メディア・コミュニケーション学科では、集中講義形式で「スタディ・ツアー」を開催しています。訪問先やテーマは毎年異なりますが、現地を訪れることによってそれぞれの場所をめぐる歴史や文化について理解を深め、主体的に考えることを目指します。
2月に行われる「国内スタディ・ツアー」では、これまであまり語られてこなかった戦争の歴史にスポットをあててみていきます。特に、福岡女学院とのかかわりなど、フィールドワークを通して学びます。
「特攻」というと飛行機もろとも敵艦にぶつかっていくというイメージがあるのではないでしょうか。そこから外れた「特攻」の多様な姿を探るために、薬院の福岡女学校(現福岡女学院中学校・高等学校)の敷地内にあった「振武寮」跡や、水上特攻艇「震洋」の訓練所があった長崎県の川棚町新谷郷やその周辺の戦時遺構などを訪問する予定です。これまで見過ごされてきた戦争の断片を拾い集め、「戦争」をどのように語り継いでいけるのかを学生とともに考えていきます。
現場に立つことで過去の人びととの「対話」が生まれるはずです。学生がどのような「声」を聴いたのか、ツアー後に報告したいと思います。
(池田 理知子)