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2021.01.29

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」⑨保険業:明治安田生命の皆様による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口、今年度は国際英語学科にも開講)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

前回の講義では、生命保険業界の業務と求められる人材について明治安田生命保険相互会社の元理事の國武告誠様(NKコンサルティング代表)、福岡マーケット開発部の内藤様、そして石橋様(国際キャリア学科二期生)をお招きして、お話しいただきました。

初めに國武様より、生命保険について「人の生存または死亡に関して、一定額の保険金を支払うもので、社会保障や企業保障で足りない分を保障する私的な保障です。日本国内の生命保険加入率は88.7%に達していますが、社会保障や企業保障に期待することが難しくなっている今、生命保険が果たす役割は大きいと言えます」「損害補償は偶然の事故によって生じることのある損害額を補てんする実損填補であるのに対し、生命保険は加入者の相互扶助という特色があります」「貯金と異なり、保険は加入時点から補償額が準備されており、図にすると貯金は三角、保険は四角です」とわかりやすく説明いただいたうえで、「生命保険は身の回りに起こる死亡、病気・ケガ、老後(長生き)、介護状態という四つのリスクに備えるもので、ライフステージとともにそれぞれの必要性は変わっていきます」「少子高齢化や人口減少、晩婚化・非婚化などの社会的環境の変化が生命保険業界に大きく影響します」と解説いただきました。

生命保険会社の業務については、保障部門(個人、団体)と資産運用部門から構成されると解説いただき、明治安田生命の歩み、そして現況について、保障部門に関しては年間2兆5933億円の保険を引き受け、2兆2934億円の保険金を支払っている、資産運用部門に関しては資産運用規模が39兆3851億円と日本の生命保険会社の運用額の約1割を占めているなど具体的な数値をあげながら、ご説明いただきました。

 

生命保険業界で求められる人材像については「保険は見えない商品であり、長期の商品であることから対面販売が主流であり、人の話を素直に聴き、相手が何を求めているのかを聴きだすことができる人、粘り強い人、正確に仕事ができる人、相手のことを思って仕事ができる誠実な人、伝える力を持っている人が向いており、女性に適性のある仕事です」「求められる知識と資質はFP(フィナンシャルプランナー)知識、コンサルティング力、コミュニケーション力です」とされたうえで、これから社会に出る学生たちに①相手に誠実な関心を寄せる、②笑顔で接する(笑顔には元手がいらないが、利益は莫大)、③名前と顔を覚える、④聞き手に回る、⑤相手の関心のありかを見抜く、⑥心からほめるというカーネギーの六原則などをご紹介いただきながらアドバイスいただきました。

 

講義の最後にはこれから就職活動を迎える学生たちに「採用面接で企業の方は特に皆さんのコミュニケーション力をみています」「コロナ禍で不安も多いでしょうが、いろいろな方に相談して、あまりこだわりを持たずに多くの企業のインターンシップなどに参加して、そこで働いている方の声を聴くようにしましょう」「給与だけでなく福利厚生も重視しましょう」とアドバイスいただき、「会社とは自分を磨くところ、成長させるところと考え、一つ一つ経験を積み重ねて組織のなかで成功に関わっていくことが人生における成功につながっていきます」とエールを送っていただきました。

続いて、福岡マーケット開発部で採用を担当されている内藤様より同社の企業ビジョンと「みんなの健活プロジェクト」など最近の取り組みについてお話しいただいたうえで、採用動向や募集職種、求める人材像(コミュニケーション能力、組織対応力、行動力、課題解決力、ホスピタリティを備えた人材)についてご説明いただきました。特に、これまで国際キャリア学科生が採用いただいている法人総合営業職の業務については1日の仕事の流れがわかるように詳しく解説いただきました。

 

最後は、一昨年、国際キャリア学科を卒業して明治安田生命に入社した石橋様よりご自身の就職活動の経験、現在のお仕事とそのやりがい、風通しの良さや同期の仲の良さなど社内の雰囲気につき、これまで働いてきて嬉しかったエピソードを交えながらお話しいただきました。

