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2020.12.03

国際キャリア学科

(授業紹介)Presentation Skills(1年生必修科目、うクラス、担当:山口)

社会、特にビジネスの世界では、聞き手の方に効果的に情報を提示し、理解や納得を得るためのプレゼンテーションが重要な役割を果たしています。プレゼンテーションの機会は新商品・サービスの紹介や顧客への企画の提案、コンペ(コンペティション)だけでなく、社内の会議や上司・同僚への報告、人事面接など、ますます増えています。
 
国際キャリア学科1年生を対象とする「Presentation Skills」では、英語と日本語での効果的なプレゼンテーションについて4つのクラスに分かれて学んでいます。このうち、「うクラス」では教科書『Writing for Presentations in English』(杉田由仁/リチャード・キャラカー著、南雲堂、2018年)で地球温暖化や開発途上国における人口爆発、SNSの功罪などカレントなトピックを中心に英語の語彙や基本的な表現を学びながら、まずはプレゼンテーションに慣れることを目的に「My Favorite Country」(私の好きな国、行ってみたい国)というテーマで、パワーポイントを使った英語でのプレゼンテーションを行いました。英語でのプレゼンテーションもパワーポイントの作成も初めてという学生が大半でしたが、驚くほど流暢に、わかりやすく発表していました。

英語での発表の完成度が高かったため、続くプレゼンテーションでは「My Favorite Country」のテーマを発展させ、各自、関心の高い国・地域への旅行商品を企画し、株式会社エイチ・アイ・エスとアシアナ航空のご協力を得て、両社の社員の方の前で発表するという授業を進めました。当日、お忙しいなか、審査委員としてご出席いただいたのはエイチ・アイ・エス九州営業本部セールスマネージャーの田島様とアシアナ航空福岡支店スーパーバイザーの横山様のお二人で、二日間にわたり学生のプレゼンテーションを審査して、講評をいただきました。

旅行業界の第一線で活躍されているお二人を前にしてのプレゼンテーションに学生たちは緊張していた様子でしたが、各自、十分に練って企画書を作成し、しっかりと練習したうえで、発表していました。審査の結果、上位4名が選ばれ、アシアナ航空のノベルティなどがプレゼントされました。発表後、審査委員のお二人からは「わが社でも活用できるような提案もあり、素晴らしい発表でした」(エイチ・アイ・エス:田島様)、「1年生でここまで完成度の高いパワーポイントを作成し、しっかりと発表できるとは驚きました」(アシアナ航空:横山様)という嬉しいコメントをいただきました。

これからはテーマを「佐賀県の魅力発見」、発表形式をグループでのプレゼンテーションに移し、5つのチームに分かれてそれぞれが発見した佐賀県の魅力をより多くの人に伝えるための提案を検討し、佐賀県庁、佐賀銀行からお招きする審査委員の方々の前で発表します。どんな提案が出てくるのか、楽しみです。

以下は旅行商品企画についてのプレゼンテーションを終えての、受講生のコメント(代表)です。

M.Sさん(福岡大学附属大濠高等学校出身)

今回、プレゼンテーションするにあたって、私はわかりやすい話の運びと興味を持ってもらえるような問いかけをいれることを大事にしました。なぜこの二つに力を入れたのかというと、フレッシャーズ・セミナーの授業でアシアナ航空の横山先生とタイ国政府観光庁の中島先生が講義をしてくださった時、お二人とも聴く側が興味を持つような話から始め、スムーズに話題を転換し、クスッと笑ってしまうような小噺を入れつつ、「どうでしょうか」と問いかけされていたのを思い出したからです。聴いていて楽しく興味を持ったので、私もそのようなプレゼンがしたいと思い、参考にさせていただきました。クラスメイトの発表をみて参考にしたいと思ったところは主に三つあります。一つ目はパワーポイントに動きがあったところです。それだけで普通のパワーポイントより惹きつけられますし、写真のチョイスも素敵でした。二つ目は言葉遣いが丁寧だったところです。特に後半の人たちは、実際にお客様を相手にプレゼンしているような口調と速さでとても聞き取りやすかったです。三つ目はたくさんの食べ物と飲み物を紹介していたところです。私は有名なものしか紹介できませんでしたが、いろいろなおすすめを紹介していたのでとても興味がわきました。五感に訴えかけることも大事なんだと学びました。次回は、パワーポイントのレベルアップと話し方の工夫を目標に、実際に佐賀県に行きたいと思ってもらえるようなプレゼンができたらいいなと思います。グループの人と一緒に頑張りたいです。

