学科 Today

2016.04.30

メディア・コミュニケーション学科

熊本支援方言プロジェクト

熊本地震被災地域での円滑なコミュニケーションをサポートする「熊本支援方言プロジェクト」がスタートしました。

■熊本支援方言プロジェクト
http://www.fukujo.ac.jp/university/other/hougenpjt.html

東日本大震災の医療や救護の現場では、当地の被災者が話す方言を外からやってきた医療従事者などが理解できず、意思疎通がはばまれてしまった事例が数多く報告されました。その経験をふまえて立ち上げられたこのプロジェクトでは、メディア・コミュニケーション学科の二階堂整教授を含む方言研究者が協力して、被災地で想定される方言に関した問題とさまざまな方法でとりくんでいきます。

さっそく公開された成果のひとつが、トップに掲載した「身体語彙図」です。体のどこに負傷や不調があるのかを方言によるやりとりで的確に共有できるように、被害の大きかった地域で用いられている身体に関するユニークなボキャブラリーを集めて、地域・性別ごとにマッピングしています。他にも支援者向けの熊本方言ガイドや、方言分布図なども公開中。いずれの資料も、支援者や被災者がご自身の用途やデバイスにあわせて使い分けられるように、PDFとGIFの両形式でファイルが用意されています。

メディア・コミュニケーション学科では、今後も熊本地震被災地の医療・カウンセリング・ボランティア活動のコミュニケーションを助けるさまざまな活動を展開する予定です。このとりくみが被災者のみなさまの心と体の回復に少しでも役立つことを願います。

※朝日新聞デジタルでも熊本支援方言プロジェクトを紹介していただきました。
■熊本の方言、ビンタ→ほお・頭 被災者ケアへ語彙集公開:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W5VMRJ4WUCVL01F.html