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2023.05.11

国際キャリア学科

(海外留学)北京師範大学に留学中の3年生Y.Nさんからの留学報告④

Study Abroad:出国留学

国際キャリア学科(ICD)では2年次に「Study Abroad」という長期留学科目を設けており、成績などの履修条件を満たした場合、海外提携校への留学ができます。留学先と提携して行う成績評価によって単位が認定されますので、休学することなく、留学することが可能です。また、「Short Overseas」という約5週間の短期留学プログラム(オーストラリア)もあります。いずれのプログラムもコロナ禍により中止していましたが、2022年度後期からまずオーストラリアの西オーストラリア大学とサザンクロス大学、韓国の延世大学への留学を再開し、国際キャリア学科(ICD)からは32名の2年生が留学しました。今年度前期からはカナダのセントメアリーズ大学とニュージーランドのオークランド大学への長期留学も再開し、現在、17名の2年生がカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの三か国に留学して、学んでいます。

 

こうしたプログラムとは別に各国政府や公的機関の奨学金を得て、海外に留学する学科生もいます。国際キャリア学科3年のY.Nさん(福岡県立香住丘高等学校出身)もその一人です。Y.Nさんは日本中国友好協会が行っている「中国教育省による公費留学生(中国政府奨学生)」に選抜され、昨年秋から中国屈指の名門である北京師範大学に留学しています。以下は、日中国交正常化50周年という節目の年に中国・北京での留学生活を始めたY.Nさんからの報告、第四弾です。

Y.Nさんの北京師範大学留学レポート④

北京師範大学では中間試験が終わり、私の留学期間も残り2か月弱になりました。本当にあっという間で、まだやり残したことがたくさんあります。先日は留学の成果をはかるためにHSK6級を受験しました。留学前はHSK5級を持っていましたが、「留学中にHSK最高級を取得する」という目標をたて、それに向けて勉強を続けてきました。HSK6級には作文のパートがあり、与えられた文章を10分間で読み、暗記し、400字程度で要約する問題があります。私はこの問題が非常に苦手で、どのようにして暗記し、それを自分の言葉で要約するのか悩みました。しかし、大学の授業で新聞の要約や作文の練習をしていくうちに、少しずつ中国語で文章を書く力が付き、コツも分かってきました。また、読解のパートでは誤りのある文を選択する問題があり、最初のうちはどの文を読んでも誤りがないように感じていました。しかし、中国語の読解の授業の先生に個別に質問をしたり、中国の友人にポイントを聞いたりして、少しずつ理解できるようになりました。HSKの資格の有効期間は二年間しかなく、その都度、試験を受けなければなりません。次回は今回よりもさらに高い点数を取得できるよう引き続き頑張ります。
先月は、北京師範大学と中国公営放送CCTVの共同企画である少数民族体験プログラムの代表に選ばれ、貴州に行ってきました。中国は56の異なる民族で成り立っています。北京という大都市に留学していると、少数民族の方と交流し、その文化を体験することは難しく、このプログラムに選抜していただいたおかげで、中国の新たな一面が見えた気がしました。貴州では苗族の方々と交流し、民族の伝統的な刺繍である苗绣(右写真)を体験しました。はじめは他の刺繍と何が違うのかわかりませんでしたが、苗族の方々の丁寧なご指導で、苗族独自の伝統的刺繍であり、古くから継承されたものであることが分かりました。苗绣は、文字がなかった時代に戦いに行った夫の行き先を刺繍で記録することから始まったそうです。苗族は以前は中国でも所得水準の低い少数民族でしたが、近年、若者の活動で民族衣装を全国、そして世界に紹介、宣伝することで少しずつ知名度が上がり、それに伴い経済状況も良くなっていったそうです。このことから民族の伝統的な衣装や産物は貧困問題の解決に向けて重要な役割を果たす産業でもあることが分かりました。貴州で学んだことは私にとって本当に貴重なものでした。このプログラムで感じたこと、学んだことをこれからの留学生活に活かしていきたいと思います。そして、残りの留学期間も様々なことに挑戦し、たくさんの収穫を得て、帰国したいと思います。また、ご報告します。