現代文化学科には、海外や国内の各地を実際に訪れ、現地の文化を見聞する「フィールドワーク現代文化」という研修旅行授業があります。
この授業はただ旅行に出かけるだけではありません。その土地の文化や歴史、社会についてあらかじめキャンパスで学び、理解を深めた上で、現地に飛んで文化を実体験するプログラムです。
今年度もいくつかの研修旅行をしましたが、そのうちのひとつ、2023年3月14~17日に実施した韓国・ソウル研修旅行についてご紹介します。
福岡空港からソウルの玄関口・仁川(インチョン)国際空港に移動した初日。まずは韓国の伝統文化を生かしたストリート仁寺洞(インサドン)を歩きます。朝鮮王朝時代に王宮に勤めた人々が住んでいた古き良き面影が残る街で、伝統文化を現代的センスでアレンジしたギャラリーやカフェが並びます。
2日目の朝、貸切バスでソウルの南の古い都市水原(スウォン)を訪れました。街をぐるりと7km以上にわたって取り巻く城壁・世界遺産「水原華城」が有名です。18世紀の学者たちが漢訳洋書を見てクレーンを開発し、工事に役立てた跡がわかります。街と外の境界線である城壁の上をしばらくみんなでお散歩しました。
水原はドラマロケ地としても有名な街ですが、KBS-TV局が実際にドラマを撮影している映像センターも見学しました。撮影の視覚効果のためにわざと現寸より小さめに制作されたセット、視聴者の憧れを満たす最新インテリアを配する工夫などを局の方から説明を受けました。クロマキー合成映像も体験しました。
3日目の午前中はソウル屈指のおしゃれストリート・カロスキルの街並みを歩きましたが、閉まったお店も目につき、観光地とは違ってコロナ禍から立ち直りきれない街の現実も見ました。
最終日は、出発時間までフリータイムです。各自が自由にソウルの街を満喫し、異文化を肌で感じることができました。
3泊4日のソウルでの研修は、韓国の文化を実際に体感するだけでなく、自分たちが「外国人」になることで新たなものの見方を獲得し、異文化理解を深める良い機会になったと思います。
現代文化学科の学生たちは、学内での座学、研修での実体験を重ねながら、多様な文化について考え、視野を広げていくことを目指しています。