学科 Today

  1. HOME
  2. 学科 Today
  3. 人間関係学部
  4. 心理学科
  5. 2021年度 卒業研究発表会を開催しました

2022.02.04

心理学科

2021年度 卒業研究発表会を開催しました

4年生による卒業研究発表会を1月27日(木)に実施しました。
例年であれば、大教室でポスター発表という形式で行われますが、新型コロナウイルスの影響を受け、昨年度に引き続き、オンラインでの開催となりました。
発表会は二部構成(第一部・第二部)とし、83件の発表を4セッションずつに分けたうえで、順次、口頭発表を行っていくという形式で進められました。したがって、一人あたりの発表時間は、必ずしも十分な余裕があったわけではありません。しかし、どの発表者も事前に入念な準備を行い、限られた発表時間の中で要点を絞った発表をしてくれました。当日は4年生以外にも、心理学科の1年生から3年生や心理学科以外の教職員の方々など、数多くの方々が参加してくださり、大盛況に終わったと思います。
発表会の後には、発表者と参加者による投票が行われ、2件の最優秀賞と、6件の優秀賞が決まりました。受賞した研究タイトルを以下に紹介します。そして、「受賞者の声」として、最優秀賞を受賞した二名の声を紹介します。受賞された皆さん、おめでとうございます!

 【最優秀賞】 

  • 寄付金額に影響を与える要因 -回答方法と罪悪感操作の観点から-
  • 手洗い行動がもたらす心理的効果についての検討

 

 【優秀賞】 

  • SDGs版クロスロードゲームの開発(2) SDGsを人々の身近に
  • 音楽聴取傾向とストレスコーピングの関連 -人はなぜ悲しい音楽を聴くのか-
  • 商品購入の制限が購買意欲に及ぼす影響: コロナ禍の心理的リアクタンスに関して
  • 幸せをありのままに受け入れるには -人並み志向との関連-
  • 集団アイデンティティはいじめの規範意識と関連性があるか?: 職場のいじめを考える
  • 肯定的・否定的評価を受けた体験と自己肯定感との関連について

受賞者の声

【最優秀賞】寄付金額に影響を与える要因 -回答方法と罪悪感操作の観点から-

◆このたびは最優秀賞という素晴らしい評価を頂き、誠にありがとうございます。今回私は、寄付金額に影響を与える要因として「金額の決定方法」と「寄付対象への罪悪感」に着目し、研究を行いました。
 卒業研究やゼミでの活動は、自分自身とひたすら向き合い、理解を深める作業でもありました。最初のテーマ決めから難航し、自分のクセや苦手がどんどん顕在化して停滞した時期もありましたが、何としても研究をやり遂げるぞ、という強い気持ちで貪欲に指導を受けました。
 私が最も苦労したのは「いかに読み手・聞き手にとって親切な表現をするか」という部分です。私は文章を書く際、くどくて堅い言い回しをするクセがあり、「読み手に配慮できていない」と先生から何度も指導を受け、論文を修正する作業が続きました。元々このようなクセがあることは自覚していましたが、論文執筆という場面でこれほど大きな壁になるとは予想もしていなかったのです。
 人に何かを伝えるとき、ただ伝えるだけではだめで、理解できるように伝えることが必要なのだと痛感しました。そこで私は、発表用の原稿やスライドを聞き手の立場に立ち、判りやすく作成することに努めました。
 このたび最優秀賞を頂けたことで、努力や工夫が実を結んだことを実感でき、達成感を感じています。在学中に自分のクセに気づけたのは、とても大きな収穫でした。なぜなら、これから社会に出る身として「伝える力」が求められる場面は多々あると思うからです。
 自分と向き合うのは時に怖くもありますが、後輩の皆さんには、大学の学びの中で行き詰まることがあっても自分磨きのチャンスととらえ、貪欲にチャレンジしてほしいです。きっとそれが、将来の自分の支えになると思います。
 研究を進めるにあたっては、たくさんの方に支えて頂きました。指導してくださった先生や、共に助け合い励まし合ったゼミの仲間に感謝の気持ちでいっぱいです。4月からは社会人となりますが、本学での学びや経験を糧として精一杯頑張りたいと思っています。

Nさん(筑紫丘高等学校出身)

【最優秀賞】手洗い行動がもたらす心理的効果についての検討

◆私は、1年生の頃から、研究したいと思う研究テーマがあり、自分が4年生になった時は、その思い続けた研究テーマについて卒業論文を書くんだろうなと思っていました。しかし結果的に、そのテーマとは違う研究テーマで卒業論文を書く流れとなりました。この経験もあって、私が、大学4年間を振り返り思うことは「何が起こるか分からない」これに尽きると思います。それは、ポジティブかネガティブか、そしてその決断が吉か凶となるか、どちらに転ぶかは分かりません。けれど、少なくとも自分の視野が広がり、新たな視点に気づく「きっかけ」に繋がることは確実です。
 私も、今回受賞頂けたこの研究テーマとの出会いがあってこそ、今までの自分にない新たな視点に気づくことができました。なので、これから卒論に向けて準備する学生も、まだそうでない段階の学生も、自分の成長のために、沢山の出会い・きっかけを大切に過ごして欲しいです。そうしたら、私のように、きっと卒業後には、その出会い・きっかけに感謝する日が来ると思います。この場をお借りして、今回の受賞において、沢山の方々の支援がありました。私自身も、とても嬉しかったです。本当にありがとうございました。

Mさん(八女学院高等学校出身)

写真は2020年3月以前のポスター発表の様子です