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2024.01.15

国際キャリア学科

経済界のグローバル人材ニーズと国際キャリア学科の取り組み

日本を代表する企業が加盟している日本経済団体連合会(経団連)は、2015年に「グローバル人材の育成・活用に向けて求められる取り組みに関するアンケート」を実施しました。その質問項目の一つである「大学に取り組んでほしい教育・カリキュラム改革」には、多くの企業が「企業の経営幹部・実務者からグローバル・ビジネスの実態を学ぶカリキュラムの実施」を指摘していました。「グローバル人材育成に向けて大学に期待する取り組み」には、多くの企業が「海外留学の奨励」と回答していました。

この調査結果が発表された前年の2014年に開設された福岡女学院大学国際キャリア学科(ICD)では、当初から①ミッションスクールとして培ってきた定評のある英語教育を通した実践的な英語力の向上、②経済界と連携した企業経営者、実務者による講義、③国際ビジネスの現場を体験するインターンシップの実施、④海外留学、海外研修の機会の拡大など、同調査結果に示された経済界のニーズを先取りする様々なプログラムを実施してきました。

 

  • *国際協力銀行(JBIC)が実施している「わが国製造業企業の海外事業展開の動向に関するアンケート調査」によると、コロナ禍の影響を受けていた日本企業の売上、生産に占める海外の比率は上昇に転じ、海外事業に対する意欲も回復してきています。今後、コロナ後を見据えて、企業のグローバル人材へのニーズはより高まりを見せると予想されます。

定評ある語学教育と充実した海外留学プログラム

2年次に「Study Abroad」という長期留学科目を設けており、成績などの履修条件を満たした場合、海外提携校への留学ができます。留学先と提携して行う成績評価によって単位が認定されますので、休学することなく、留学することが可能です。約5週間の短期留学プログラムもあります。

 

2020年度、2021年度はコロナ禍により中止を余儀なくされましたが、2022年度後期からまずオーストラリアの西オーストラリア大学とサザンクロス大学、そして韓国の延世大学への留学を再開し、今年度からはカナダのセントメアリーズ大学とニュージーランドのオークランド大学への留学も再開しています。2024年度には30名の現1年生がカナダ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドに留学する予定です。

学科のカリキュラムにおいても英語学習科目の多くは米国、英国、カナダ、ニュージーランドなど英語圏出身のネイティブスピーカーの教員が担当しており、習熟度レベルごとに編成した少人数のクラスで英語力をスキル別に高め、総合的に伸ばしていくように構成しています。英語を学ぶとともに、英語を「ツール」として使いながら、世界の現実について考察し、自分の意見を述べ、議論する力を育てます。また、e-learning学習のプログラムを提供して、授業外での英語学習もサポートしています。これらの学びを活かしてTOEIC®で700点台から800点台の得点をあげる学生も相次いでいます。第二外国語でも中国語、韓国語、フランス語の実践的な科目を揃えています。

経済界との連携講義

学科開設以来、経済界と連携した講義を開催しており、学科開設以来、これまでにお招きした講師はのべ280名に達しています。ヤマハ発動機の柳弘之顧問や西日本フィナンシャルホールディングスの久保田会長、ジェイエアの阿部代会長、JALスカイ九州の峯社長、ボディショップ・ジャパンの倉田社長などトップマネイジメントの方による講義を開催する一方で、ビジネスの第一線で活躍されている方々による講義「Current Business」も開講しています。

経済界と連携したインターンシップ・実務研修

2年次、3年次には国内、海外の企業で国際ビジネスの「現場」を体験するインターンシップ、フィールドワークの科目を設けています。これまで多くの学科生がアシアナ航空(韓国)、H.I.S(カナダ、マカオ、マレーシア、シンガポール)、安川電機、EGLツアーズ(香港)、パーソル台湾(台湾)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、明治安田生命、カッサーレ・マルケーゼ(イタリア)など、各業界を代表する企業と提携したインターンシップやフィールドワークを経験してきました。

 

2023年度には、ジェイエア、スターフライヤー、アシアナ航空、ANA福岡空港、ザ・ルイガンズ、リーガロイヤルホテル小倉、いわさきホテル、安川電機、タカギ、ドーワテクノス、不二貿易、福岡観光コンベンションビューロー、九州農産物通商、日本貿易振興機構(JETRO)、国際協力機構(JICA)、日本銀行、出入国在留管理庁などの企業、公的機関でのインターンシップ、フィールドワークを実施しています。コロナ禍以降、中止してきたアシアナ航空での客室乗務員研修など海外でのインターンシップ、実務研修についても再開に向けて準備を進めています。

上記のようなプログラムを通じて培った語学力と経験を武器に就職活動に臨んだ国際キャリア学科(ICD)1期生(2018年卒)~7期生(現4年生)は福岡女学院OGが数多く活躍している航空業界をはじめ次々と志望していた業界、企業に就職、内定してきました。

池田内閣のブレーンとして戦後の高度経済成長の実現に貢献した経済学者の下村治は、日本開発銀行(現在の日本政策投資銀行)の行内誌『行友』(1968年6月号)への寄稿のなかで「わたくしたちは、なぜ、このように努力し、苦労してまで成長を追求するのでしょうか。・・・なによりも、わたくしたちは、生きがい、働きがいを求めます。そして、最大の生きがいは、わたくしたちが自分の能力をじゅうぶんに発揮できたと思うときではないでしょうか」と書きました。

福岡女学院は今から約140年前の1885年(明治18年)に「日本の少女達が新しい生き方を見つける学校を」という理想を掲げた米国人宣教師のジェニー・ギールによって創設されました。その精神を受け継ぎ、大学生活のなかで様々な経験を積み、道を見出した国際キャリア学科生、卒業生たちがそれぞれの能力を発揮し、社会で活躍していくことがとても楽しみです。

icd国際キャリア学科特設サイト

国際キャリア学科(ICD)は、世界のために、地球を舞台に活躍する女性を育てます。