学院高等学校出身)
テイクアウトやデリバリーが、感染症対策から成長したわけではないことを知り、驚いた。自宅近くのスーパーがリニューアルオープンした際、冷凍食品が多く売られていた。母と、「スーパー付近に単身者向けのマンションが増えたことからだろう」と話したことを思い出した。地域の変化やニーズに合わせて、変化や成長をする業態の変化に気づくことができた。 - 人間関係学部 心理学科 M.S.さん (福島高等学校出身)
今日の授業を受けて、飲食業界が想像以上に発展していることを知り、とても驚きました。
コロナ禍以降、外食は減っているイメージがあったのですが、デリバリーやミールキットなど、新しい形で成長していることが分かりました。
私自身もデリバリーをよく利用するので、時代や生活の変化に合わせて飲食業界も変わっているのだと感じました。
また、ミールキットや宅配サービスは、高齢化社会にも合ったサービスだと思いました。地方にも広がり、一人暮らしの高齢者や身体の不自由な方が、もっと利用しやすくなるといいなと思います。本日もありがとうございました!
女性のキャリア形成Ⅱ(水曜3限目)
- 国際キャリア学部 国際キャリア学科 J.Y.さん (南筑高等学校出身)
テイクアウトやデリバリーは、コロナの影響によって成長をしていたと思っていたが、実はそれだけではないということを知った。高齢者人口の増加の影響や女性就業者数の増加もあって、年々重要性が増していることがわかる。今回出てきたミールキットと言うのは、私は初めて聞いた。現代では、働きながら食事を作る人も多いため、とても便利だと思った。今度、親や祖父母に「こんなのがあるよ」と提案してみたい。 - 国際キャリア学部 国際キャリア学科 N.K.さん (出水中央高等学校出身)
私はケータリングという言葉を初めて聞いたのですが、とても身近にあるものだと知り驚きました。ホテルや航空、病院など、様々な場所で利用されていることもわかりました。人が集まる場を支える大切な仕事だと思いました。 - 国際キャリア学部 国際キャリア学科 Y.A.さん (N高等学校出身)
これまで混同していた、「業種」と「業態」の意味が明確に違うことを初めて学びました。何を売るかという分類だけでなく、多様化するニーズに合わせて、どう売るかという業態の工夫が、市場成長の鍵であることを理解しました。特に今は、一人暮らしや高齢の方が増えているため、ただ食品を売るだけでなく、ミールキットや宅配のように、手間を省く工夫が求められていると分かりました。社会の変化に合わせて、サービスの形も進化しているのだと驚きました。 - 国際キャリア学部 国際英語学科 H.K.さん (春日高等学校出身)
今回の授業では、今まであまり注目したことのなかったケータリング産業について、詳しく学ぶことができました。私自身、機内食について興味を持ったことがあり、自分の就職先としての選択肢を持ってみようと思いました。
「女性のキャリア形成」は、現在約500名の学生が履修しています。
学生たちは、浮田教授の講義をヒントに、自らの将来や働き方について考えながら、実践的な力を身につけています。
今後の講義レポートも、ぜひお楽しみに!



