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2023.11.15

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」2023年度⑨製造業:株式会社タカギの平賀様による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスの第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

 

今年度の9回目の講義には、株式会社タカギから総務人事部人事課採用・教育チームの平賀係長をお招きし、モノづくりの街、北九州を代表する製造業企業である同社の事業展開やビジネスモデル、人事政策からご自身の学生時代と就職活動の経験談まで幅広くお話しいただきました。

 

タカギは1961年に九州初のプラスチック成型用精密金型の設計・制作企業として創業しました。1970年代のオイルショックにより一度は経営破綻を経験し、和議申請によって再建されますが、その際、「下請け」から自社製品を販売する「メーカー」への転身を図り、現在も販売されているロングセラー商品の灯油ポンプを開発、その後、日本初の園芸用散水用品、同じく日本初の蛇口一体型浄水器とアイデア商品を次々と世に送り出し、散水用品では国内トップシェア、蛇口一体型浄水器でも新築マンションへの導入率で一位と業界を牽引する企業へと発展しました。また、極めて高い品質基準が求められる自動車の内装部品の金型製造等を自動車メーカー各社から委託されるなど、その優れた技術力でも知られています。

こうした事業展開を通じてタカギはリーマンショックやコロナ禍など日本経済が景気後退を経験した年を含め、25期連続で増収を続けていますが、それをもたらしているビジネスモデルとして、平賀様は浄水器ではキッチンメーカーや工務店、ハウスメーカーに対するいわゆるB to B(企業間取引)だけでなく、エンドユーザーに対するカートリッジの宅配などのB to C(対消費者販売)に事業を拡げ、それが安定的な収益源になっていることなどをあげられました。そのうえで、「タカギのような製造業のいいところは自分たちのアイデアを形にしてお客様に届けることができること、言い換えれば自分たちで道を切り開くことができることです。お客様のお困りごとを解決するために、それがあることによって日常生活がより便利になる商品、それまで世の中になかった商品を作り上げるための挑戦を続けてきた結果、今のタカギがあります。タカギでは挑戦することを大切にしています」と述べられ、最近の取り組みの具体例としてタッチレス型の蛇口一体型浄水器の開発や東京・自由ケ丘での散水用品の新しいブランド発信を目的としたアンテナショップ兼マーケティング拠点の開設、そして来年、完成予定の新工場の建設などをご紹介下さいました。

 

同社は過去の経営破たんの際に従業員に支えられてきた経験から「皆が楽しく働ける職場を提供する」ことを会社設立の目的に定めていますが、平賀様からは組織におけるボトムアップ風土の醸成やワークライフバランスの充実、従業員の成長意欲に応えるための学習補助制度、リフレッシュ休暇制度など、従業員にとって魅力的な会社であり続けるために取り組んでいることについてもわかりやすく解説いただきました。

 

講義の最後には、ご自身の学生生活と就職活動での経験談をご紹介いただき、学生たちに「学生時代にできることに精一杯、取り組んで下さい。一つ一つの出来事が自分自身を作っていきます。企業選びに際しては、何が正しいかではなく、何が楽しいかという視点で見て、ぜひ自分の心、感性の動きを大切にして下さい」とアドバイスいただきました。そのうえで、会社で活躍している人の共通点として、①目線、考え方が柔軟な人、②ある種、今を疑える人、③人を大事にできる人、尊重できる人、人に頼ることができる人、④使命感を自分で見つけられる人、⑤自分の意見を声に出して伝えることができる人という五つをあげられ、就職活動を控え、不安も感じている学生たちに明るく「社会人って、本当に楽しいですよ」と呼びかけて下さいました。学生たちは終始、楽しそうにお仕事について話される平賀様の講義に時に笑いながら真剣に聴き入っていました。

R.Kさん(宮崎県立宮崎西高等学校出身)

新たな挑戦に積極的に取り組む社風が現在のタカギに繋がっているのだと講義を聴いて、感じました。ダイバーシティ推進活動や男性の育休促進、学習補助制度やリフレッシュ休暇などの制度が充実していることも強く印象に残りました。社員の皆様が生き生きと働かれている会社であり、福利厚生や仕事のやりがいの面でもとても働き甲斐のある職場であると感じました。

M.Sさん(福岡県立筑紫中央高等学校出身)

今回の講義で「企業の売り上げの伸びだけでなく、その仕組みを知ることが重要」という言葉が特に印象に残りました。これらを知ると、会社の将来性が見えるため、会社説明会などで聞いてみることも手だと思いました。しかし、全部を教えてくれる会社はなかなかないため、聞いた情報から自分で解像度を上げて考えていく必要があると知りました。企業研究をする中で企業理念や仕事内容に目を向けがちだったため、新しい視野から会社を見てみようと思うきっかけとなりました。夏季の国際ビジネス・フィールドワークでのタカギ様での工場見学の際に資格所有者の方々の賞状に強い印象を受けましたが、人を財産とされていることやワークライフバランスの整った環境であることなど、同社は働きがいや働きやすさを感じられる素敵な職場なのだなと思いました。平賀様のお人柄や話し方からも「類は友を呼ぶ」のように、良い人の集まってる会社であることが想像できました。就職活動に対して不安を抱いていましたが、講義の最後にいただいた「社会人は楽しいですよ」という言葉で気持ちが軽くなったような気がしました。ありがとうございました。

