学科 Today

  1. HOME
  2. 学科 Today
  3. 人間関係学部
  4. 心理学科
  5. 授業紹介『応用演習B』ディベート大会を終えて

2022.01.25

心理学科

授業紹介『応用演習B』ディベート大会を終えて

2年生対象の必修科目『応用演習B』において、「ディベート大会」を実施しました。ディベートでは、議論するテーマに対して賛成側と反対側のグループに分かれ、自分たちの主張を根拠とともにプレゼンテーションし、相手グループからの反論やそれに対する回答を行います。ディベートでは、相手グループを説得するのではなく、ディベートを見ている第三者を説得することを目指します。
学生たちはディベート大会の本番に向けて、まずテーマを自分たちで選定したのち、自分たちの立場(賛成か反対か)の主張を裏付ける情報の収集や、同じグループのメンバーとの議論をしながら、プレゼンの準備を行いました。意見や考えを個人の感情に基づいて主張するのではなく、科学的な証拠を集め、それらを吟味し、整理するという経験は、卒業研究だけでなく、社会人生活においてもきわめて重要だと考えられます。ディベート大会で意見を戦わせた2年生と、Google meetを使って聴衆として発表会に参加した1年生の感想を紹介します。

学生たちが密にならないよう十分に配慮しながら、ディベート大会を実施しました。
スライドを使ったプレゼンテーション(立論)を各グループが行った後は、手元のスマートフォンのメモを見ながら、意見を主張し合っています。

ディベートを行った2年生の感想

◆ディベート大会に向けて、グループの仲間と協力して積極的にデータを集めたり役割を決めたりすることができました。また、わからないことがあったら教え合ったりするなどして、グループの仲間との親睦を深めることができたと感じています。
本番はとても緊張しましたが、事前にグループで集まって練習を行ったおかげでスムーズに立論を進めることができました。ディベートでは、自分たちの主張をするだけでなく、相手チームの主張をきちんと聞き、それに対する自分の意見や考えも積極的に出し合わなければいけないので、伝える力だけでなく聴く力も求められるということに気づくことができました。また、立論を行う上で根拠となる説明を行うことは思っていたよりも難しいことだということにも気づきました。私は自分の意見をはっきり述べることあまり得意ではなかったのですが、今回のディベート大会を通して少し成長することができ、自信につながったと感じています。

Sさん(博多青松高等学校)

◆自分は優柔不断で人にはっきりものを言えないような性格だと思っていたのですが、今回のディベートで、自分は感情的で頑固な一面をもつと同時に、人と意見を戦わせる勇気も持ち合わせているということに気づきました。しかし、あまり慣れていないためか、相手の意見を受け入れられないときに謝ったり、対立を避けようとして遠回しな言い方をして、わかりにくい伝え方をしてしまったりしたことがありました。こうした失敗を踏まえて、自分の言動が間違っていたり失敗したと感じたりしたとしても臆せず、主張できるようになろうと思います。
グループでの作業は、期限を決め、少しずつ目標を立てて順調に進めることができたため、円滑に連携でき、余裕をもって、全員が積極的に参加できていたと思います。私が熱中しすぎてしまい、周りへの配慮が疎かになっていても、グループのメンバーはそれを理解して受け入れてくれていたので、嬉しかったです。私も周りへの配慮を忘れず、その寛容さを取り入れたいと思いました。

Kさん(嘉穂東高等学校)

ディベートに聴衆として参加した1年生の感想

◆ディベートでは、相手チームの反論を許さない主張をすること、それをかいくぐって相手の主張を論破することを短い時間の中で行わなければならないので、非常に難しいことだと感じました。しかし、今回の先輩方は、研究データを用いて説得力のある主張をしていたり、そのデータの解釈の違いを指摘して反論していたりと、とても高度なディベートをしていたと思います。来年の私たちがあれだけのことをできるのか少し不安ですが、今回のことを参考に、勝つつもりで取り組みたいです。

Fさん

◆ディベートのテーマについて、自分たちの価値観だけで主張するのではなくて、データや論文で分かっていることを用いながら発表していたのは、聞き手に説得力があると感じさせるために重要な要素だと思いました。普段、何気なく疑問に思うことを深く議論することで、自分たちがもともと抱いていた意見を貫けなくなることが出てくるかもしれませんが、どちらの意見が正しいのかというよりもむしろ、その議論を通して出てきた反対意見や疑問に対処しようとすることが大事になってくるのではないかな、とディベートから伝わってきました。その中で、真剣に話し合っている先輩方はとてもかっこよかったです。
また、発表する際に、データを鵜呑みにしてあたかもその情報が正しくて事実であるかのように話してしまうと、すぐ結論に結びついてしまう恐れがあるので十分注意しながら発言をしなければいけないと感じました。そして、議論するときだけでなく、何か情報を収集するときも、なぜその発言をしたのか・反対の事実はないのかと多方面から物事を考えて、それが根拠あるものなのかどうかを考えつつ、自分の意見にしていくという過程を作っていくべきだと思います。

Nさん