学科 Today

  1. HOME
  2. 学科 Today
  3. 短期大学部
  4. 短期大学部英語科
  5. 第50回Grape Cup Contestが開催されました

2023.09.27

短期大学部英語科

第50回Grape Cup Contestが開催されました

9月23日 (土) 秋分の日。朝の空気に初秋の気配が感じられる福岡女学院大学曰佐キャンパスに集まったのは、九州各地の高校に通う女子生徒18人。高校生達は、この日に開催された英語の暗唱力を競い合うGrape Cup Contestに参加するために何ヶ月もの間練習を重ねてきました。

Grape Cup Contestは、1974年に福岡女学院大学短期大学部の開設10周年を祝って初めて開催されました。以来、毎年恒例行事として続けられ、今年でついに記念すべき50回目を迎えました。節目となった今回の暗唱題材は、1回大会で起用された、Louisa M. Alcottの代表作である『Little Women (若草物語) 』。

四姉妹がクリスマスにプレゼントがないことに不満を抱きつつも、家族の愛と絆を大切にする様子を描いた物語。今回は冒頭部分の抜粋約600語が暗唱課題でしたが、物語のナレーションに加え、12歳から16歳の四姉妹とその母親の計5人の台詞を含む難しい題材でした。原稿が手元にないのにも関わらず、発表者のほとんどが聴衆とのアイコンタクトをとりながら自信を持って物語をすらすらと暗唱し始めると、聴衆はまもなく19世紀半ばのアメリカに引き込まれていきました。

審査には福岡女学院大学短期大学部で英語関連科目を教える教員4人があたり、主に2つの側面から採点が行われました。言語的側面では、発音の正確さ、強弱・イントネーション、表現力、暗誦の正確さなどが評価されました。非言語的側面では、ジェスチャーやアイコンタクト、表情なども評価の対象となりました。

第50回の優勝者として輝いたのは。。。

長崎日本大学高校1年生のM.Y.さんです。おめでとうございます!

英語の発音が上手なのは、多くの参加者に共通することですが、M.Y.さんは特に年齢の異なる四姉妹を声のピッチを微妙に変えながら使い分けていました。また、感情が高まる場面では声のトーンを変え、豊かなジェスチャーや表情で効果的に場面の雰囲気を表現していたという点で、審査員の票を最も多く集めました。

 

審査員長の柴田先生は「優勝者を選ぶのは簡単ではありませんでした。発音は皆さんよくできていて、そこでは大きな差はつきませんでした。長いピースを一字一句覚えるだけでも一苦労なのに、声を何役も使い分けながら感情表現もするというのは、ネイティブであっても誰にでもできるわけではありません。」と出場者全体のレベルの高さに驚きを隠せない様子でした。

優秀者としては、長崎東高校2年生のA.S.さんと活水高校2年生のS.Yさんの二人が選ばれ、彼女たちの優れたパフォーマンスも同様に称賛されました。今回は残念ながら入賞しなかった参加者も含め、大会終了後に4名の審査員からそれぞれ個別にアドバイスをきく機会が設けられました。

Grape Cup Contestでは、これまで英語教育と国際社会での活躍のための重要なステップとして、九州在住の女子高校生たちに多くのインスピレーションを与えてきました。今回も英語の響きの美しさと文学の豊かさに触れた高校生が、将来の日本を担う女性リーダーとなることを願ってやみません。

 


Grape Cup Contestでは、当日の運営のほぼ全てを短大生が担当しています。

参加者の緊張を和らげようと、常にスマイルを忘れずにお手伝いしてくれました。