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2021.05.14

心理学科

教員の研究紹介:失敗と成功からの学び

こんにちは。心理学科の藤村まことです。

今日は私の研究紹介の話を少しだけ、させていただきます。

まず、皆さんは、失敗と成功についての格言や名言として何を思い浮かべますか?

 

「失敗は成功の母である」

 

これは有名なことわざですね。

そのほかに、どのような言葉を思い浮かべましたか?

また、あなたは失敗や成功についてどのような信念をお持ちでしょうか。

ちなみに、私の好きな失敗や成功についての格言や名言には以下のようなものがあります。

 

「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」

「失敗を恐れるのではなく、失敗から学ばないことを恐れよ」

「失敗の先に、成功がある」

「失敗の際には、責任ではなく、原因を追究する」

 

最近行っている私の研究は、上記のような現象を心理学的に明らかにすることです。ここでは、以前、3年ゼミの学生と一生に行った研究を紹介します。人は経験から学ぶために、失敗もしくは成功を振り返り、原因を明らかにする傾向があります。そのような振り返りをよく行う人や集団の傾向を明らかにする研究を行いました。そのとき示された結果のひとつは、「失敗から学ぶ志向性」の高い人や「気持ちの切り替え」が上手な人、そして、「失敗回避傾向」が低い人ほど、失敗や成功をよく振り返り、学習を行っていることが示されました。また、別の研究では、チーム全体での「失敗から学ぶ志向性」もやはりチームの学習行動を促進していました。以上の結果から、最近は、個人やチームの学習を促す学習志向性やチームや集団の文化や風土に着目した研究を行っています。

 

人は、社会人になっても、常に個人やチームのレベルで学習をし、成長をしていくものです。私は、社会心理学や組織心理学の領域において、このような学習過程の研究をしています。関心のある方は、ぜひ福岡女学院大学にて一緒に勉強や研究を行いましょう。

ゼミの様子:写真は2020年3月以前に撮影されたものです。