C.Sさん(福岡県立明善高等学校出身)

今回のプレゼンテーションを経験して、まず1人で一からパワーポイントを作って、発表原稿を考えていくという作業がとても大変だったと感じました。高校生の時はグループでプレゼンテーションをしたのですが、1人でしたのは初めてでした。しかし、とてもやりがいを感じるものだと思いました。クラスメイトのプレゼンテーションを聞いて、パワーポイントも一人一人の個性が溢れていて、発表の仕方も様々で、聞いていてとても楽しかったです。次の「佐賀県の魅力発見」のプレゼンテーションもよりよいものになるようにグループで頑張りたいです!

Y.Sさん(九州産業大学付属九州高等学校出身)

クラスメイトの皆、本当にどれも素晴らしい発表ばかりで感動しました。どのプレゼンテーションも見ていて飽きることはなく、その国について新しく知る情報がたくさんあって、海外旅行に行きたい気持ちがさらに強くなりました。特に心に残っている発表者が3人います。一人目はM.Sさんです。M.Sさんは、イギリスへの旅行企画を発表しましたが、日曜日にだけ食べることができる伝統料理であるサンデー・ローストを食べるための日程を組んでいました。詳しく考えられていて、条件が揃えばすぐにでも出発できそうで、最も実現可能な旅行企画だったという印象を受けました。次はK.Tさんです。K.Tさんは、「こちらが~でございます」と本当に旅行会社の社員さんであるかのような言葉遣いを使いこなして説明していました。速度も丁度よく、聞き取りやすかったように感じました。 3人目はR.Tさんです。「1つ目は~です」と数字を用いる時や強調したい部分の時にジェスチャーを使っていました。スライドもとても見やすくて素敵だったと思います。写真の配置や文字数にも工夫がされていて、サントリーニ島の魅力が伝わってきました。これらのクラスメイトと比較すると、私は伝えたいポイントが多すぎて、要点を絞りきれない発表になってしまいました。人に自分の伝えたい事を分かりやすく簡潔に伝えるというのはどれほど難しいことか実感しました。また、自分の改善すべき点や、足りないものは何なのかも、知ることができました。今回の経験を通して学んだことを活かして、「佐賀県の魅力発見」のプレゼンテーションでは、さらにレベルアップした発表ができるように頑張りたいと思います。

M.Nさん(福岡県立筑前高等学校出身)

どれも素敵な旅行プランで、すべてのプレゼンテーションに引き込まれました。パワーポイントのクオリティーも高くて、クラスメイトの皆さんのセンスに驚きました。美しい写真やレイアウトがより一層、旅行プランの魅力を引き出していて、素晴らしいと思いました。そして、旅行スケジュールも素敵な内容になっていて、実際に行ったことがあるかのようにその国の魅力が存分に詰め込まれていて、素晴らしいリサーチ力だなと感じました。今まで自分が一から旅行企画を考え、それを発表するという経験をしたことがなかったので、とても緊張しました。「説明に偏りが出たり、原稿を丸読みすることは良くない」と、エイチ・アイ・エスの田島様がおっしゃっていましたが、いざやろうと思っても難しく感じました。遠隔発表ということもあって、実際に聞いてくださっている方々の反応を見ることができなかったのでさらに難しかったです。まだまだ詰めが甘かった部分が見受けられたので、次の「佐賀県の魅力発見」の発表に向けて、プレゼン力を高めていきたいです。これから自分の意思をわかりやすく、丁寧に伝えるというスキルを身につけ、将来への貯蓄として学んでいきます。エイチ・アイ・エスの田島様、アシアナ航空の横山様、お忙しい中、私たちのためにたくさんの時間を割いていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。旅行業界のプロの方々に発表を見ていただけて、とても貴重な経験になりました。