A.Yさん(福岡県立福岡中央高等学校出身)

タカギでは、ワークライフバランスのための制度が充実していることにとても驚きました。女性だけでなく、男性の育休取得を促進する取り組みや従業員の学習支援制度があり、将来、ぜひこのような企業で働きたいと思いました。

M.Kさん(福岡県立武蔵台高等学校出身)

タカギと聞くと、浄水器などの水回り製品を生産している企業という印象がありましたが、1961年に九州初のプラスチック射出成型金型の設計・制作会社としてスタートし、下請けからメーカーへ転身したと知って驚きました。講義を聴き、お客様の声を商品開発に直接、活かすことのできる製造業のお仕事に非常に興味を持ちました。

H.Kさん(福岡県立糸島高等学校出身)

今回の講義を通して、就職活動で大切なこと、そして働くということについて、多くの学びを得ました。特に、就職活動ではなぜ軸が必要なのかを理解することができました。それは、自分にあった会社で働くことで人生を充実させるためであると平賀様はおっしゃっていました。そのためにもしっかりと企業研究をして、その会社の売上の仕組みや成長性、将来性を見極め、インターンシップや説明会に参加して社風を知り、自己分析で自分について理解していこうと思います。

A.Eさん(福岡県立三池高等学校出身)

平賀様の講義の中で「躓いても一歩前に進んでみよう」「一つ一つの出来事が自分の形をつくる」という二つのお言葉が心に響きました。これから、就職活動でうまくいかないことが多くあるかもしれませんが、一度、躓いてもまたチャレンジしてみようという気持ちをもって、失敗も自分の成長のための経験だと前向きに捉えられるように頑張ります。

A.Iさん(福岡県立香椎高等学校出身)

平賀様からはほぼ90分間、びっしりと熱くご講義いただきました。とても面白い内容で、集中してお話を聴くことができました。平賀様は学生時代に遊びも全力で取り組まれ、その経験が今のお仕事に繋がっているとのことでした。タカギは企業として勢いがあり、社員には熱い人が多いそうです。平賀様からも熱い気持ちが伝わってきて、会社がお好きなんだろうと感じました。自分でもこれからもっと製造業企業、特にタカギについて調べていきたいと思います。

A.Oさん(福岡県立香椎高等学校出身)

平賀様の講義ではたくさんのことを学ばせていただきました。いちばん印象に残ったことは、講演終盤に平賀様にいただいた「社会人って本当に楽しいですよ」という言葉です。平賀様からはまた、自分の意見を持つこと、人の良いところを年齢に関係なく「盗む」こと、学生生活を楽しむことなどのアドバイスもいただきましたが、なかでも「学生生活を楽しむこと」というアドバイスが非常に新鮮でした。貴重なお話をたくさん聞くことができて、本当に良かったです。お忙しいところ、ありがとうございました。

N.Oさん(福岡県立北筑高等学校出身)

最も印象に残ったのは、タカギ様が「挑戦×変化」を大切にされているということです。会社で働いていくうえで、現状維持ではなく、常に新しいことに挑戦し続け、変化を求めていくことが大切なのだと認識しました。

H.Tさん(福岡工業大学附属城東高等学校出身)

平賀様の講義を聴いて、企業活動においては特に時代に応じた変化と挑戦が必要なのだと感じました。自社の技術はこれぐらいだから、この範囲でという感じで事業展開するのではなく、顧客のニーズに耳を傾けて新たな技術やアイデアを生み出していくことで今のタカギがあるとお話しされていたことが印象的でした。また、同社ではワークライフバランスも充実しており、私が就職活動を行う上で大切にしている部分だったため、とても惹かれました。

M.Iさん(九州産業大学付属九州高等学校出身)

タカギの平賀様の講義を受けて、製造業に対する理解が深まりました。人々の生活を豊かに、そして便利にするために、常にお客様の声に耳を傾け、自社で製品を製造・販売することに誇りを持って仕事をされていることが伝わってきました。また、平賀様が人事のお仕事について紹介された際におっしゃった「人を相手にするからやり方に決まりや正解がない、それがいい」という言葉もとても心に残りました。誰ひとり同じ人間がいないからこそ、相手を尊重することを大前提に、様々なアプローチの仕方があるということに改めて気づかされました。講義を聴き、たとえ大変であっても、物事が上手くいかなくても、まずはやってみること、そして周りの良いところを積極的に取り入れ、実践していくことが大切であると感じました。残りの大学生活では、やりたいことを極め、楽しむ(経験を増やす)、想像力を育む、自分の意思を貫くことを意識して有意義に送りたいと思います。
今年度前期集中講義「国際ビジネス・フィールドワーク」におけるタカギでの研修

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