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2022.10.03

国際英語学科

【インターンシップ】正念寺 Internship:参加学生レポート

国際英語学科(EAGL)では、2、3、4年生を対象に、国際交流の現場で学ぶインターンシップやフィールドワークを実施しています。その中にとてもユニークなインターンシップ先があります。それが「正念寺ロッジ」Shonenji Temple & Lodge です。

宮崎県高千穂に位置する、正念寺 および 正念寺ロッジ で行われた5日間のインターンシップをご紹介します。正念寺ロッジでは、主に、訪日外国人観光客(インバウンド)を対象に滞在者を受け入れ、世界農業遺産(GIAHS)関係者との連携によって、滞在者が様々な活動に参加する形で、宿泊だけでなく高千穂のGIAHSエリアについて知ってもらう活動を積極的に行っています。

正念寺ロッジ が位置する地域は、日本全国で11ヶ所ある「世界農業遺産(GIAHS ="Globally Important Agricultural Heritage Systems")」のひとつに指定されています。

「世界遺産」については多くの方が知っていると思いますが、「世界農業遺産(GIAHS)」とは何でしょうか?

世界農業遺産(GIAHS)エリアの”グローカル(Glocal)”な生活を体験をした学生の声をお届けします!

以下では、今回インターンシップに参加した学生のうち、代表者3名の感想をご紹介します。

The EAGL has several Internship programmes independently govened by the departmenet in addition to a variety of internship programmes managed by the university. The unique department programmes include "Shonenji Temple & Lodge". This temple & lodge is located in Takachiho-cho, Miyazaki. Shonenji is a 440-year-old Pure Land Buddhist temple or "Jodo Shinshu" Buddhist temple in Japanese. The lodge welcomes people from all around the world. The area where the temple is located is designaged as "Globally Important Agricultural Heritage Systems (GIAHS)", one of the eleven designated areas in Japan. The guests in the lodge can participate in a variety of activities related to GIAHS. This summer the EAGL students assisted the guests and the work provided by the lodge. The following are the voices or reports by the three students who joined this programme. 

M.N.さん(大分雄城台高等学校出身)

インターンシップの5日間では、お寺とロッジ、地域、GIAHSの活動などについて、とても詳しく教えていただけて、本当に毎日すばらしい経験をさせていただきました。インターンシップでのホームステイ先では、九州にいながら、性別も国籍も年齢もバラバラな人がいる中で、自主的に動く必要がある瞬間が何度もありました。集団の中で、自分がどのようにすれば役に立つのか考えながら行動する力や、周りを見る力が付いたと思います。

インターンシップ先は正念寺というお寺でしたが、想像していたお寺での生活とは180度異なり、とてもアットホームでリラックスして過ごすことができました。住職のご家族や、お友達、ご近所の方々、ホームステイに来ていた外国人の女の子、研修先の商店や農家の方々など、様々な方との出会いを通して、高千穂町の色々な取り組みについて詳しく知ることができました。もともと、海外で働きたいという気持ちが強くありましたが、身近なところにもインターナショナルな場や人々の交流があることを知り、自分の身近にある事柄に対して敏感になり、将来を考えて行きたいと思いました。

甲斐製茶園様では、お茶の葉の工房を見学し、茶畑についてお話しを伺いました。お茶の葉は、摘んでから、工房で4〜5時間、様々な行程を経てやっと完成することを聞き、驚きました。また、甲斐製茶園様は、多くの賞を受賞されており、色々と創意工夫をされ、商品開発に力を入れていらっしゃいました。

杉本商店様では、椎茸を使って海外との関わりを持っている先進的な事業について伺い、実際の作業も体験させていただきました。SDGsについて、これまでは簡単そうでなかなか取り組みを続けることが難しいと思っていましたが、杉本商店様でお話しを伺い、見方を変えれば、自分の身近なところでSDGsの取り組みが行われていることを知りました。また、実際に椎茸の作業をしてみて、想像よりも集中力と根気が必要な現場だなと感じました。杉本商店様は、今後の世界情勢をしっかりと見据え、椎茸を使って世界と繋がりを持っていたので、考え方など勉強になりました。

世界農業遺産(GIAHS)の活動に携わる方からもお話しを伺う機会があり、高千穂の世界農業遺産(GIAHS)認定に至る経緯を伺うことができました。この地域は、適正な森林管理で林業や椎茸を生産しているという様々な特徴が評価され、2015年に世界農業遺産(GIAHS)に認定されました。農家さんを含むこの地域の人々が、長い時間をかけて受け継いで来た自然や伝統を、現在でも保っており、町の人々がしっかりと食することができていることを学び、伝統の中に受け継がれている人々の繋がりを感じました。

