日本語を母国語としない人たちに日本語を教える教員の資格取得＊を目指す日本語教員養成コースには、実際に日本語教育機関で教える「日本語教育実習フィールドワーク」という科目があります。
2年〜３年次の必修科目で日本語教育の基礎と、具体的な教育項目や教案の書き方などを学んできた学生たちですが、いざ、〝本物″の留学生に教えるとなると、どうでしょうか。
国内の日本語教育機関の多くは学習者の母語や英語などを使わず、日本語で日本語を教えます。実習では学生も日本語で教えることにトライしますが、問題は留学生の日本語レベルです。今回、実習を行うのは初級前半のクラスで、中には日本語を学び始めてたった3か月という留学生もいます。
留学生のみなさんに理解できる日本語と、イラストや50音図、ジェスチャーなどを交えて、一生懸命、伝えます。留学生のみなさんは指示に従って、大きい声で発話練習をしてくれます。最初は緊張していましたが、だんだん楽しくなってきたようでした。
実習先のさくら日本語学院の先生も授業をサポートしてくださいました。
なんとか無事に45分の授業を2回終えることができ、最後は授業を受けてくださったみなさんや担任の先生と記念撮影をしました。
日本語を教えることについて、授業を受けているだけではわからない、多くのことを学んだようです。留学生のみなさんとも仲良くなって、彼らの国、ネパールのことをもっともっと知りたくなったことも大きな収穫だったそうです。
実習にご協力くださった「さくら日本語学院」の先生方、そして留学生のみなさん、ありがとうございました。
（藤山 智子）
＊「日本語教員養成コース」は本学が独自に認定する資格の取得コースです。
教育内容は平成28年法務省「日本語教育機関の告示基準」及び、平成30年文化審議会「日本語教育人材の養成・研修のあり方について（報告）」に基づいています。
