国際キャリア学科では、英語等の語学を基盤に、国際ビジネス、異文化コミュニケーション、地域研究・国際協力の三分野を中心に学びます。いずれも将来、世界とつながる仕事で活躍していくうえで重要になる分野です。専門分野の学習は専門ゼミが始まる3年次から本格化しますが、1年次からもその入門的な授業を行っています。例えば、「Freshers Seminar」です。
前期と後期に開講されているこの授業では、山口(国際ビジネス、地域研究)、オキーフ (国際協力、社会学:米国出身)、中島(英語学・異文化コミュニケーション)、蘭(異文化コミュニケーション:中国出身)の4名の教員でローテーションを組んで、大学での学びの導入的な授業や学科の専門分野に関する入門的な授業を行っています。1年生たちは前後期各15回の授業で専門分野についての導入的、入門的な授業を3回ずつ受講します。残る3回は世界とつながる仕事で活躍されている外部講師による特別講義を受講します。2021年度はヤマハ発動機の柳取締役会長、財務省・税関の山口博多税関支署長、在福岡米国領事館の近藤・シャー広報担当領事、福岡アメリカンセンターの犬塚ディレクター、ラブエフエム国際放送のDJアンナ様等による特別講義を開催しました。
このうち、山口が担当する前期の授業では各学生に将来の目指す進路(キャリア)とそのために大学生活で取り組むことをまとめたキャリア・プランを作成する授業を行います。はじめにキャリア・プランの作り方について説明を受けた後、学生たちはそれぞれ自らのキャリア・プランを検討して、作成します。作成したキャリア・プランは担当教員との個別面談の後、加筆したうえでグループに分かれて発表します。
(2019年度の本授業)
こうして完成したキャリア・プランはカルテのように卒業まで保管し、その後の面談などで加筆していきます。そして、インターンシップや実務研修、外部講師による講義の企画などに活用しています。
4年間のカリキュラムを通して英語力など語学力を高め、国際情勢や経済、経営に対する知識を身につけ、さらに国内外でのインターンシップや実務研修で国際ビジネスの現場を体験することで、学科生たちは大きく成長し、社会に向け、夢に向け飛び立っています。次は国際キャリア学科9期生となる新入生の皆さんの出番です。
以下ではこの4月に社会人3年目を迎える国際キャリア学科三期生(2020年卒)を例にキャリア・プランの活用事例をご紹介します。
M.Sさん(福岡県立三池高等学校出身、北九州市財政局で活躍中)
入学してすぐの「Freshers Seminar」の授業で将来に向けてのキャリア・プランをたて、それ以降、特に海外や公的機関のお仕事の現場での経験を積むことに注力しました。在学中は、福岡県の「海外福岡県人会青年派遣プログラム」でのブラジル研修(1年次)やニュージーランドのオークランド大学への長期留学(2年次)、福岡観光コンベンションビューローでのインターンシップや北九州での国際ビジネス・フィールドワーク(3年次)などを経験しました。それらの経験から「世界で活躍できる公務員」を目指すようになり、最終的に北九州市行政職への就職に繋がりました。
北九州での国際ビジネス・フィールドワーク-産業都市北九州のポテンシャルを実感しました!
福岡観光コンベンションビューローでのインターンシップ
北九州市財政局で活躍中のM.Sさん
M.Yさん(福岡県立伝習館高等学校出身、ジェイエアの客室乗務員(CA)として活躍中)
国際キャリア学科の授業で航空産業について学んだことなどから私は航空会社、なかでも機内で最も身近にお客様をアテンドできる客室乗務員(CA)を目指すようになりました。ただ、1年前期の「Freshers Seminar」の授業などで先生から「視野を広くもって、色々な角度から世界を見たほうが将来の幅も広がるし、客室乗務員になった時も活かせるよ」というアドバイスをいただき、航空業界を意識しながらもオーストラリアのモナシュ大学への長期留学(2年次)、メーカーや卸売会社、ホテルでのインターンシップ(2年次、3年次)など様々な経験を積みました。こうした経験を通じて客室乗務員のお仕事の魅力を再確認し、エアラインを中心に就職活動を行った結果、目指していたジェイエアから内定をいただき、夢を叶えることができました。
ソウルでのアシアナ航空客室乗務員研修-客室乗務員の仕事の魅力を再確認しました!
進路決定につながった経験②:
日本航空での研修-JALグループの社風に強い魅力を感じました!
ジェイエアの客室乗務員として活躍中のM.Yさん
H.Nさん(福岡県立春日高等学校出身、出入国在留管理庁で活躍中)
1年前期の「Freshers Seminar」の授業で将来は公的な仕事を目指すというキャリア・プランをたてました。3年次に参加した独立行政法人日本貿易振興機関でのインターンシップで世界とつながる公的機関のお仕事に魅力を感じました。また、陳ゼミでの中国研究をはじめ大学の授業で多様な文化について学んだことをきっかけに、来日する外国人に携わる業務に就きたいと思うようになり、国家公務員試験を受験し、目指していた出入国在留管理庁に入庁することができました。入庁後は福岡空港で1年半勤務した後、昨年10月からは就労・永住審査部門という部署で勤務しています。
進路決定につながった経験①:
門司税関との提携講義:国家公務員の仕事に魅力を感じました!
進路決定につながった経験②:
日本貿易振興機構でのインターンシップ:世界とつながる公的機関の業務について学びました!
中国研究の陳ゼミでの学習、研究!
出入国在留管理庁福岡出入国在留管理局で活躍中のH.Nさん