フィールドワーク現代文化の2022年度の渡航先であるハワイには鉄道が走っておらず、街に見学にいくときには、街中を周回しているトロリーバスを利用しました。どのような外観をしていて、どのような場所を走っているのかなどの情報を集めることは現地に行かなくてもできます。しかし、現地にいって肌で感じることは、フィールドワークの醍醐味です。学生たちがトロリーバスに乗ったときの体験談をいくつかご紹介します。
ある学生は、トロリーバスで人の心を楽しませるのが上手な運転手と出会いました。
特にハワイの人柄の良さを感じたのはトロリーバスの運転手です。彼は停留所に案内してくれるのに加え、それらの場所の説明もしてくれました。またその日は雨が降っており乗客の気持ちが下がっているのを見兼ねて、音楽に合わせ歌い始めました。それを聞いた乗客は気分が上がり、さらには一緒に歌い始める人までいました。他の運転手の際もずっと乗客に対して話しかけていたので自然とテンションが上がり終始楽しい気分でトロリーバスに乗ることができ、あっという間に目的地に着くことができました。
また他の学生はトロリーバスに乗車している時に幸福な一場面に遭遇し、「トロリーに乗っているときウエディングドレスを着た人がいるとみんなでクラクションを鳴らしたり、拍手をしたりしてお祝いしていたのでとても素敵だなと思いました」とのコメントをしています。
研修のために訪ねる場所だけではなく、その場所へと移動する間に、研修先の文化の具体的な行動や事例を、生きた時間のなかで体験できたこともまた、ささやかではありながら、フィールドワークならではの得難い学びであったのではないかと思います。