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2022.08.24

大学院

臨床心理士・公認心理師の現場から学ぶ⑨ ~修了生の声~

本専攻は、臨床心理士第一種指定大学院として開設し20年目を迎えます。これまでに235名の修了生が巣立ち、資格を取得し様々な分野で活躍しています。秋には、「臨床心理士のアイデンティティに基づいた心理臨床実践について」をテーマとして大学院開設20周年のシンポジウムを企画しています。そこで、todayでは「修了生の今」を紹介していきます。先輩達の活躍は、在校生だけではなく、これから大学院進学を目指す人々の道しるべとなるでしょう。

今回は、臨床心理士・公認心理師資格を有し、大学院非常勤講師としても活躍しているA.M.さんを紹介します。

~臨床心理士・公認心理師として働く修了1期生A・Mさんからのメッセージ~

***現在の仕事について***

大学院修了後、発達障がい者支援センターでの勤務を経て、発達障がいをお持ちの方々を対象とした私設療育相談機関に勤務しました。幼少期から成人期以降という生涯発達の視点から、早期療育、就学支援、就労支援や生活支援などに携わらせていただき、当事者や家族、支援者の皆様と"その人が自分らしく生きていくこと"をたくさん考える機会を得ました。現在は、現場での支援を継続する傍ら、大学の臨床心理センターや大学院の非常勤講師として院生の皆様と一緒に学ばせていただいています。

***現在の現場に活かされる本学大学院での学びについて***

大学院の2年間は短くもとても濃密な時間でした。特に、1期生は実践や学びの機会を求めて自分達で活動を企画することも多く、自然と“仲間と協働する力”“考えたことを実践に移す行動力”を身につけることができたと思います。今の大学院生のように充実した臨床活動の場はありませんでしたが、少ないからこそ体験したことを先生や同期の仲間達とたくさん議論を重ねることができました。相談される方のことだけでなく、自分自身について内観し、相手や相手との関係性、社会や環境との相互性について丁寧に考える時間を持てたことで、その人の有り様や心の機微に触れることができたように思います。当時は葛藤もありましたが、今振り返るととても贅沢な時間で、この経験が自分を見つめ“自分らしさ”を育てる土壌作りになっていたように感じています。支援の現場、心理士養成の教育現場では、“その人が自分らしさを活かして成長していくために何が必要だろう”を常に考えているのですが、きっとこの学びのお陰だと思っています。

また、恩師や同期など信頼できる人達との出会いは私にとってとても大きなものでした。今でも連絡を取り合い、何かあれば支えてくれる繋がりがあることに感謝をしています。

 

◎今後も、臨床心理士・公認心理師の現場で働く修了生について、随時紹介予定です。