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2023.09.15

大学院

臨床心理士・公認心理師の現場から~修了生の声~(3)

臨床心理学専攻では、今年度も、臨床心理士・公認心理師として現場で活躍している修了生の声をお届けしていきます。心理支援の仕事の幅広さや、大学院での学びがどう役に立って行くのかを少しでも知っていただく機会になれば幸いです。

今回は、教育領域の臨床現場で活躍している13期生のMさんが寄稿してくれました。Mさん、ありがとうございました。

~臨床心理士・公認心理師として働く修了13期生R.Mさんからのメッセージ~

***現在の仕事について***

 私は大学院修了後、臨床心理士、公認心理師の資格を取得し、現在は適応指導教室で心理指導員として働いています。適応指導教室とは、様々な理由で学校に行くことが難しい小学生や中学生が、学校復帰を見据えながら色々な活動を通して集団で体験をする中で、様々な専門分野の担当者が社会的な自立につながるように支援する居場所のひとつです。私は心理指導員として、他職種と連携しながら日々児童生徒へ様々な支援を行っています。また福岡女学院大学大学院をはじめ、いくつかの大学院の実習生に、通所してくる子どもへの心理指導員としての関わり方について指導を行っています。

***現在の現場に活かされる本学大学院での学びについて***

 大学院では知識的な学びだけでなく、自分自身と向き合う体験的な学びもたくさん経験でき、とても豊かな時間を過ごせた2年間でした。講義はもちろん、実践的な学びにつながる実習環境も充実しており、実習後もふり返りやシェアリング等、どの先生も手厚く指導してくださり、安心して学べる環境でたくさんの挑戦をさせてもらいました。

 大学院では、入学当初から自分自身を内省する機会が多く、講義中も課題でも“今自分がどう感じたのか”、“自分の気持ちがどう動いたのか”と、「いま・ここ」での自分の心と向き合う訓練を何度も繰り返します。日々積み重ねていくことで、自分の気持ちに合った言葉で言語化していく力や、自分の感じ方の癖など、様々なことに気づきながら内省することが習慣化していきました。この内省力と言語化する力は、現場で働く上でもとても強みになっており、コミュニケーションの苦手さを抱えた子どもの集団で、それぞれの気持ちを代弁する時のアセスメントや言葉選びにも役立っています。現在、職場で実習生を指導する立場になり、多くの学生と出会いますが、自分の気持ちに合った言葉で伝えようと努力する姿勢や、実習場面をふり返りながら内省してレポートを書いていることが伝わってくる文章を書けるのは、女学院生ならではの特色だなと感じています。今後も、日々の子どもとの関わりを大切にしながら自己研鑽していきたいです。

 

◎今後も、臨床心理士・公認心理師の現場で働く修了生について、随時紹介予定です。