M.Sさん(熊本県立第一高等学校出身)

今回の授業で初めて旅行企画のプレゼンテーションを経験しました。私は旅行企画というと時間や場所・移動手段などに困らないように丁寧に説明することが重要だと思ってプレゼン資料を作成していました。発表は言葉にも詰まらず、カメラにも目を向けながらできたので十分にできたと思っていました。しかし、他の発表者を見ていると自分との違いがありました。それは身振り手振りと声に抑揚をつけることです。私はこの2つができなかったと感じました。身振り手振りは意識すれば簡単にできることですが、声に抑揚をつけることはプレゼンテーションに慣れていて、どこで声を張ればよいのかを理解していないと難しいと思います。伝え方にもっと工夫を凝らす必要があったと思いました。また、審査委員の方がおっしゃっていたように1枚のスライドに対して説明が長くなってしまったことは良くなかったと思います。日本語のプレゼンテーションは1人10分程度ということで一つ一つの内容を詳しく言う必要があると思っていましたが、話し方や発表の仕方の工夫で説明を短くして10分のプレゼンテーションを作れたのではないかと感じました。英語のプレゼンテーションでは1人5分程度でしたが重要な内容を絞って伝えることが難しかったです。日本語ではどうしても様々な事をつなげて話してしまうので、英語で原稿を作成することはとても勉強になりました。次回は今回、学んだことを踏まえてよりよいプレゼンテーションを行いたいと思います。

R.Nさん(福岡県立春日高等学校出身)

英語のプレゼンテーションでは、まず英語で発表原稿を考えること、構成していくことが難しかったです。文法があっているのか、伝わっているのか不安だったりして難しい面もありましたが、なるべく自分の工夫を取り入れたかったので、問いかけを多くしました。パワーポイントはシンプルなものにし、写真を際立たせ、簡潔にプレゼンが行えるように工夫しました。発表前は発音やイントネーション、アクセントの付け方など、どうすればより伝わりやすいかということを考えて練習しました。伝えたいことを英文にし、プレゼンならではの問いかけをするなどの工夫ができたことは良かったなと感じます。日本語でのプレゼンテーションでは、英語のように構成やスライドはあまり苦労せず、楽しくできました。ただ、伝えたい情報がたくさんあったので、どれだけの情報を載せるか、一枚のスライドに収めるか何枚かに分けるかなどの見やすいスライドづくりは悩むことが多かったです。どこでスライドをめくるかも大切だと感じたので、何度も練習をしました。旅行企画も難しく、移動時間や滞在ホテルなどを調べることは思った以上に大変でした。しかし、実際に調べたり、考えたりすることで社会人になった時のプレゼンテーションにも役立つ力がついたのではないかと感じます。他の人の発表を見て、人によって全然違うプレゼンとスライドで、重視した部分も違うなと感じました。話し方が本当に旅行会社の方みたいで上手な人、その国が本当に好きなんだなと伝わってくる人など、話し方、声色、ジェスチャー、顔の表情など、プレゼンはやはりスライドだけでなく発表者によって印象が全く違い、大事な部分だと改めて感じました。今回、自分は原稿に集中してしまっていたので、次回からは目線や声色、表情やジェスチャーにも気を配り、プレゼンをしたいです。今回のプレゼンテーションを通して、伝えたいことを伝えることの難しさが良く分かりました。これからもっと鍛えていって、よりよいプレゼンスキルを身につけていきたいです。

それぞれ見事なプレゼンテーションを披露した「う」クラスのメンバー