10回目を迎える今年度のテーマは、 “Thinking Critically as a Member of the Global Society” で、出場者は、UNAI (The United Nations Academic Impact) が提唱する10の原則のうちの6つのいずれかに関連するスピーチをすることを求められました。‘The Nikkei: Japanese Descendants around the World’と題したK. T. さんのスピーチは、日系人たちの光と影に焦点を当て、彼女のこれまでの日系人との関わりや自身の将来の夢について述べたものでした(K.T.さんは、将来、日系人に関する研究をしたいと考えています)。
10人のファイナリストに選ばれたK. T. さんは、大会当日まで、毎日繰り返し練習に取り組み、万全の体制で大会に臨みました。そして、「必ず優勝する」という目標を見事に達成しました。閉会式での主催者の最後の挨拶で、「今年の大会は例年よりレベルが高かった」というコメントがありましたが、これまでの大会の入賞者のビデオと比べても、確かにレベルの高い大会であったと感じました。
K. T.さんは、高校時代にも福岡市主催のスピーチコンテストで優勝するなど、高校や大学での勉強だけではなく、自分の可能性を広げるために学外にも目を向けて、幅広い活動に取り組んでいます。このスピーチコンテストを終えての次の目標は、2023年7月に福岡で実施される FINA世界水泳 FUKUOKA大会で、ボランティアとして地域社会に貢献するとともに、世界各国の代表団のメンバーと交流することだそうです。
すでに、高い英語力を保持しているK. T. さんですが、常に、一歩上を目指して努力を続ける彼女の今後の活躍に期待したいと思います。
優勝した K. T. さん(中村学園女子高等学校出身)のコメント
エリザベス・ラッセル先生は生前、女学院の校長先生も務めていらっしゃったこともあり、女学院大学の食堂に飾ってある写真を日々眺め、“このスピーチコンテストは先生に見守っていただいている”ことを心に留め、約1ヶ月間日々練習に打ち込んだ。上智のスピーチコンテスト既発表のもので、4年前完璧にはできなかった苦い経験があったため、私のリサーチに協力していただいた日系人の皆様に申し訳ない気持ちを今日まで持ち続けていた。リベンジをすべく、前回とは違いパラグラフごとの内容と感情を心に十分に刻んでから暗記をし、また間違うのではないかという不安と毎日戦った。本番には先生方や家族の支えもあり、自分流ではあるが完璧に仕上げ、しっかり最後までスピーチを言えたことを今回は本当に誇りに思った。何事も1度の失敗で諦めることのないよう、これからも周りの人々との協力のもと、様々な事に挑戦し、達成していきたいと思っている。