学生たちは長年にわたり明治安田生命で女性社員の育成に携わってこられ、「人を動かす六原則」を体現されているような國武様、同じ女性としてキャリアを積み上げられている内藤様、そして一昨年、卒業したとは思えないほど持ち落ち着いて楽しそうに仕事について話す石橋先輩の講義に聴き入っている様子でした。なお、昨年度の本講義を聴き、明治安田生命でのインターンシップに参加した学生を中心に今年度は4名の国際キャリア学科生と2名の国際英語学科生が同社に内定をいただいており、今春、入社する予定です(*)。以下は聴講した学生の感想(代表)です。

 

*今年度、明治安田生命に内定をいただいた4名の国際キャリア学科生のうちM.Tさん(宮崎県立小林高等学校出身)S.Iさん(九州産業大学付属九州産業高等学校出身)の就職活動体験記はこちらです。

Y.Kさん(宮崎県立宮崎大宮高等学校出身)

今回の講義を通して、保険業界についてはもちろんのこと、これからの日本社会について、そして就職活動をするなかで大切なことなど多くを学ぶことができました。なかでも、國武様が教えて下さった「六原則」が印象的でした。これらは当たり前のことだと言われればそうかもしれません。しかし、この当たり前のことが一番、難しいと思います。四六時中、これらを意識できる人はほとんどいないと思いますが、何かに追われている時ほど立ち止まり、初心に帰ることが大切だと思います。これから、就職活動がさらに本格的になり、焦ることや迷うことがあると思います。そういう時には、今回、教わったこの六原則を思い出し、焦らずに自分らしく自分のペースで頑張っていきたいです。素敵なご講義、本当にありがとうございました。

K.Oさん(福岡県立春日高等学校出身)

今回、明治安田生命保険相互会社様の講義を受けることができて本当に良かったです。人の暮らしに密着し、暮らしを豊かにするお手伝いができるという点で銀行や証券会社を就職先として考えていましたが、これから生命保険会社も視野に入れていきたいと思います。インターンシップがあるということなので、ぜひ参加したいです。

M.Oさん(福岡県立嘉穂高等学校出身)

生命保険はこれからの人生においても関わっていくものなので、その仕組みについても知ることができ、とても良かったです。國武様の「貯金は三角、保険は四角」などのご説明が分かりやすかったです。全体を通して理解しやすいご講義で、さすがだなと思いました。また、人生100年時代に差し掛かっている今、将来の自分のためにも、しっかりと将来設計をし、どの職を選ぶべきか考えなければならないと改めて思うとともに、資産運用の必要性も感じました。採用ご担当の内藤様、そして入社2年目の学科の先輩の石橋様からの貴重なお話も聞けて、同社が働きやすい職場環境だということを知ることができました。

S.Tさん(福岡県立香椎高等学校出身)

明治安田生命の國武様のお話を聞いて、一つの職場で長く働かれてきた方のお話を聴くことができたのはとても良い機会だったと感じました。一つの事をずっと続けることは簡単なことではないと思います。國武様は長いキャリアの中で不景気だった入社当時からバブルとその崩壊、失われた25年を経験され、その間、全国の多くの支店を回られて、女性の管理職を育成して、登用されてきたとのことでした。私はいくつかの職を経験してみたいと考えていましたが、國武様のように一つの仕事を続けることでその分野のプロフェッショナルになることも素敵だなと思いました。

R.Oさん(福岡県立柏陵高等学校出身)

今回の講義は非常に有意義な時間になり、生命保険業界について理解を深めることができました。卒業生の石橋様が活き活きと働かれているお姿をみて、自分が社会人になった姿をイメージしたりしました。私も石橋先輩のように学科の後輩にとって良い手本となるような人になりたいと思います。

K.Aさん(九州産業大学付属九州高等学校出身)

今日の講義では保険業界のことだけではなく、女性として、社会人として働くうえでの基礎を学ぶことができたと思います。貴重な講義のなかで最も印象に残っているのは國武様が「笑顔で接することが秘訣だ」とおっしゃっていたことです。私は内定先の企業の人事の方から採用のご連絡をいただいた際に「笑顔で自分の考えをはきはき話していたのでとても印象がよかったみたいですよ」と言っていただきました。私は就職活動にあたって笑顔で臨むことを心掛けていました。やはり、それほど笑顔で人と接することは好印象を与えることができ、大切なことなんだと今回の講義で改めて認識することができました。國武様は名前を覚えることも大事であるとおっしゃっていました。これからの社会人生活では笑顔でいること、人の名前を覚えることをまず大切にしていきたいと思います。