その反面、人口減少・人手不足・長年管理していた地域の方々の高齢化などの問題が、20年後には、より深刻になるかもしれないと聞き、若い人が、もっと積極的にこういった地方に足を運んで現状を知り、すてきな町を守って行くための方法を考えなければいけないと感じました。そして私も、インターンシップを通して知った世界農業遺産(GIAHS)の活動について、広めていく必要があると感じました。

A.T.さん(福岡舞鶴高等学校出身)

このインターンシップを通して、自分自身が、より明るく積極的に変わることができました。コロナ禍でありながら、高千穂ではのびのびとした5日間を体験することができました。初日は、高千穂の茶畑に行きました。茶畑に行くのは初めてで、作業場に入った瞬間、お茶の香りがしてとても癒されました。お茶のパッケージ作りの体験を通して、同じ茶葉から色々な種類のお茶ができることを学びました。お茶は身近な飲み物なのに、初めて気付かされることが多かったです。2日目には、高千穂でトマト農家を営んでいる方にお話しを伺いました。ご夫婦で農業を営んでおられ、ご主人がアルゼンチンの方で、奥様はご両親のお仕事の関係で小さいことから南米に行く機会が多かったことの影響でバックパッカーとなり旅をしていたこともあるそうです。国際感覚豊かな方々が、現在、高千穂で農業を営んでおられることや、色んなご経験をされたお話しに刺激を受けました。5日目(最終日)には、正念寺ロッジに外国人のお客様が滞在されていたので、簡単に英語でご案内をしました。久しぶりの英語だったので、念のためにメモを用意していましたが、思いのほかスムーズに会話ができ、楽しかったです。コロナ禍もあり、人と接する機会や、英語を使う機会が少なかったこの時期に、これからの自分の勉強のモチベーションUPに繋がりました。

S.K.さん(宮崎南高等学校出身)

私の地元は宮崎県ですが、この機会を通して、ほとんど知らなかった高千穂町について知ることができました。

杉本商店様での椎茸生産ライン体験では、高千穂の椎茸がとても有名で、日本だけでなく世界に誇れるビジネスとなっていることに驚きました。私は、将来、日本の良いものを世界に売りたい、そのプロセスに携わる仕事に就きたいと考えています。そのような仕事は、必然的に都会にしかないと思っていたので、自分の視野の狭さに気付かされました。新しいことをどんどん吸収して、もっと広い視野を持ちたいです。

世界農業遺産(GIAHS)のツアーでは、棚田と水路の見学で「世界に誇れる高千穂」を知ることができて、地元の宮崎県の魅力を再発見することができました。どこを見渡しても緑の自然が美しく、その田園風景を生き生きと紹介してくださる職員さんの様子が印象的でした。世界農業遺産ツアーでは、五ヶ瀬で「村留学」をしているという他大学の学生さんや、高千穂高校の生徒さんと出会うことができ、さまざまな意見交換ができたこともとても良い刺激になりました。

茶畑や畜産農家での研修では、見たことはあっても、自分で体験したことがない作業の貴重な体験をさせていただきました。お店やスーパーに並べられる前の一部のストーリーを知ることができて、毎日おいしいお肉などが食べられることや、おいしいお茶が飲めることにとても感謝しました。これまで、あまり知る機会が無かった第一次産業について学べて、濃い一日を過ごしました。

滞在および研修をコーディネートしてくださった正念寺に隣接する「正念寺ロッジ」は、和洋折衷の空間がとても素敵で魅力的でした。「どうしたら若い人にお寺に来てもらえるか」という質問に対して、良いアイデアがなかなか浮かびませんでした。インターンシップを終えてからも、考えてアイデアを出したいと思いました。滞在中ホームステイでお世話になった正念寺のご住職の奥様であるVictoriaさんの講演会を聞く機会がありました。Victoriaさんは、すべての出会いが繋がって現在の自分を作っていると感じていて、その時々の人との出逢いに感謝の気持ちを忘れてはならないとおっしゃっていました。私も同じように感じ、コロナ禍で人との繋がりが弱まる中で、より一層、人との出逢いを大切にしていきたいと思いました。

高千穂での数日間のインターンシップを通して、人との繋がりの良さをとても実感しました。また、今まで全く知らなかった業界についても知り、ぼんやりと自分の思い描いていた仕事が、もっと身近なところにあるかもしれない、違う形でアプローチできるかもしれない、と考えるきっかけになりました。同時に、自分の視野の狭さにも気付かされ、自分の興味のあることについて、考え直す良い機会にもなりました。

国際英語学科では、インターンシップ科目を通して様々な社会学習体験の場を提供することで、

 グローバル・ビジネスシーンでのキャリアパーソンの育成を進めています