熊本支援方言プロジェクト

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熊本支援方言プロジェクトについて

第1次活動終了について

震災から2か月が過ぎました。2か月目にあたるこの時期にプロジェクトの「第1次活動」を終了としたいと思います。

「第1次活動」においては、当面の緊急時対策を中心とした方言資料の公開とその情報の伝達に努めてきました。その活動が節目を迎えたと考えます。これからのことを考えると、公開した資料の点検・検証、現地での資料の使われ方の検証などが必要になってくると思われます。今後は「第1次活動」を終了し、「第2次活動」へと移行していくことになっていくかと思います。

今まで、このプロジェクトを支えてくださった皆様に感謝の気持ちをお伝えしつつ、新しい活動へと向かっていきたいと思います。今までのご協力や応援、ありがとうございました。

プロジェクト詳細

このプロジェクトは、熊本の様々な救援活動を支援するために、方言研究の面から活動するものです。東日本大震災では、外部から救援にきた方と地元の方のやり取りの際、方言がコミュニケーションの障害になったとの経験を踏まえての活動です。現場での医療・カウンセリング・ボランティア活動が円滑に行くことを願って作りました。

まず、活動の初期に必要とされる医療現場で役立つ資料を作成しました。熊本方言身体語彙図・熊本方言医療関係語彙集などです。迅速性と重要事項を最優先にした速報版ですので、不備もありますがお許し下さい。

熊本県は方言が大きく3区分されるため、北部・南部・東部の3区分して表記してます。今後は、カウンセリングやボランティア活動に役立つ資料を作成していくつもりです。

更新履歴
2016.06.16 「第1次活動終了について」を公開しました
2016.06.08 趣意書改訂版(A20)と「資料について」を公開しました
2016.05.23 熊本東部方言・心理動作項目(A62)を公開しました
2016.05.23 大分南部方言身体語彙図(B31、B32)を公開しました
2016.05.12 心情動作資料(A60、A61、B40)を公開しました
2016.05.12 大分県資料(B20、B30)を更新しました
2016.05.11 A52 方言医療関係語彙集熊本東部を公開しました
2016.05.11 A51 方言医療関係語彙集熊本北部を更新しました
2016.05.06 「話してみよう!熊本弁プロジェクト」のHPへのリンクを貼りました
2016.05.06 支援ツールに資料番号(A10~B30)を振りました
2016.04.28 大分県資料(暫定版)公開
2016.04.28 支援者のための知っておきたい熊本方言(一般向き)公開
2016.04.26 プロジェクト趣意書改訂
2016.04.25 ページ公開

熊本方言ガイド(一般向け)

  • 支援に向かわれる方で、使用できるものがあればご使用ください。再配布等に制限はありません。

支援者のための知っておきたい熊本方言

このパンフレットは、東北大学方言研究センターの協力を得て、県外から来られる支援者やボランティアのために作成しました。みなさんは現地の方々との交流の中で、初めて聞く方言に戸惑うことがあるかもしれません。現地の方々とうまくコミュニケーションをとるために、このパンフレットを役立ててください。プリントアウトして折りたたみ、ポケットに入れておくと便利です。

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「話してみよう!熊本弁プロジェクト」

以下のURLは「話してみよう!熊本弁プロジェクト」のHPのサイトです。許可をいただき、リンクを貼ります。
熊本県立大学の研究者を中心に、熊本在住の外国の方が熊本方言を理解するための支援として作られ、「熊本方言的言い回し」に配慮して構成されています。従って、県外から支援にくる方にも十分、役立つようになってます。ぜひご覧になって、お役立てください。

熊本支援方言プロジェクトによる熊本方言支援ツール

東日本大震災などの被災地の被災者と支援者(災害派遣医療者・福祉関係者・自衛隊・消防等)を対象とした調査を基に、災害支援者を方言で支援する「方言支援ツール」を作成しました。以下、各ツールの特徴と有効な使用法について示します。

  • 支援に向かわれる方で、使用できるものがあればご使用ください。再配布等に制限はありません。

熊本県の方言区画

熊本県は方言が3区分されています。それによって、東部・北部・南部に分けています。

プロジェクト趣意書 2016.5.13改訂(第3版)