M.Yさん(福岡海星女子学院高等学校出身)

明治安田生命様には一つ、忘れられない思い出があります。小田和正さんの歌「言葉にできない」がBGMにかかる有名なCM「家族の絆」篇に祖母が撮ってくれた私の写真「ぼくの赤ちゃん」が入賞したことがあります。そして、数年前にはもう一度、オファーをいただき20年後がテーマになったコンテストにも再度、応募したことがありました。「ぼくの赤ちゃん」という写真は、生まれたばかりの私と母、兄が写っており、とても貴重な思い出となっております。明治安田生命様のCMは「確かな安心を、いつまでも」という企業理念と社風を表しているという印象を受けます。これから私もこうした会社のカラーを知り、感じながら就職活動を進めていきたいと思います。

約20年前の明治安田生命のCMで紹介されたM.Yさんとご家族の写真(写真提供:明治安田生命)

Y.Sさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)

今回、明治安田生命の皆様の講義を聞き、初めて知ったことや勉強になったことがたくさんありました。なかでも國武様が講義の最後におっしゃった「会社というのは自分を成長させてくれるところと考えるといい」という言葉が心に残りました。今回はとてもためになるお話を聞けて本当に嬉しく、感謝しています。

M.Hさん(明光学園高等学校出身)

私は國武様が教えてくださったカーネギーの六原則が特に心に響きました。なかでも「笑顔で接する」ことは私も人と接する上で一番、大事にしていることなのでとても共感しました。笑顔は無償で、最も価値のあるものだと思います。これから、就職活動をしていくと様々な失敗があると思いますが、常に明るい笑顔を保てるようにしたいと改めて感じました。また、今回、生命保険の仕組みについて理解するとともに保険業界に関心を持つことができました。これから視野を広げて様々な業界を見ていこうと思います。

F.Sさん(福岡女学院高等学校出身)

採用ご担当の内藤様は明治安田生命で求める人材について、「コミュニケーション能力、組織対応力、行動力、課題解決力、ホスピタリティ」を持つ人とおっしゃっていました。やはりどの業界も同じような人材を求めていると感じました。特にコミュニケーション能力は組織で働くためには必要で、社内でも社外でお客様と接する時にも必須の能力だと思います。コミュニケーション能力はそれがあることによって他の4つの能力も生かすことができ、非常に重要だと考えます。日本では相手の言葉の本当の意味を汲みとる文化があります。そのため言われたことをそのまま受け取って行動に移すのではなく、お互い気持ちよく気配りや感謝を持って行動することが求められていると思いました。「Current Business」を受講し、様々な企業の方の講義を聞き、自分が興味を持っていた業界以外にも目を向け、新たに発見することが多くありました。事前に調べた後、各企業の方が提示して下さる資料を拝見しながら講義を受けましたが、授業中の質問にも詳しく答えて下さったことでより一層、その業界や企業に対する関心が高まりました。この講義を通して様々な企業の経営指針や働き方、求める人材について聞けたことは非常に貴重な経験となりました。ありがとうございました。  

A.Tさん(鹿児島県立加治木高等学校出身)

今回は明治安田生命から國武様、内藤様、石橋様にお話をしていただきました。保険会社の業務について、また就職活動や職場で人と関わり合ううえで大切なことを学ぶことができました。國武様の講義の後半には「人を動かす」というカーネギーの言葉を教えていただきました。特に心に残ったのが、相手に誠実な関心を寄せる、相手の名前を覚えるということです。無関心ほど、人間味が無いことないと思います。相手に興味や関心を持つことでよりよい会話に繋げることができます。また、相手を名前で呼ぶことで安心感や信頼感を与えることができると思います。これらのことは、明日からでも実践していきたいです。この度はお忙しい時期に貴重なご講義をしていただき、とても勉強になりました。日々、自分の将来について考えますが、この「Current Business」の講義では毎回、多くの学びがあります。人生に対して簡単に答えを出すことは不可能だと思いますが、日々悩み、自分の理想に近づけるように頑張りたいです。