国際キャリア学科(ICD)3年生を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。
今年度の第1回は2016年度より実施している西日本シティ銀行との提携講義の一環として同行春日原支店の進藤直子様をお招きし、「銀行の業務と社会的役割」についてご講義いただきました。
進藤様は福岡女学院高等学校のご出身で、東京の大学を経て、2017年に西日本シティ銀行に入行されました。入行後、志免支店に配属され、預金係や個人営業のお仕事を担当された後、昨年10月から現在の春日原支店に移られ、地区営業のお仕事を担当されています。
講義では、「ATM1台にはおおよそいくらのお金が入っているでしょう?」という問いかけから始めていただき、最初にご自身のご経歴とこれまでのお仕事で最も心に残ったエピソードをご紹介下さいました。続いて、西日本シティ銀行のほか、証券、カード、リース、コンサルティング、ICTなどの企業からなる西日本フィナンシャルホールディングスについてご紹介いただいた後、全国に99行ある地方銀行のなかで総資産と預金量で6位、貸出量で5位に位置づけられている西日本シティ銀行の概要やその強み、福岡市内の再開発など地域の産業や雇用の創出に向けた取り組み、女性行員の方が活躍されているSDGsへの取り組み、人財材育成や福利厚生などの制度について、ご説明いただきました。
銀行での具体的な業務については、①個人営業、②渉外営業、③企画系とスペシャリスト系、支店サポート系に分けられる本部のそれぞれの仕事内容とやりがいについてご説明いただきました。続いて、行員の方々へのインタビュー動画を見せていただいたうえで、銀行の仕事の魅力として、①様々な業種について知ることができる、②交渉力、企画力、提案力を身につけることができる、③個人、法人を問わず、様々な出会いがあり、人脈を広げることができる、④仕事や様々な研修制度を通して退職するまで常に成長し続けられるという四つの点をあげられました。講義の最後には、これから就職活動に向かう学生たちに向けて「就職活動では他の人と情報交換などをするなかで、焦りを感じたりすることもあると思いますが、人と比べる必要はありません」「単位が取れなくて就職できなかった例もあるので、3年次までになるべく単位はしっかりとっておきましょう」とアドバイスいただきました。
お年の近い社会人の先輩女性からの学生の目線に立ったわかりやすい解説とアドバイスは学生たちに強い刺激を与えたようです。以下は受講した学生の感想(代表)です。
A.Mさん(熊本県立第一高等学校出身)
R.Tさん(佐賀県立伊万里高等学校出身)
今回の講義を聴くまでは、私は金融業界にあまり関心がなく、むしろ避けていました。しかし、講義を聴いて、自分が出した提案などによって企業やお客様の生活を支えることができることは大きな魅力であると感じました。金融についてはまだまだ知らないことがたくさんあるので、これからたくさん調べて、様々な知識を得たいと思います。
M.Yさん(長崎県立諫早商業高等学校出身)
M.Fさん(福岡県立春日高等学校出身)
M.Sさん(福岡県立筑紫丘高等学校出身)
銀行というと、「固いお仕事」というイメージがあり、これまで会社説明会にも参加したことがなかったので、この講義で初めて学ぶことも多く、楽しみながら聴講することができました。進藤様からは最初に「銀行では毎日、勘定が一円でも合わないと帰れない」というお話を聞きました。その話を聞いた時ははじめ「たった一円なのに」と疑問に思いましたが、それがお客様の信頼を失うことにつながると考えると、とても重要なことがわかりました。さらに、その原因をどんなに時間をかけてでも支店の皆で協力して探し出したエピソードを聞き、西日本シティ銀行のチームワークを感じることができ、とてもあたたかい職場なのだろうなと感じました。今回の講義で西日本シティ銀行の魅力をたくさん知ることができました。特に、チームワークと現在の社会状況を考慮した働きやすい環境にわくわく感を覚えました。
A.Mさん(福岡県立筑前高等学校出身)
私はこれまで銀行にはノルマのきつい難しい職場という印象がありました。しかし、今回の講義を聞いてもちろん緊張感のある仕事ではありますが、お客様に寄り添った様々な業務がある仕事だと認識を改めることができました。進藤様は講義の最後に座右の銘とされている「人間万事塞翁が馬」という諺を紹介されました。進藤様からはその言葉に続いて、「就職活動においてはすべてが思い通りにいくとは限らないが、起こる出来事は全てご縁で、そのご縁を大切に、いかに経験を学びに変えられるかが重要だ」というメッセージをいただきました。これからこの言葉を大切にして、就職活動に励もうと思います。
A.Kさん(福岡県立宗像高等学校出身)
E.Mさん(福岡県立小倉南高等学校出身)
Y.Kさん(福岡女学院高等学校出身)
S.Nさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)
銀行の業務というと、黙々とした事務作業が続くという印象が強かったですが、講義を聴いてお客様とコミュニケーションをとる機会が豊富にあり、それを通して自分自身がお客様の役に立っていることを実感することもできるお仕事だということがよくわかりました。銀行業界で得たスキルや経験は将来、どこでも役に立ち、自分自身の誇りや成長にも繋がるだろうと思いました。
Y.Hさん(中村学園女子高等学校出身)
G.Sさん(九州英数学館出身、ネパール出身)
銀行業務と西日本シテイ銀行について様々なことを学べて、本当によかったです。私は高校生の頃から銀行のお仕事に興味があり、将来、就職したいと思ってます。留学生が入行することは難しいとは思いますが、チャレンジしてみたいです。