使用方法

熊本県の方言区画

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身体語彙図

  • 身体部位に関する基本的な方言形を集めたものです。
  • 共通語と同じ語形のものは省き、特徴的な単語を記載しています。
  • 避難所等、支援者が交代する場所では、大きなポスターにして掲示し、ここに記載のない方言形を書き込み、次の医療者や支援者への情報伝達の道具として活用できます。
  • プライバシーが確保できない環境では、これを手元に置いて、指差しで使用できます。
  • A4程度の大きさの紙に印刷したり、タブレット等の電子媒体で携帯して使えます。

ツールダウンロード

身体語彙図

身体語彙表

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方言医療関係語彙

  • 各地から支援に入る医療関係者・福祉関係者・ボランティアを使い手と想定しています。
  • 発災後、1週間から1か月くらいを目途に、直接、被災者とコミュニケーションする際の手助けとなる方言形を記載しています。主に、被災者の心情を表現する感覚や感情に関する語彙・動作に関する語彙・程度や頻度を表す語彙・病気や症状を表す語彙・人間関係の語彙・挨拶や声かけに関する語彙・特徴的な文法などです。
  • 支援者がA4程度の大きさの紙に印刷して持参したり、タブレット等の電子媒体で携帯して使えます。(方言身体語彙図の裏面に印刷して携帯することができます)
  • 掲載地図は、その地域の地名や気象情報の地域区分のための情報です。自分が支援に入っている地域の地名や地域区分を確認し、天気予報等の情報を得る場合の参考にお使い下さい。また、他地域からの自治体職員の派遣支援や訪問看護・介護などの場合、どこで・どのように被災したのかといった基本情報を聞き取る際に必要な情報です。

ツールダウンロード

方言医療関係語彙
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心情動作

「寂しい」や「行く」など、心情や動作を表す方言をまとめました。

心情動作

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大分県資料

熊本県の被害がニュースに取り上げられてますが、大分県の地震による被害も深刻です。
被害の大きい竹田市を対象に暫定版資料をアップします。
なるべく早く現場へ届けたい、連休、県外から支援に訪れる方のために役に立ちたいと考え、まだ不完全なものですが、公開に踏み切りました。今後、修正していきます。現場での支援に役立ててください。

大分県資料

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資料について

参考文献など

資料の枠組み・原案は今村・岩城氏の被災地の方言支援活動の成果に、その多くをよっています。それらをもとに医療・心理関係資料の熊本・大分版を作成しました。
また、今回の資料は多くの方言研究の書籍・論文、方言関係のWebサイトから情報をえて、作成しました。さらに、研究者自身の調査資料、熊本出身の研究者からの情報や、研究者が熊本出身者に急ぎ尋ねて、回答を得たものも取り入れてます。多くの資料や多くの方々の協力に感謝します。

作成者

作成者名は基本的に「熊本支援方言プロジェクト」としています。作成には九州出身の方言研究者・九州在住の方言研究者はもちろん、全国の多くの方言研究者がかかわっています。今回は、すべての研究者の名を記すことはせず、統一して、作成を「熊本支援方言プロジェクト」としました。

収録語彙

方言の収録語彙の中には、人によっては不快と感じる言葉も記載されているかと思います。その土地の方言を正確に記載するという方針と、平時でなく、緊急 時に役立つ資料をという趣旨から、そうした語彙も収録しています。

今後の更新について

こうした方言支援ツールは、これまでの方言研究によるデータの蓄積と医療・福祉等の関係者の連携によって作成されました。今後の被害状況や被災地からの要望等を反映して、順次改定作業を行って更新していきます。

今後の公開予定

折りたたんで持ち歩くことのできる、方言引きの分野別方言の手引きは仮バージョンを公開していますが、近日中に改訂版を公開する準備をしています。

お問い合わせ

熊本支援方言プロジェクト
福岡女学院大学人文学部メディア・コミュニケーション学科事務室

受付時間:9:30~12:00、13:30~17:00

協力団体
  • 5月より方言支援プロジェクトは、上記協力団体の有志と協力者によるプロジェクトチームとして活動しています。

以下の情報掲載先のURLを必要なところへお知らせください。

我々は、熊本のこと、熊本にいる人のことを思い浮かべながら、作業を進めてきました。この資料は、現場になければ、役に立ちません。どうか、我々の思いとともに、この資料を必要な場に届けてください。どうかよろしくお願いします。

情報掲載先(ダウンロード先)

  • 今後も改訂版や追加資料をアップしていきます。